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民泊とホテルのあいだ。 谷根千にオープンしたYANAKA SOW宿泊滞在録。

民泊とホテルのあいだ。
谷根千にオープンしたYANAKA SOW宿泊滞在録。

ディープカルチャーが根付く谷根千エリアにオープンした「ヤナカソウ(YANAKA SOW)」。民泊の温かさとホテルの快適さが融合した、住むと泊まるの間を体験できる宿泊施設だ。旅、ワーケーション、セカンドハウス、このホテルをどんな用途で使うのかはその人次第。谷根千の散策とともに、ホテルとしての新しいスタイルを紹介しよう。

  • Photo_Kaoru Yamada
  • Text_Shota Kato
  • Edit_Ryo Komuta

YANAKA SOWに散りばめられたカルチャーの層。

谷根千パトロールを堪能した後はホテルに帰ってゆっくりと過ごす。客室はゆったりと過ごせる定員4名の部屋が2タイプと、グループなど利用できる和室付の定員6名の部屋が3タイプ。各客室は長期滞在を想定されたものであり、IHのキッチン、大型の冷蔵庫が設置されている。キッチン用品の貸出も可能なので、地元の商店で買ってきた食材を調理するのもよし。また、昨今増えているワーケーションユーザーのためにも、客室内での仕事のしやすさを考慮したデスクやローテーブルがレイアウトされている。

1階のラウンジスペースと各客室には「YANAKA SOW ART PROJECT」と題して、さまざまなアーティストが「ヤナカソウ」のコンセプトを表現している。特にフィーチャーされているのはステンシルアーティスト・守矢務さんの作品。ラウンジとエントランスには、タイポグラフィとアートワークを組み合わせた守矢節のアートワークが展示されている。

また、ラウンジと各客室にはブックディレクター・幅允孝さんの選書によるライブラリーも設置。ラウンジスペースには「愛とエロス」「茶人の暮らす家」「他者とのつながりを考える」といった各部屋のテーマに加えて、「東京・谷中とその周辺」をテーマとした選書を味わうことも。『看板建築 昭和の商店と暮らし』や『今和次郎と考現学』などは谷根千を読み解くための資料となるはず。

アート、本に続いて、音楽も「ヤナカソウ」に散りばめられたカルチャーのひとつ。ラウンジスペース併設の無料ランドリーには、カセットテープとデッキがレイアウトされていて、ホテルのコンセプトに合わせた音楽を楽しむことができる。ちなみに、カセットテープとホテル共用部の音楽は中目黒のカセットテープ専門店「ワルツ(waltz)」 によるセレクトだ。旅と滞在のサウンドトラックとして寄り添ってくれるだろう。

「旅するように暮らす」を実現する「ヤナカソウ」。旅の拠点、仕事のベース、セカンドハウスとしての滞在を通じて、自分の世界が広がっていく。アート、本、音楽から刺激されてアイデアを閃く。そして、街に繰り出して新しい何かと出会う。そんな日常と仕事と旅が交差する「ヤナカソウ」ならではの時間をぜひ体験してほしい。

INFORMATION

YANAKA SOW

住所:東京都台東区谷中5-2ー14
部屋数:13室
価格:¥17,600~/ 室
www.sowhotel.jp