スタイリスト末廣昂大の、
2023SSトレンド予想図 in 渋谷PARCO

最後に訪れたのは、さまざまな国内ブランドを取り扱う〈STUDIOUS〉。店内には気鋭ブランドから老舗まで垣根なく、またカジュアルからモードまでさまざまなテイストのドメスティックブランドが揃います。こちらも、末廣さんが仕事でよく利用するショップのひとつ。

「店舗によって品揃えが変わるので、都内のショップは細かく見るようにしています。スタッフの接客もフレンドリーかつ丁寧で、いろいろと相談に乗ってもらいやすいところも魅力です」

〈STUDIOUS〉でセレクトしたのは、ストリートとモードを行き来するクリエイションが特徴の〈JieDa〉。デニムやスエットという普遍的なアイテムを軸に、モードな味付けで、アメカジの概念を大きく拡張してくれます。

「インナーのスエットを起点にスタイリングしました。このスエットは、古着にブランドオリジナルの刺繍を加えているらしいんです。最近古着はすごく人気ですが、それだけに飽和気味。あまりにも選択肢が多くて、選びづらくなっていますよね。そんななか、このスエットは古着に付加価値を与えることで手に取りやすくしています。そんな試みがおもしろいですね」

スエットのうえには、デニム生地を裏返したデザインのGジャンとパンツを合わせてモードな着こなしに。Gジャンにはインディゴが活きるよう表地が効果的にあしらわれており、パンツは立体的なパターンやカッティングでユニークさ際立つシルエットに。スエット同様、このセットアップにも〈JieDa〉らしいギミックが光ります。

「普遍的なアイテムを解体し、新しい解釈でデザインしなおしているところにおもしろさを感じます。それぞれシルエットもすごくきれいだし、いまっぽさを感じさせるけれど、やりすぎにならない絶妙なサイズ感に仕上げられている。さすがですね」