CLOSE
FEATURE
Shopping Addict 2023 Mar. 〜編集部員のお気に入り〜 前編

Shopping Addict 2023 Mar. 〜編集部員のお気に入り〜 前編

いよいよ春本番。ヘビーアウターに別れを告げて、春モノで心機一転といきたいところ。このコーナーを参考に衣替えを済ませ、身も心も軽やかに外へ出かけましょう。

小牟田亮
山本博史
石井陽介
村松諒
鈴木悠介
LINE UP
  • 小牟田亮
  • 山本博史
  • 石井陽介
  • 村松諒
  • 鈴木悠介
01 20
小牟田亮

マイクを置きます。

この企画が始まってから随分経ちますが、毎月欠かさず極私的に気になるものをご紹介してきました。みんなのためにつくったものよりも誰か一人のためにつくったものの方が結果として多くの人に届く、みたいなことってよくあると思います。この欄が、バイヤーズガイドのような役割を少しでも果たせていたのなら本望です。そして自分がこの企画に関わるのは今月で最後となります。詳しくは31日(金)にインスタライブをやるので、そちらをご覧いただければ!

TANAKA

タナカのパーカ

宝物のような一着。

個人的に毎シーズン恒例の〈タナカ〉です。今季はこのパーカ。この手のアイテム、正直めちゃくちゃたくさん持っていて、もういらないはずなのですが、それでもなお欲しくなってしまったアイテムがこちらです。気に入ったところは四つ。前身頃と後ろ身頃の長さが違うところ、紐が二種類あるところ、ペパーミントみたいな色、そして背面にどどーんと鎮座している小浪次郎くんの写真です。スエットパーカってここまでアーティにセンチメンタルなアイテムになり得るんですね、というある種の感動を覚えまして、即オーダーしたのでした。こないだ行われたショーも、パンクでありつつ真摯でもあって〈タナカ〉らしさ全開でしたね。3月24日(金)から4月2日(日)まで 、渋谷パルコにてポップアップも開催されているようですよ。
¥38,500

タナカ
www.tanakanytyo.com contact@tanakanytyo.com

NOMA t.d.

ノーマティーディーのブルゾン

着るアート。

初めてだと思います、こういう全面柄物のアイテムを購入したのは。買った理由はひとつ。〈ノーマ ティーディー〉のアイテムだからです。この取材のときに、野口さん、佐々木さんに初めてしっかりとお話を伺えて、なんというかすごく刺激を受けたんですよね。自分にはない視点やアート性にすごく惹かれてしまって。なので、このブルゾンに関しては服を買ったというよりも、〈ノーマ ティーディー〉の二人のセンスに一票入れさせてもらったという感覚が強いです。もちろんちゃんと着ますけど。デニムとかスエットパンツに合わせたら最高なんじゃないかと思います。
¥38,500

ノーマティーディー
nomatextiledesign.com

DESCENTE ALLTERRAIN

デサント オルテラインのジャケット

深緑が好き。

グリーンがトレンドカラーになったのっていつでしたっけ? 〈ボッテガ ヴェネタ〉のクリエイティブ・ディレクターがダニエル・リー(現:バーバリー チーフ・クリエイティブ・オフィサー)になったときだと思うので、もうだいぶ前ですよね。。それに遅れること数年、いまごろ自分のなかでグリーンブームがきています。財布もグリーン、いま欲しい靴下もグリーン、そんなモードなわけで、このグリーンのシェルに一目惚れした次第です。優れた防水透湿性はキープしながら、デザインディテールを限りなく製品の内側に潜め、よりミニマルなデザインを実現したということで、ぱっと見そっけないルックスです。でもこれがグリーンとなると、だいぶ印象が違ってくるんですよね。めちゃくちゃ気に入ってます。
¥60,500

デサント ブラン 代官山
03-6416-5989

Beats

ビーツのワイヤレスイヤフォン

夏色。

ここ数年でワイヤレスイヤフォンってすっかり市民権を得ましたよね。細かくいえば有線の方が音質がいいわけですが、個人的にはワイヤレスで十分でして、圧倒的な利便性を体感したいま、もう有線には戻れません。。各社のものを一通り試したのですが、音質はどこもいいです、正直。となるとあとはデザイン勝負になってくるのですが、個人的に頭ひとつ抜け出てるのが〈ビーツ〉の「Beats Fit Pro」です。ワイヤレスイヤフォンのデザインって外から見ていて結構目立つというか、気になるんですよね。こちらは耳と同化しそうな有機的なデザインが好みです。そしてこの度、夏が待ち遠しくなるような新色、ボルトイエローがリリースされまして、一も二もなく手に入れたのでした。
¥28,800

