Key Item 02_COLLEGE SWEAT カレッジスエットは90年代のスタイリングをクリーンな素材でツイスト。
もともとアメリカの大学生協でトレーニングウェアとして売られていたカレッジスエット。日本人がそのカッコよさに気づいたのは、1965年にアイビーリーグと呼ばれる東部の難関8大学に通う学生たちのファッションとライフスタイルを写し撮った『TAKE IVY』の出版がきっかけ。当時は現地の大学生協の“ホンモノ”や〈ヴァン(VAN)〉をはじめとした国産ブランドのスエットは若者にとって憧れのアイテムだったけれど、90年代にはチョイ古の現地物スエットは古着でも定番のアイテムに。
現在はリバースウィーブボディのヴィンテージに人気が集まって再び憧れ化しつつありますが、本来はボディだけでなくプリントもスエットの魅力です。大学名はもとよりカレッジカラーや染み込みプリントやラバー、フロッキーと言ったプリントの種類など、シンプルに見えて掘り始めると奥が深い分野なのです。
まるで古着屋のラックに長年並んで日焼けしたかのような、リアルなフェード感の加工を施したスエットがキーアイテム。リアルな加工感はアメカジファンの好物ではありますが、野暮ったくならないように気を配っておきたいところ。そこでインナーには定番のB.D.シャツを選びつつも、アイビー御用達のオックスフォードではなくブロード生地をチョイスしてクリーンに。パンツも同様にチノーズよりもライトなカラーでハリがあってドレス感のあるものを選択しています。そして足元はエアマックス95! 発売された95年当時に雑誌『Boon!』誌のスナップで見て憧れた、クラシックなアメカジのスタイリングに近未来的なエアマックス95を合わせるコーデは懐かしくもあり、いま見ても、いや、いまこそ新鮮。
カレッジものの最大のポイントはプリント。それに本来は自身の所属を表明するアイテムだからこそ、よく知らない大学や団体のプリントよりも名の通ったアイビーリーグのものを狙いたいところ。それに何故かアイビーリーグものってプリントのデザインが秀逸なんですよね。もちろんヴィンテージもオーラがあって良いけれど、首元がクタっていたり袖リブがヘタっていたりしがちで、シルエットも現代のトレンドとは異なるため、難易度が少し高め。アメカジエントリーの1着として選ぶなら、ヴィンテージ加工を施したいまのアイテムがオススメです。
BEAMS
ORIGINAL LOOSE COLLEGE SWEAT
各大学から正規でライセンスを取得して「ビームス」が製作したスエットはリアルなユーズド加工を採用。オーセンティックなアメカジを表現しつつ、肩が落ちたルーズなシルエットなど現代の着こなしにフィットさせています。こちらはアイビーリーグのなかでも上流階級の生徒が多いことで知られるペンシルバニア大学のもの。ボディにスクールカラーの赤を使いつつシルエットに合わせてプリントも大き目にするなど、ちょっとしたアレンジによっていまっぽさが加わっています。1万3,200円(ビームス 原宿)