小物で差し色を楽しむ。
PROFILE
愛知県出身。数々のブランドでの経験を経て、独立。〈エフシーイー(F/CE.)〉デザイナー、デンマークのアウトドアブランド〈ノルディスク(Nordisk)〉のコンセプトストアを日本で3店舗運営している。また、グローバルブランドのディレクションやデザインも務めている。インストバンド・toeのベーシストとしても知られる。
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ー この夏に「ROOT」が「F/CE.フラッグシップストア」として生まれ変わりました。改めてどんなポイントが変わったんでしょうか?
スペースを拡張し、バッグを奥の正面に移動させて、座れるソファも設置しました。直営の路面店だからこそ、ゆっくり提供できるスペースをつくりたかったんです。
ー コロナ禍でお店を改装するというのは、なかなか勇気がいることですよね。
〈エフシーイー〉のオンラインができたタイミングはたまたまコロナ禍に重なりました。多くの人も「買う場所はお店でなくてもいいよね」ってなったと思います。それで、お店という存在ってなんだろうと自分の中でいろいろと考えたんですよね。
ー そこから直営店にして、ブランドの世界観を味わえる場所にしようとなったんですね。
僕らはデザイナーズブランドではないですし、バウハウスの思想や北欧のモダニズムがすごく好きで、マイスター的なものやマスターピース的なものを生み出せるブランドでありたいと常々思ってます。そこをわかりやすく伝えられたらと思い、店舗に反映しているんです。
ー オンラインが進んだからこそ、実物を見るのが大切ですしね。
〈エフシーイー〉は機能的ながらもモダンに仕上げることを意識しています。そういうブランドのバックグラウンドを見せるにはどうすべきか。ただ売るだけではなく、在庫もちゃんと持ってお客さんの要望もしっかり聞けるような、いまの時代に見落とされがちなお客さんとのキャッチボールをできたらいいなと。それで店舗だけでなく、オンラインを始めて、イメージムービーもつくるようになりました。
ー いろいろなリニューアルのうちのひとつが店舗リニューアルなんですね。お店では電子マネーも導入されています。
自分が昔から電子マネーをよく使っているので、いち早く導入してました。
ー そういう電子マネーを使うのに「ヨセミテモバイルストラップ」は便利なんですよ。
ぼくは手ぶらが好きであまりカバンを持たずに、なんでもポケットに入れちゃいます。だから、バッグもポシェットとかは使わず、バックパックばかり。〈エフシーイー〉のダウンにもシークレットポケットを付けたり、パンツにDリングを付けてキーをかけられるようにしているんです。
ー 〈エフシーイー〉でも、クライミングロープを使ったミニバッグをリリースしていますね。
防水バッグとクライミングロープを組み合わせたりしてます。クライミングロープのデザイン的なところと機能的なところがいいなと思ってます 。クライミングロープは芯を変えて、ショルダーストラップ用に柔らかくアレンジしていますね。
ー 「ヨセミテモバイルストラップ」は〈マムート〉とコラボしたり、あえて頑丈なロープを使っています。
「北村写真機店」で見かけて知っていましたよ。太さもあるから着け心地も悪くないですね。このレザーフックにキーの束を付けられて便利ですし。時計のベルトも赤を使っていて、小物で差し色も楽しむのもいいですね。〈エフシーイー〉ではつくらないタイプのロープだから、取り付けるバッグを変更できるみたいなアレンジでコラボできたら楽しそうです。