アップルストアコールセンター
0120-993-993

山本博史

走るとは、遊びです。

走るという最も簡単な遊びの楽しさをより多くの人に伝えたい、と常日頃から考えています。部活でも罰ゲームでもなく、頭を動かすように、カラダを動かすこと。単純だからこそ奥深く、だからこそ面白い(と思うんだけど、なかなか伝わらないなあ…)。

HOKA

ホカのランニングアパレル

アパレルもユニークなんです。

厚底シューズでお馴染みの〈ホカ〉ではありますが、最近どういうわけかアパレルが面白い。デザインそのものがユニークだし、カラーリングも絶妙、それでいて街にも馴染んでくれる、いい塩梅のアイテムが揃っているんですよね。なかでも今シーズン、気になったのがご覧の2つ。軽量リップストップ素材を使った半袖のウィンドシェルは、「半袖で? ウィンド?」と疑問だらけのアイテム。ところが、着てみるとほのかに暖かく、実に心地いい。季節の変わり目にはもってこいの一品なんです。一方の7インチのショーツは、見た目はプレーンながらも、透湿性のあるインナーのサイドにポケットを配置。悩ましいスマホの収納をスマートに解決してくれます。ちなみに現状では、展開がオンライン及び直営店のみ。その希少性もまた、ぼくの物欲をくすぐってきます。
SHORT SLEEVE WIND SHELL ¥10,230
7 INCH SHORT ¥8,690

デッカーズジャパン
電話:0120-710-844
www.hoka.com/jp

Rab

ラブのランニングパック

驚きの220g!

スポーツテクノロジーというのは日進月歩に進化していきます。ゆえに新しいギアが出てくると、そのメーカーがどんな思考を基にものづくりをしてきたのか、自分のカラダを使って試したくなります。そんなギアホリックなぼくの心を掴んだのが、イギリスのアウトドアメーカー〈ラブ〉が満を持して初リリースするベスト型ランニングパック「Veil 6」です。容量は6Lとなり、メインファブリックには軽量かつ通気性に優れたメッシュ素材を採用。メインの荷室やフロントのポケット部分にはストレッチ素材を合わせることで、見た目以上の収納力を確保できそうです。さらに2Lのハイドレーションパックを収納できるスペースや多彩なポケットにより、行動中の荷物の出し入れもスムーズ。それでいて本体の重量は驚きの220g! トレイルシーズンの幕開けを軽やかに楽しませてくれそうです。
¥22,000

ランドアール
03-6416-0940
www.landr.life

Topo Athletic

トポアスレチックのリカバリーシューズ

ついつい履いちゃうヤツです。

日頃からいろんなシューズ(主にランニング用)に足を通していますが、ついつい履いちゃうお気に入りというのは、自然と出てきます。履き心地やデザイン、使い勝手など、理由は様々。なかでも〈トポアスレチック〉のリカバリーシューズ「REKOVR 2」は、アノニマスなルックスで秋冬の足元の定番として、かなり重宝してきました。最新モデル「Revive」では、アッパーはふんわりを足を包み込むリサイクル・ポリエステル・フリースとなり、隆起のあるインソールが足をマッサージするような履き心地を提供してくれます。しかも、ヒールが無いため着脱がスムーズになり、アウトソールには「Vibram® XS Trek EVO」を搭載。あらゆる路面をグリップしながら、足に優しく、履き心地も病み付きになるレベル。ぜひ、一度試してみてください。
¥19,800

アルコインターナショナル
電話:06-6563-7346
www.topoathletic.jp

MAMMUT

マムートのシューズとミドルレイヤー

マムートがトレランに本気です。

勝手なイメージではあるんですが、〈マムート〉ってとにかくガチな印象があります。歴史は160年にも及ぶし、本物志向のアルピニストやクライマーからの支持は厚く、フィールドでの愛用者も多いのなんの。ゆえにぼくのようなへっぽこランナーが使うには、ついつい謙遜してしまうんです。そんな〈マムート〉がハイペースの登山やトレイルランニングにフォーカスしたコレクションが、今シーズンから展開されると。ファストマウンテニアリング向けの「Eiger Speedコレクション」のミドルレイヤーでは、正確なボディマッピングにより、保温性を備え、体温調節や湿度管理を実現してくれます。BOAシステムを採用したトレイルランニングシューズでは、スイスアルプスの山岳地帯を攻められる屈強さを兼ね備えています。どちらも〈マムート〉ならではのガチ具合が随所に見受けられる完成度。今後、トレイルランニングにおける新たな選択肢として、頭に入れておこうかなと。
Aenergy TR BOA® Mid Men ¥30,800
Eiger Speed ML Hybrid Hooded Jacket Men ¥30,800

