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小牟田亮
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山本博史
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石井陽介
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村松諒
秋よりも、普通に、暑い夏が好っきー。
とにかく夏が好きです。オーダーしていた秋服がちょこちょこ届き始めた今日この頃ですが、正直そんな気分ではありません。残り少ない夏をどんな風に満喫するかで頭がいっぱいです。あと何回、海にプールに行けるかな。
BACH GARMENTS
バッハ ガーメンツのコレクション
知的なトラベルウェア。
旅が気軽にできなくなって随分経ちます。そんななか、トラベルギアやトラベルバッグ類は苦戦を強いられているという話をよく聞きます。使いどころが減れば当然そういうことになりますよね。。ですが、トラベル的な概念を持っていても、普通に日常的に使えるアイテムもあります。〈バッハ ガーメンツ〉はまさにそういうコレクションです。スイスのバッグブランド〈バッハ〉のアパレルラインとして展開されているシリーズなのですが、本当によくできています。収納多め、パッカブル、シワが気にならない生地、このあたりがトラベルシリーズたる所以でしょう。ですがこの3点を搭載しているブランドはほかにもあります。〈バッハ ガーメンツ〉のとくにいいところは、なんだか知的な感じがするところなんです。自分はよく色気がある服が好き、という言い回しをするんですが、一方でこういう知性を感じるアイテムも好みです。シャカシャカした素材でも品が良さそうに見えるというか、本読んでそうな感じがするというか。ちなみにこのコレクション、表でも裏でも着られるのですが、マジで両面素晴らしいです。行き届いています、とにかく。
ジャケット ¥44,000、ベスト ¥25,300、パンツ ¥22,000、キャップ ¥13,200、チューブ ¥11,000
ギアリズム
grgb.stores.jp
COMOLI
コモリのGジャン
Less is More
一番好きなブランドは?と聞かれたら〈コモリ〉です、と答えています。ここ数年変わりません。が、好きだからといって、この企画でバンバン紹介するのもどうかなーと思っていて、あんまり出さないようにしていたのですが、久しぶりなのでお許しを。誰もが名作だと褒め称えるGジャンをついに購入してしまいました。なんでも発売日には並びが出るとか。人気の秘密、羽織ってみてよくわかりました。とにかく美しいです、この服。そして、見事なまでのそぎ落としっぷりに震えます。足すよりも引く方が難しいと言ったのは誰だったでしょうか。ミニマルなのに無機質なのに、色気があるってのは一体どういうことなんでしょうね。こういう服のような男になりたいものです。
¥41,800
コモリ
comoli.jp
LENO
リノのコーデュロイイージーパンツ
キャラ勝ち。
最近めっきりコーデュロイパンツって履いてないんですが、これしかり、どうも〈リノ〉のものには引っかかります。結局のところ、コーデュロイって野暮ったさをどこまで引っ張るかという話だと思うんです。例えば、全然ファッションに興味がないだろうロードサイドのアメリカのおじさんにかっこよさを見出す、みたいな着眼点でもない限り、野暮ったさからは距離を置きたいと思うのが普通です。ではとにかく洗練させればいいのかというと、そういうことでもないのがファッションの面白いところなのですが。この〈リノ〉というブランドには、全体的に野暮ったさというよりも、愛らしさがあります。キャラクターがある服とも言い換えられます。コーデュロイにはキャラクターが似合うんです。
¥23,100
グッドスタンディング
03-6447-2543
WELLDER
ウェルダーのシャツ
半分は優しさで。
