後ろ向きにならないために山田、芋生がしていること。

ー 芋生さんは、監督とどんなコミュニケーションを取っていましたか?
芋生:監督とはあまり喋っていません。愛がこういう状態だから、美雪として見守ってあげてって言われて、監督と私で愛を見守っている感じでした。美雪というキャラクターとしても、それでよかったと思います。美雪は、愛にとってお母さんやおばあちゃんのような存在で、愛とはより深いところでつながっていて、愛自身よりも愛のことを知っているはずなので。
ー 美雪は確かに母性というか、愛を受け入れる存在ですね。弱そうで強い。
山田:私はちょっと美雪が怖い(笑)。
芋生:確かに病気で体自体は弱いけど、ちょっとやそっとじゃ倒れない感じ。


ー 愛の突っ走る感じを見ていて、若くて恐れを知らないことって無敵なんだなとも感じました。お二人が無敵とは言いませんが、後ろ向きにならないためにしていることはありますか?
山田:芋生ちゃんの言っていたご飯を作ったりとか、編み物をしたりする日常の時間は、バランスを取るために大切にしています。私は自分自身のことをそんなに肯定的には思っていなくて、昔はもっと一人でも全然生きていけると思っていたけど、最近はそんなこともありません。ためた感情が外に向かないように、料理や編み物で何も考えない時間を作るようにしています。
ー 本当に愛と違って、理性的ですね。
芋生:私は、裸で武器を持たずに立ち向かうスタンスなんですよね。なんとかなるでしょって、何も考えなくてやっていることも多いんですが、それゆえに傷つくこともある。そんな時は、周りにいる自立した人たちに助けられています。依存しないで生きている人たちが周りにいるということが、ありがたいですね。
ー これまた、美雪役とは違う生き方ですね。
芋生:本当に逆じゃない?(笑)って思います。