MAMMUT SPORTS GROUP JAPAN
www.mammut.jp/

石井陽介

メモ少年。

ロバート好きが高じてメ〜テレに入社し、ついにはロバート秋山の特番『秋山歌謡祭』までつくってしまったメモ少年。番組自体めちゃくちゃおもしろかったのはもちろんなんだけど、何より公私混同しまくった企画を通したその熱意と行動力が最高過ぎてもう…。結局は愛なんよ。LOVEに勝るPOWERはないってことよね。

ISSEY MIYAKE EYES 

イッセイ ミヤケ アイズのサングラス

丸と線。

丸メガネって他のフレーム型に比べて、デザインの振り幅が狭いと思うんです。自分は15年以上、丸メガネのみを掛け続けている生粋の愛好家なわけですが、所有しているものを見渡すとクラシックなデザインのものばかり。いかにも日活映画に出てくる病院の先生が掛けていそうな、あんな感じのやつです。刺激的なデザインにチャレンジしたいと思っても、意外と市場にないんですよ。過日、先月できたばかりの「ISSEY MIYAKE GINZA / 442」で出会ったのがご覧のサングラス「IM-101」です。一本の線と二つの円で構築されたグラフィカルなデザインは、いままで出会ったことのない類の丸メガネで度肝を抜かれました。“メガネは顔の一部”というよりも、完全に“コーディネイトの主役になるメガネ”。聞けば1985年にリリースした復刻モデルだそうで、かのジャン・ミッシェル・バスキアも愛用していたとか。そんなストーリーも相まって、この「IM-101」に強烈に惹かれてしまったのです。
¥58,300(色:シルバーマット)

イッセイ ミヤケ アイズ
https://www.isseymiyake.com/pages/eyes#section1

MacMahon Knitting Mikks

マクマホンニッティングミルズのカーディガン

幸せ振りまき系。

服やファッションには様々な効能がありますが、そのひとつに“まわりの人を幸せにする”っていうのもあると思うんです。例えば、カラフルで華やかな服は見ているだけで明るくなれるし、クスッと笑えるロゴや可愛いキャラクターがプリントされたTシャツは楽しい気持ちにさせてくれる、みたいな。そしてそうした服たちは、すべからず自分をも幸せにしてくれる。そういった意味では、この〈マクマホンニッティングミルズ〉のフラワーカーディガンとクロシェカーディガンは最高の幸せ振りまき系アイテム。見た目通り、色とりどりに編み込まれた花柄は気分を上げてくれること間違いなし。ひとたび袖を通すだけでパワーススポットになれちゃう、そんな服です。インナーは白T、パンツは色落ちしたジーパンが気分ですね。
左¥49,500、右¥44,000

ディア 中目黒
Deernakameguro.stores.jp/

BAYCREWS × Levi’s®  

ベイクルーズ× リーバイス®の501®

ベルトでギュッと。

この「Shopping Addict」でも度々推してきたデニムですが、思えばジーパンは紹介していませんでした。ゆるいパンツに穿き慣れ過ぎたのか、なかなか自分のピントと合わなかったんです。ですが今年は〈リーバイス®〉の「501®」が誕生150周年。となれば気分は俄然ジーパンモード。「いまジーパン穿かないでいつ穿くの!?」ってなわけで手を出したのが、ご覧のベイクルーズ別注「501®」です。加工やディテールなど見所はたくさんありますが、最大のキモはそのサイズ。インラインにはないウエスト40インチと44インチ、さらにはこのビッグサイズのみに適用されるレングス26インチが展開されます。ベルトでウエストをギュッと絞ることで、ど定番のストレートシルエットに変化が生まれて面白い。いつものノリでゆるく穿けるのも嬉しいですね。インディゴが「ジャーナル スタンダード」「ジャーナル スタンダード レリューム」、ブラックが「エディフィス」「417エディフィス 」での取り扱いです。
各¥15,400

ベイクルーズ ストア 名古屋
052-211-9342

PAVEMENT

ペイヴメントのTシャツ

物販ってなぜか買っちゃうよね。

しばらくご無沙汰だった海外バンドのワンマンライブですが、コロナ禍を経て今年はようやく楽しめそうです。来日ラッシュだった2月、ウェット・レッグ、フォンテーンズDC、クーラ・シェイカー、レッチリといろいろありましたが、自分は手始めにペイヴメントのライブへ足を運びました。この手の90年代のUSオルタナ・バンドは大好物で、なかでもペイヴメントはフェイバリットバンド。13年振りに見た彼らは相変わらずヘロヘロでユーモア満載でセンス抜群で。ヘビーリスナーだった10代〜20代の頃を思い出しながらノスタルジーに浸るという、この上なくエモい時間を過ごしました。さて、写真は記念にゲトったツアーTシャツ。93年のツアーTの復刻デザインで、ペイヴメントらしい手描きのローファイ感と悪ノリ感のあるテキストが気に入っています。おそらく普段着として着ることはないんだけど…ライブの物販ってついつい買ってしまうんですよね。なんででしょう。後悔は一切ないんですが。
€30

