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漁網をジャケットにしてしまうパタゴニアは、やっぱりかっこいい。
Next is NetPlus®︎.

漁網をジャケットにしてしまうパタゴニアは、やっぱりかっこいい。

SDGsが叫ばれる前から、ずっと変わらず〈パタゴニア(Patagonia)〉はエシカルだ。環境や社会の問題に粘り強く取り組み続け、実際に数々の問題を解決してきた。今回もそう。海洋プラスチックとして問題になっている、海中の漁網を服の生地へと見事に転用することに成功した。その生地の名前は「NetPlus®︎」。それを用いて作られた、色鮮やかなグリーンのダウンジャケットを携えて向かったのは湘南藤沢エリア。プライベートで海釣りを楽しみながら、服作りから鰹出汁まで幅広く生業を持つ海瀬亮さんに、海や環境問題、このアイテムやパタゴニアという企業について語ってもらった。

  • Photo_Hioryuki Takenouchi
  • Text_Shinri Kobayashi
  • Edit_Keisuke Kimura

海が変わると、どうなるのか。

ー 海瀬さんは以前から海釣りをしたり、山に出かけたりしていましたが、いまのアウトドアブームをどう感じていますか?

海瀬:サーファーも釣り人も、本当に増えたんですけど、自粛期間は、いい意味でアウトドアへの入り口になった期間だったかなと思います。結果として、多くの人が自然を身近に感じることによって、その環境を守っていきたいと少なからず思うじゃないですか。僕はいいことだと捉えています。

ー 海瀬さんにとって、海は釣りをするための遊び場ですか?

海瀬:遊び場…うーん、なんだろう。(無添加無塩の鰹節ダシブランドである)〈ニカタ〉もやっているし、雨だろうと毎日海には来るから職場に似た感覚もあります。でも、ちょっと海が近すぎてわからないです。コンビニには行かない日もあるけど、海は毎日来ますからね。

「このごろごろした石は、他所から土が運ばれてきた証拠なんです」と海瀬さん。

ー 毎日だと、海の変化も感じるでしょうね。

海瀬:最近、北海道でハワイで獲れるような綺麗な熱帯系の魚が獲れたと聞きました。あとは、さんまが年々価格が上がっていますけど、理由は乱獲だけじゃなくて、温暖化によって海水温が上がり、冷たい水を好むさんまがあまり日本近郊に来ないから。おそらく、温暖化による影響ですよね。環境問題に関しては、見て見ぬ振りをするのが一番怖い。

ー 他に気になる環境破壊のトピックはありますか?

海瀬:リニアモーターカーですかね。総工費7兆円で、東京から名古屋までおよそ40分、大阪までおよそ67分で移動できるそうですが、山まで削って、誰がそんなことを求めているんだろう? と。おそらく時速500kmの塊が山を越えていくわけだから、何か起きかねないし、山を削るから、生態系も変わるでしょう? そしてそれは戻すことはできなくなる。

既存の新幹線をうまく使って、新しいものは作らない。経済的に得をする人がいるんだろうけど、この狭い日本で自然を壊してまで作る必要があるのかなと。

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