ちょっとの工夫で、家のインテリアも充実する。
PROFILE
1984年、埼玉生まれ。立教大学社会学部を卒業後、インテリアの専門学校へ。その後、インテリアスタイリスト窪川勝哉氏のアシスタントを6年勤め、2011年インテリアスタイリストとして独立。雑誌や広告などでのインテリアスタイリングをはじめ、住宅展示場やレストランの内装などのコーディネートも手掛ける。
Instagram : @endo_sh14
ー インテリアスタイリストの方は、毎日が引っ越し状態ですよね。家具を巨大なトラックに積み込んで、撮影現場に搬入して。
遠藤:本当、その通りです。もちろん大変は大変だし、体力も使いますけど、やり甲斐のある仕事です。

ー 最近は、ご自身の家も引っ越されたんですよね。
遠藤:ちょうど今年から、この新居に越してきました。仕事柄、とにかく家にモノが多いんです。撮影に使う小道具だらけで。それと、インテリアスタイリストをやってるからには、やっぱり自分の家も手を抜きたくなかった。探しに探しまくって、条件にフィットする物件とやっと巡り会えた感じです。将来的にはスタジオとして貸したり、小道具をレンタルできるような仕組みも作っていけたらと思っています。
ー 家のなかも素敵な家具だらけなのですが、自宅で使っているインテリアに関しては、どういう基準で選ばれているのか教えてください。
遠藤:デザインの良さはもちろん大切にしていますけど、使えないものは嫌いなんです。だから、ただビジュアルがいいものは選ばない。とはいえ衝動買いをしちゃって、後悔することもよくあるんですけど…。


ー 家具の世界にも、トレンドってあったりするものなのでしょうか?
遠藤:もちろんありますよ。いまはミックスなスタイルでコーディネートするのが世界的なトレンドになりつつあります。「和」と「北欧」を併せたり等。それと、やっぱり〈ピエール・ジャンヌレ〉であったり〈ハンス J. ウェグナー〉なんかのヴィンテージは、コレクターたちがこぞって殺到しているので、値段がどんどん吊り上がっています。本当にその世界は果てしない。

ー なかなか、手が出せない価格になっていますものね。最近は家の環境を充実させる流れになっていますが、家具選びのアドバイスをいただけるとうれしいです。
遠藤:まず、そうした高級なものが、すべてではないということです。安く抑える工夫はいろいろあります。たとえば、ぼくなんかが家で使っているもののなかだと、安い天板を買って、そこにアンティークの足を取り付けたテーブルがあったりして。自分の手を動かさなきゃいけないけれど、大量生産のものとは見え方が全然違ってくるし、それだけで家の雰囲気をガラっと変えられます。とはいえ、すべてがそうだとチープになってしまうから、思い切るところは思い切る。使い分けが大事ですよね。