ずっと好きなブランドもあれば、なんだか最近気になるブランドもあります。〈ウェルダー〉は自分のなかでは後者です。個人的な好みを言うと、なんとなく“丸い”服が好きなんです。ディテールが丸いというだけではなく、佇まいとして丸い服ということなのですが、それに比べるとシャープで鋭角な服は少し苦手で。勝手な解釈で恐縮なのですが、〈ウェルダー〉にはそういうイメージがありました。が、最近はなんだかビビッとくるアイテムが多く見つかります。自分が変わったのかブランドが変わったのか。。このウール100%のシャツで好きなところは洗い加工が入っていて、ずいぶんと優しい表情になっているところ。シャリ感とハリがあるのですが冷たい感じは皆無で、なんだかオーガニックな匂いが。うん、気分です、こういうの。
¥33,000
WELLDER
wellder.jp
山で人とすれ違うときは歩きましょう。
だって、怖いし、危ないじゃん。山を走るうえでの最低限のマナーだし、多くの人が啓蒙しているのに、いまだに走って横切るランナーは少なくない。なんでなんだろう? ただ歩けばいいだけだし、その方が格好いいのになあ。
VUORI
ヴオリのタンクトップ
スポーツウェアの常識を覆す、極上の肌触り。
タンクトップの季節の到来です。とはいっても、夏休みの小学生ならまだしも、40代半ばのぼくが日常的に着るにはさすがにハードルは高いわけで。日常着としてはインナーに、走るときには1枚で、と使い分けて取り入れています。そんなタンクトップのなかでも今シーズン、個人的にヒットしたのが、近年ランニングシーンおいてもジワジワと注目を集めているアメリカ・カリフォルニア発のブランド〈ヴオリ〉の「STRATO TECH TANK」です。素材には4WAYストレッチを採用し、速乾性に優れ、紫外線も防ぎながら、着心地はとにかくソフトで気持ちがいい。以前、紹介したクルースエット同様の肌馴染みのよさは、スポーツウェアの常識を覆すレベル。それでいて、ありそうで無い絶妙な配色もぼく好み。夏のヘビロテはもちろんのこと、冬のインナーとしても買い足そうか検討中です。
各¥5,170
アルコインターナショナル
06-6563-7346
www.alco-group.com
XERO SHOES
ゼロシューズの水陸両用シューズ
海・川・山、どこでも遊べるハイブリッドシューズ。
真夏のトレランは暑い。てか、めちゃくちゃ汗をかきます。山に入って数時間すると、気付けばシューズのなかが汗でびちゃびちゃ、なんてことが多々あります(ぼくが汗っかきなだけかもしれませんが…)。ソックスやシューズ選びで多少の回避はできますが、せっかくなら根本から解決したい。そこで気になっているのが、〈ゼロシューズ〉の「M’s アクアXスポーツ」です。ウォーターシューズとトレイルシューズを融合させた本作。水を含まず外に排出してくれる極薄のメッシュ素材をアッパーに合わせ、トゥ部分には通気を促すドレンホールを配置。インソールも肉抜きタイプにすることで、スピーディに足を乾かすことができます。また、ゼロドロップ構造に薄めのソール、アウトソールには3.5ミリのラグを合わせ、〈ゼロシューズ〉ならではのナチュラルモーションを、海や川、トレイルで堪能することができます。夏のフィールドを遊び尽くすにはもってこいなハイブリッドシューズ、ぜひとも試してみたいです。
¥12,980
ケンコー社
03-3559-5991
kenkosya.com/xeroshoes/
Instagram:@xeroshoes_japan
CNOC OUTDOOR
クノック アウトドアのウォーターボトル
あると便利なウォーターボトル。自立するし、畳めます。
山での水分不足は命取りになります。だから、どんなに短いコース設定でも、フロント左右のフラスクポケットに加え、メインの荷室に予備を入れて、必要以上の水分を持っていくように心がけています。ただ、そのすべてをペットボトルにすると、あまりにもかさばってしまいます。そこで重宝してくれそうなのでが、〈クノック アウトドア〉のウォーターボトルです。生地は環境に優しいBPAフリーのTPU素材となり、耐久性に優れているため水漏れも防いでくれます。容量は1リットルで重量はわずか60グラム、形状は手馴染みのいいペットボトルそのもので、水を入れれば自立するのも嬉しいポイント。しかも、飲みきってしまえば畳めるため、コンパクトに収納することができちゃいます。さすがにトレラン用のザックのフラスク用ポケットには入らなかったけど、あると便利な予備ボトルとして使い勝手は抜群。10月に出場予定の「ハセツネ」に向けて、ゲットしておこうかと企んでいます。
