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キーンとウルトラヘビー、初コラボを軸にした四方山話。
KEEN Meets ULTRA HEAVY
at JOURNAL STANDARD Yoo Hoo Store

キーンとウルトラヘビー、初コラボを軸にした四方山話。

スタイリストの石川顕さんが長年にわたって〈パームグラフィックス(Palm Graphics)〉豊田弘治さんと手がけてきた〈キーン〉の人気コラボモデル「ヨギ アーツフル」。なんと今シーズンは〈ウルトラヘビー〉が手がけている。豊田さんも「シャンティ アーツ」へとモデルを変えてコラボ企画に参加。どうしてこうなったのか。毎度のことながら、いろいろと画策中の石川さんに話を聞くべく、福岡でポップアップ準備中のところを訪ねた。

UH流プロジェクトの進め方。

ー あらためて伺いたいのですが、〈ウルトラヘビー〉名義で動く場合、プロジェクトはどのように進んでいくのでしょう。

石川:完全にいい加減なんですよ。だいたいおれが言い出しっぺで、ふたりに「やんない?」って。まあ、説得って感じですよ。

ー 今回で言えば「ヨギ アーツフル」というモデルだけ決まっていて、そこからテーマを詰めていくような……。

石川:〈キーン〉はアメリカの企業なんで、(発売の)1年以上前から動くんです。なので、テーマなんて言ってる場合じゃなくてさ、ふたりには「勝手にどうぞ」って。〈ウルトラヘビー〉を始めた頃から、そのスタイルは変わってないんだ。ただ言い出しっぺで、なんとなくキャプテンシーを持ってるのは、ぼくってだけで。

鵜飼:逆におれと神山くんは、なにをつくってるのかも半分よくわかってない。

石川:そうそう。とりあえず神山くんに「スプレーでもなんでもいいから、描けよ」って言って。で、スプレーしてもらったのをぼくらが勝手な意図で使う。江藤くんに対してもそう。神山くんと豊田さんの作品を渡して「自由にお願いします」。

鵜飼:ぼく、実はちょっとめんどくさい作業をしていて。神山くんの作品を全部パスデータにしてるんです。

ー 神山の作品ということは、スプレーで描かれたものということですよね?

鵜飼:〈キーン〉は毎シーズン、本国が選んだ特色のキーカラーがあって。だから、もとは神山くんの絵(色)なんだけど、〈キーン〉のキーカラーから選んだものに変更しています。

石川:「神山・鵜飼・石川」のバランスじゃないと、それもできないよね。だって、叱られるもん。

鵜飼:勝手にパスデータにして、色も変えてますからね。そもそも一枚絵としてじゃなくて、素材にしちゃってるので。

石川:普通だったら「もう、お前らと仕事しない」くらいのけんかになるはずなんだけど。だから、おれたち3人のバランスじゃないとそれはできない。「シャンティ アーツ」の方も、江藤くんと豊田さんじゃないとできない。で、そこに神山が入る。実は豊田さんと神山、最近仲良くて。違うテイストのふたりなんだけど、実はお互い尊敬があって、だから全然許される。

逆にいうと反則ばっかりですよ。許してもらってるっていうね。でも、いままでの展覧会もさ、基本的にはおんなじなんだよ。ちょっといい加減な方がいいんだよ。でも、最後にデザインする人たちが大変だとおもう。

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