学生時代から続く、四半世紀以上の関係。
ー 〈ノンネイティブ〉と〈ノーマティーディー(以下ノーマ)〉の繋がりって知られているんですか?
藤井:あまり知られていないんじゃないかな。
野口:うん、知っている人はほぼいないと思う。
ー 遡るといつからの関係になるんですか?
藤井:ぼくが武蔵野美術大学(以下ムサビ)の二年生の頃だから96年かな。

野口:もう25年以上になるんだ。わたしは当時あったムサビの短大に入学していて。
藤井:ぼくが入学したときは裏原系のやつがいると言われていたみたいだけど(笑)、福岡からお洒落なやつがやってきたぞ、と。真彩子は〈ラベンハム〉を着て、〈トリッカーズ〉、〈ラッセルモカシン〉を履くみたいなファッションだった。今も昔も、なんとなく福岡っぽいファッションなんだよね。トラッドと古着が好きな感じが。
野口:〈ジョン スメドレー〉、〈セント ジェームス>、〈ピカデリー〉みたいな?
藤井:そうそう。当時のムサビにはそんなパッとみてわかるような服好きな人はいなかったし、ほとんどの人がラッパ型のズボンを履いていて、洋服の話をできる人はほぼいなかったよね。そんな風に向いている方向が違う人たちは結局集まってくるわけで。
野口:わたし、ムサビで藤井くんのファッションショーにモデルとして出たことがあったよね。
藤井:ほぼ古着をリメイクしただけのね。この前、掃除していたら当時の写真が出てきたよ。
野口:ムサビといえば美大だからみんな構築的なファッションを学んでいるのに、藤井くんだけ超リアルというか(笑)。わたしたち、毎週末に国分寺から原宿に通っていたよね。よく遊んでた。何年も会っていなくても、藤井くんとは普通に話せるんだよね。
藤井:そうだね。ファッション業界に入ってからの友達とは少し違うね。