各¥2,530
アウトドア ギア マニアックス
047-339-8508
www.outdoorgearmaniacs.co
finetrack
ファイントラックのドライレイヤークール
安心を着る、ということ。
汗冷えは怖い。実際、レース中にあまりにも寒くて途中棄権した経験もありますし。行動し続けても、体温が上がらないときの恐怖ったら、もう。以降、汗冷えからの低体温症を防ぐために愛用しているのが、国産ブランド〈ファイントラック〉の「ドライレイヤークール」のタンクトップタイプです。これをベースレイヤーの下に着ているだけで、かいた汗が張り付かず、長時間地肌をドライな状態にキープしてくれるんです。とはいえ、購入したのは4年ほど前。さすがにくたびれてきたので、新調しようとサイトを覗いたら、2020年に素材が旧パワーメッシュからリニューアルしてるじゃないですか! 生地がナイロン素材に変わって滑らかで冷涼感のある着心地になり、抗菌防臭性もプラス。縫製も肌に優しい仕様となり、これまで以上に暑い季節や発汗の多いレースに最適な1着に仕上げられているんです。汗の不快感を解消し、ときには命まで守ってくれる名品の最新バージョン。価格もお手頃なので、この機会に買い足そうかなと。
¥4,950
ファイントラック
078-599-5030
www.finetrack.com
ファミリー入りしました。
ふとしたきっかけで、いまさらながらエビ中にハマってます。かつてのモーニング娘。のプラチナ期を想起させるようなドラマとカタルシス。今月から新メンバーが加わり第3章へ突入。チェックするならいましかないってば!
DAIWA PIER39
ダイワピア 39のテック パーフェクト フィッシング ジャケット
このポケット配置に覚えあり。
自分の趣味嗜好がサブカルチャー寄りだからでしょうか、ファッションはスクリーンの中のハリウッドスターや、舞台上のロックミュージシャン、時代を築いたポップアイコンなど、かつての偉人たちから学びを得ることが多い。どんな服を着ているのか、何回も見て目に焼き付けて真似したもんです。だから、この〈ダイワピア 39〉の「テック パーフェクト フィッシング ジャケット」を展示会ではじめて見たときは、思わずニヤリとしたわけです。独特のポケット配置、丸みを帯びたフラップポケット、スタンドネック……野暮なのであえて誰とは書きませんが、かのポップアイコンが着ていたジャケットデザインなんですもん。ただ少し違うのは、オーバーサイズにして現代的なストリートファッションに落とし込んでいる点でしょうか。フィッシングをキーワードに、多彩なソースと現代的な解釈によって生み出される〈ダイワピア 39〉の服づくりには毎度驚かされます。カラーは散々迷った挙句、このオリーブをオーダー。普段着はもちろん、釣り着としても重宝しそう。間違いなく今シーズン、いちばんツボにハマったジャケットでした。
¥63,800
ダイワピア 39
0120-506-204
daiwapier39.jp
NEEDLES
ニードルズのジッパートラックパンツ
トラックシリーズの新顔。
先月に引き続き今月も紹介することになった〈ニードルズ〉のトラックパンツ。さすがに2カ月連続で似たようなアイテムは……と思ったのですが、今回ばかりは紹介せずにはいられませんでした。というのもこちら、レングスの裾にジップを配したトラックシリーズの新型なんです。いつも履いているストレートレングスに比べて丈は短めで、裾に向かってややテーパードされているので足元がすっきりしています。シューズを強調したいときや、よりアクティブなスタイリングのときに重宝しそう。個人的には、白いローカットのスニーカーで足元を軽く見せるか、逆に冬はジップを開けてワークブーツやトレッキングブーツなんかと合わせても面白そう。@nepenthes_newyorkのインスタでポストされていた、クルーネックとのセットアップも格好良かったので真似してみよっと。
各¥23,100
SALOMON
サロモンのXT-6 FT
今年3度目のおかわり!?
