Case03_Shunsaku

誰が穿いてもそのひとらしい似合い方になる。
ー シュンサクさんにとって〈アー・ペー・セー〉はどんなブランドですか?
最初ずっと〈A.P.C.〉を“エー・ピー・シー”と読んでいて(笑)。正式な読み方を知ったのは高校2年生ぐらいですね。その頃から太いデニムがあんまり好きじゃなかったのもあって、〈アー・ペー・セー〉のデニムがすごく欲しかったんです。でも、当時お金がなかったので、ブランド古着屋みたいなところでジャストサイズのものを見つけて買いました。いまそのデニムは5,6年目ぐらいで素晴らしい色落ちをしていて、会うひとによく「どこの?」って聞かれますね。
ー 結構頻繁に穿いているんですか?
本当にそれしか穿いてないぐらい。人生を共に歩んでいるデニムになっていて、あのときあれ穿いていたな、とか思い返すのも好きなんです。

ー 〈アー・ペー・セー〉のデニムに惹かれた理由は何だったのでしょうか?
〈アー・ペー・セー〉のデニムは女子大生が穿いても女子大生らしい似合い方をするし、ギャルが穿いてもギャルらしく、ファッションフリークが穿いてもちゃんとそのひとらしい似合い方をするところがいいなと思っていて。誰が穿いても違和感がない。あんまりそういうブランドって他にないと思うんです。それを高校生ぐらいのときになんとなく感じて、その印象はいまでも変わってないですね。
ー ぼくも私物で「ニュースタンダード」を持っているのですが、先程シュンサクさんがおっしゃっていたように、穿いているとよくどこのデニムか聞かれます。それは良い意味で特徴が少ないからだと思うんです。
そうですね、記号性が無いっていう部分もあると思います。シンプルだけど、どこのか分からない服って好きなんですよ。安心感があるので、落ち着きたいときにいつも〈アー・ペー・セー〉のデニムを穿いているかもしれないです。

ー 昨今ビックサイズのアイテムがトレンドになったりもしていますが、デニムのサイズ感でこだわりはありますか?
まず第一に、ストレートということ。オーバーサイズより、ピタッとしているシルエットが好きなんですよね。昔は太いパンツも穿いていたりしていたんですが、やっぱりしっくり来なくて。自分みたいな雰囲気で穿いていると、なんかだらしなく見えるような気がするんです。

Personalisation for DENIM(イニシャル刺繍サービス)¥2,200
ー ちなみに〈アー・ペー・セー〉では、今年からデニムに好みのイニシャルを3文字まで刺繍できるカスタマイズサービスが始まったのはご存知でしたか?
知らなかったです。購入したデニムだけじゃなくて、既に持っているものにも刺繍できるのは、より愛着が湧いていいですね。ぼくがもし刺繍を入れるなら、「A.P.C.」と入れて、初心に帰って“エー・ピー・シー”と読みたいです(笑)。
ー 自分用だけでなく、ギフトとしても人気のサービスみたいです。
たしかにギフトにいいですね。〈アー・ペー・セー〉のデニムをギフトで貰ったら、すごい嬉しいです。自分がずっと穿いているからかもしれませんが。誰もが似合うデニムだからこそ、ギフトにピッタリだと思います。
Style with NEW STANDARD
ブルゾン ¥53,900
ー 「ニュースタンダード」を使用したコーディネートのポイントは?
デニムと70sのポリシャツの色味を淡いトーンで合わせて、ヨーロッパっぽい組み合わせにしました。パンツが細身なので、トップスは少し大きめぐらいでバランスを取るイメージですね。
ー 穿き心地はどうでしたか?
フィット感がすごいいいです。ストレッチが効いているので、動きやすいところも嬉しいですね。
Style with JEAN STANDARD
ー 「ジーンスタンダード」のコーディネートはどうでしょうか?
さっき話したぼくが持っている〈アー・ペー・セー〉のデニムとシルエットと色味が同じだったので、本当に普段通りの格好という感じですね。インナーに着たのは、最近収集しているサッカーのヴィンテージTシャツ。デザインは派手目なんですが、それでもやっぱりそのひとらしい似合い方になるから、やっぱり〈アー・ペー・セー〉のデニムはすごいですよね。
ー サイジングに関して、気にされたことはありますか?
身長的にも自分はあんまりコートが似合わないので、いつもショートジャケットやボンバージャケット、スタジャンみたいなアウターにこれぐらいの細さのパンツを選ぶようにしています。合わせるトップスは少し大きめぐらいにすると、すっきり見えるのでいいかもしれないですね。
PROFILE
1996年生まれ、埼玉県出身。大学在学中の2017年からスタイリストとして活動をスタート。現在はメンズファッション誌を中心に活躍する若手スタイリスト。
老若男女に支持されるアー・ペー・セーのデニムたち。
〈アー・ペー・セー〉初のデニムが誕生したのは、ブランド創立と同じ1987年。きっかけは、ジャン・トゥイトゥの身に起きたひとつのアクシデントでした。スペイン・バルセロナへ旅行に出かけたジャン・トゥイトゥはロストバゲージに遭い、お気に入りのデニムを紛失。新しくジーンズを買おうとするも、なかなか気に入ったものが見つからなかったところから、それなら“自分が履きたいと思うデニムをつくろう”と生まれたのが、ファーストモデルの「ジーン スタンダード」です。