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PERIMETRONがMY G-SHOCKに宿した小さな未確認生物。
Tiny UMA In MY G-SHOCK

PERIMETRONがMY G-SHOCKに宿した小さな未確認生物。

自分好みの〈G-SHOCK〉をつくれるサービス「MY G-SHOCK」から、クリエイター集団「PERIMETRON」によるコラボレーションモデルが登場。“UMA=未確認動物”から着想を得たデザインは、それぞれのパーツからアブストラクトなパターンが浮き出し、まるで小さな命が宿ったかのような気持ちにさせられます。どこかSF感もあるデザインのこだわりを、PERIMETRONのプロデューサー兼ディレクターを務める佐々木集さんと、デザイナー兼アートディレクターの森洸大さんに語ってもらいましょう。

  • Photo_Naoto Date
  • Text_Yuichiro Tsuji
  • Edit_Shun Koda

本能的な動きを取り入れたほうがそれっぽくなる。

そんなふたりが手がけた「MY G-SHOCK」は、“UMA=未確認動物”がテーマ。パーツはすべてクリアで、そこに輪郭のぼやけたアブストラクトな柄が描かれています。どうしてこのテーマを選んだのかを尋ねると、森さんが口を開きます。

「いろいろなレギュレーションがある中で、ぼくらがやる意味みたいなものを一生懸命考えたんですよ。それで時計だけじゃなくて、パッケージも含めてすべてにストーリーがあるプロダクトがぼくらは好きで、デザインに関わるときはいつもそれを目指しているところもあるんです。そんなときにこの箱の形を見て、ちょっと卵っぽいなと思って(笑)。ちょっとSFっぽい感覚もあるし、ここからどういう時計が生まれたらおもしろいか? っていうことを考えたんです」(森)

「それで話し合いながら徐々にウミウシだったりとか、特殊な色を持っていたり、発光したり、特殊な形をしていたりとか、地球から生まれた生命体なのに誰かがデザインしたような生物っているじゃないですか。そうゆう生物を画像で検索しながら、“UMA”っていうテーマが生まれて。プロダクトに有機的なイメージを加えるような感覚でデザインできたらいいよねっていう話をしましたね」(佐々木)

卵から生まれる未確認動物。パッケージの形を利用し、そこからストーリーを立ち上げ、デザインをクリエイトする。しかも、そうして生まれてくる未確認動物は、カスタムをおこなうユーザーが創造主であるということ。

「パッケージや文字板の裏蓋には“WE BRING EVERYTHING BACK TO LIFE”って刻印を入れているんです。つまり『プロダクトに命を吹き込む』っていう意味なんですよ」(佐々木)

素晴らしいコンセプトが生まれたら、気になるのがデザイン。ここがよくできていないと、そもそものコンセプトが台無しになりますが、さすがのPERIMETRON。クリアのパーツを軸に、見事にUMAらしいデザインに仕上げてくれています。

「さっき話しにあがったウミウシを筆頭に、そうゆう生物の画像をリファレンスとしてたくさん検索したんですよ。オフィスの壁が一時期すごいことになってて(笑)。その中から、パーツの透明具合とか、表現できそうな色のバランスを見ながら結構いろんなパターンを描いてみたんです。でも、なんかだかあざといというか、計算しすぎている感じがでちゃって…」(森)

全体のバランスを考えながら緻密にやることで、人工的な美しさは生まれますが、今回はあくまで生物がコンセプト。「有機的な美しさはそこになかった」と森さんは続けます。

「それで考えるのをやめて、手の動くままに任せるようにデザインを描いたんですよ。手のブレとかもあえてそのまま入れたりとかしてやっていたら、どんどん有機的な感じになってきたんです。やっぱり生き物だから、本能的な動きを取り入れたほうがそれっぽくなるのかなぁと思いましたね」(森)

ハッキリと線を引くのではなく、点が集まって柄を形作るような抽象的なモチーフが生物感をより引き立てます。しかしながら、そこには目や口、触手のようなものは見当たりません。

「その話もふたりでしたんですよ。ここに目とかがあると、“生物を模したもの”になっちゃうんですよね。だけどそれを描かずに、一種の生命体みたいな感覚で捉えて欲しいなと思ってるんです」(佐々木)

「おもしろいデザインができた気がしますけどね。ハッキリとしたプリントじゃなくて、パーツの中から浮き出てきたような薄さであったり細かさは、うまく表現できたかなと思います。だけど、それぞれの色の違いが絶妙すぎますね(笑)」(森)

「でも、この柄ってハッキリした色だとエグミが強くなりすぎると思うんですよ。それにファッションの邪魔をしたくないというのもあって。腕につけていて、ただただ気持ち悪いっていうことにはしたくなかったんです(笑)。だからここらへんは使い勝手がいい色で、なおかつ自分の好きな色を選びましたね」(佐々木)

INFORMATION

カシオ計算機株式会社

電話:03-5334-4869
g-shock.jp
※9月7日(水)14時より発売開始

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