いまさらながら〈サロモン〉のスニーカーにドハマリしています。この春、立て続けに3足手に入れ、かなりの頻度で履いています。クイックレースの手軽さや、足をしっかりと包む込むフィット感、クッション性と安定感を兼ね備えたソールユニット等々、その魅力をあげれば暇がないのですが、いちばん惹かれた理由はカラーリングの美しさです。さすがフランスのスポーツブランドとでもいいましょうか、どのスニーカーも鮮やかな色使いや、意外な差し色が施されているんです。例えば、2021AWシーズンで気になった「XT-6 FT」では、ブラウン×イエローという土臭い配色に、あるいはホワイト×ブラックのモノトーンに、それぞれライトパープルを挿すことでモダンな印象へと昇華させています。アメリカものでは、なかなかこうはいきません。さて、このスニーカーにどんな服を合わせようか? 配色に配慮しながら楽しくスタイリング! 〈サロモン〉のスニーカーはコーディネイト欲が掻き立てられるスニーカーというわけです。
各¥28,600
サロモン コールセンター
03-6631-0837
salomon.com/ja-jp
NEW LIFE PROJECT
ニュー ライフ プロジェクトのバッグ
パーツフェチには堪らんのです。
個人的にシーズンの端境期にチェックするのがバッグです。服は気温問題もあるのでオンタイムで買いたいし、新しい季節を新しいバッグで迎えたい。理由としては、そんなところでしょうか。バッグはころころ変えない派なので、どんな服にでも合わせられるシンプルなデザイン、だけどどこかに主張があるものが好み。例えば、パーツにオリジナリティやこだわりがあるものとか。そういった意味では、2021SSからスタートしたニューカマー〈ニュー ライフ プロジェクト〉は、自分にとって非常に具合の良いバッグでした。ご覧の“エコ・キャンバス・シリーズ”のミニバッグたちは、ボディ自体はどれもクラシカルなデザインなんだけど、ショルダーにあしらわれたオリジナルのロープや、ロープの長さを調整するアルミ製パーツ「R&W Tensioner」など、パーツ使いがとにかく秀逸。控えめでどんな服にも合うけど、なんか目を引く。特にこの「R&W Tensioner」が優秀で、テントやタープなどに使われる自在パーツのように、簡単にロープの長さを調整&固定してくれんです。これ一発ですべてOK。ギア的要素に物欲くすぐられまくり!
左からネックポーチ ¥13,750、サコッシュ 14,850、ムーンショルダー ¥15,950、IDケース ¥10,780
ニュー ライフ プロジェクト
newlifeproject.jp
スポーツの祭典。
紆余曲折、開幕前はどうなることかと思ったオリンピック。はじまってみると普段見ないような競技までチェック、自分も日本のメダルラッシュに沸きました。そして、閉幕と共に襲ってきたのが五輪ロス。たくさん考える部分はあるけど、やっぱスポーツの感動っていいですね。
kolor
カラーのアワードジャケット
唯一無二のバランス。
毎回、服好きの期待をいい意味で裏切るような、一筋縄ではいかないコレクションを披露する〈カラー〉。この秋冬シーズンも想像の斜め上を行くアイテムが目白押しですが、ここではショールカラーのアワードジャケットをピックアップしました。まず触れておきたのはこのワイドなシルエット。どんな体型もフォローするようなパターンで、体格のいいひとがジャストサイズっぽく着ても、小柄なひとがゆったり着てもサマになりそう。そして、胸元にデカデカと誇張された “k” のワッペンが◎。古着で見るカレッジものとはまったく趣の異なるクールなデザインに仕上がっています。クラシックをベースにしつつも、ストリートの香りがほのかに感じられる一着。ひとつ間違えればいびつなものになりそうですが、デザインの足し引き、バランスの取りかたが上手いんです。このハイブリッドな感じはやっぱり〈カラー〉にしか出せません。
¥112,200
カラー
03-6427-6226
onlinestore.kolor.jp
Thirteen Studios
サーティーン ストゥディオスのフーディ
秋冬一発目の隠し球。
先日、久しぶりに代々木上原の名店「JOHN」に遊びに行きました。一見物静かだけどファッションに対する熱い情熱を持つ店主、檀上佑一さんに会うためです。近況をいろいろと聞いたあと、出してくれたのが、こちらのフーディ。ワイドで丈が短めなシルエット、古着と見まごう自然な色落ち、そして見るからに分かる超肉厚なボディ…、そのすべてが完璧に調和しています。どこのブランドのものか尋ねると、ニューヨークをベースに活躍するアーティスト、アレック・ミシャンが主宰する〈サーティーン ストゥディオス〉との答えが。「ロンドンの友人がたまたま彼と繋がっていて、紹介を受けて『JOHN』でも展開する流れになった(笑)」と言います。表と裏で生地を二枚レイヤードしたヘビーウェイトのスウェットに、一点一点特殊な染色を施した一枚なのだそう。「はじめはとても着づらくて重いけど、着ていくうちに自分の肌に馴染んでくる感じというか育てる感じというか、大量生産の服にはない、やりたいことをやっちゃった感が存分に味わえる逸品です(笑)」。おそらくこちら、日本では他に扱っているところはないはず。在庫僅少とのことなので、気になった方はお早めにどうぞ。
¥24,200
JOHN
03-6407-0177
Instagram:@aiamjohn
LACOSTE
ラコステのポロシャツ
万物は流転する。
ここ最近のマイ・フェイバリット・アイテムといえば〈ラコステ〉のポロシャツ「L.12.12」。この欄の次で紹介する本『アメトラ』から影響を受けて、久しぶりにプレッピーな格好をしたくなったんです。ポロシャツに合わせたのは、古着のチノショーツと〈アレン エドモンズ〉のペニーローファー。この靴も結構久しぶりで、案の定、履いたら足が痛くなりました(笑)。でも、そういう些細なことすら楽しいというとか、新鮮な気持ちになったんです。遡ることいまから5~6年前は、〈ブラックフリース〉のボタンダウンシャツとか〈リーバイス®︎ ビンテージ クロージング〉の「501」(1947年モデル)、〈オールデン〉の革靴を毎日のように合わせていました。それがいつの間にかストリート方向に…。ファッションにはサイクルがあるというけど、再びトラッドなものが気になりはじめています。で、ここでピックアップしたのは長袖の〈ラコステ〉。ゆったりしたクラシックフィットの新作です。特徴は環境に配慮したオーガニックコットンを使っているところ。重くコンパクトな撚り糸でつくられているので、生地は「L.12.12」よりも厚くしっかりできています。クラシックな匂いを残しつつ、環境に配慮した一着。ぼくのプレッピー熱はまだまだ続きそうです。
各¥18,700
ラコステお客様センター
0120-37-0202
www.lacoste.jp
AMETORA
デーヴィッド・マークスの本『アメトラ』
語られなかったファッションの真実。
戦後からはじまる近代ファッションの歴史。それを知る上でおすすめの本が何冊かあります。まずは『パリ・コレクション 20』(1996年、繊研新聞社刊)。もともと「繊研新聞」の記者で、ファッションディレクターだった織田晃さんが、70年代のプレタポルテ黎明期から90年代に至るパリ・モードの流れをデザイナーたちの証言を交えながら解説した良著です。お次は『ストリートファッション 1945-1995 若者スタイルの50年史』(1995年、パルコ出版)。こちらは日本のファッションに特化し、終戦から50年の間に登場した太陽族、カミナリ族、DCブーム、渋カジなど、40のスタイルが写真付きで具体的に紹介されています。そしてもう一冊が写真の『アメトラ』(2017年、DU BOOKS)。アイビーの誕生から現代まで脈々と受け継がれる日本のアメリカンスタイルを綿密な取材をもとに紐解いた服飾史です。しかも、内容は〈ヴァンヂャケット〉だけではなく、日本のジーンズの歴史や裏原カルチャーまで幅広くフォロー。日本のメンズファッションの一面、誰も手をつけなかった部分に着目し、著者のデーヴィッド・マークスさんが細かくリサーチ、関係者へインタビューを行い、まとめています。実はこちら、最初に英語版が出たのですが、その時、フイナムではデーヴィッドさんに話を聞きました。で、日本語版が出て、読もう読もうと思っていたのですが、なかなか手が回らず…先日やっと読了したというわけです。だいぶ寝かせましたが、こちら本当に素晴らしい一冊です。
¥2,420
DU BOOKS
amazon.co.jp