ペイヴメント
pavementband.com

村松諒

お洒落は足元から。

東京では桜が満開、季節は春本番。そろそろファッションのアップデートが必要です。お洒落は足元からということで、今回は4つのアイテムのうち、3つを靴にしました。

UNDERCOVER

アンダーカバーのTシャツ

家族の存在。

30歳を過ぎた頃、小津安二郎監督の映画をよく観ていました。確か当時勤めていた会社を離れるときで、答えのない未来を想像しながら悶々としていた時期でした。そんな状況のなかで観た『東京物語』は、生活に溶け込み過ぎて気づけなかった家族のかたちや尊さを考えるいいきっかけをぼくに与えてくれたように思います。家族の存在って当たり前のようで、当たり前ではないんですよね。それで当時、小津監督についていろいろ調べていたら、ぼくは監督と誕生日が一緒だったんです。しかも監督は命日も誕生日と同じ日にち。これを知ってから勝手に監督との繋がりのようなものを感じています(笑)。なので〈アンダーカバー〉がつくったこのTシャツも思わず手に取ってしまったというわけです。監督のモノクロのポートレートと “TOKYO STORY” の文字をプリントした潔いデザイン、これにはやられました。
¥17,600

アンダーカバー
03-5778-4805
undercoverism.com
©Shochiku Co., Ltd.

MONCLER

モンクレールのスニーカー

ダウンジャケットだけではない。

スニーカーといえば、どうしてもスポーツに特化した大手ブランドのモノに目が行きがちですが、天邪鬼なぼくとしてはやっぱり他のひとと違うモノを選びたい…。で、なぜここで〈モンクレール〉をチョイスしたかというと、この美しいソリッドなデザインに惹かれたから。これはこの春デビューしたばかりのシリーズ「Trailgrip Lite」の一足で、見た目はもちろん、つくりのよさも魅力のひとつです。アッパーにはリップストップ素材を、アウトソールには「ビブラム」社製の「メガグリップトレッド」を採用。そしてインソールには通気性とクッション性に優れる「オーソライト」社製のもの選んでいるところもポイントです。通常の「Trailgrip」のシューズから23パーセントの軽量化を図り、履き心地にもかなりこだわったといいます。最近、〈モンクレール〉がスニーカーに注力していることは知っていたのですが、噂によるとかなりの実力者がチーフ・ブランド・オフィサーに就任したとか。これは今後の展開も非常に楽しみです。
¥99,000

モンクレール ジャパン
0120-977-747
www.moncler.com

White Mountaineering

ホワイトマウンテニアリング×ヴァンズのスニーカー

どっちが好き?

何の話かというと、スニーカーと革靴です。どちらか選べといわれると口ごもってしまいます。最近よく履くのはスニーカーだけど、革靴も大好き。これまでのファッション人生を振り返ると一時は、ほぼ毎日、革靴ってときもありました。だからその中間にあたるような靴があったらいいのにってよく思うのですが、この〈ホワイトマウンテニアリング〉と〈ヴァンズ〉がタッグを組んだ二足は理想的かもしれません。ベースになったのは、ご覧の通り〈ヴァンズ〉の名作である「オーセンティック」と「クラシック スリッポン」。どちらもアッパーにカーフレザーを用い、フロントの切り替え部分と履き口に〈ホワイトマウンテニアリング〉のブランド名から採った “W” と “M” をライン状にしたグラフィックが刺繍されています。これはジャケットスタイルにも合わせられるスニーカーではないかと。手に取りやすい価格帯というのもポイントです。
各¥15,400

ホワイトマウンテニアリング
03-6416-5381
www.whitemountaineering.com

Lloyd Footwear

ロイド フットウエアのアイリッシュモカシン

企業努力の賜物。

こちらこちらの特集でもご紹介した通り、昨年あたりから革靴に対する注目度が上がっています。在宅ワークを余儀なくされたコロナ禍からの解放、そしてアメカジの復権などが主な理由なのですが、以前と比べてビジネスに特化したドレスシューズよりも、オフの日も履けるカジュアルシューズに勢いがあるように感じます。個人的にいま気になる革靴といえば、1972年創業の英国靴専門店「ロイド フットウエア」のカジュアルラインに登場したアイリッシュモカシン。いわゆるワラビーブーツで、これは今年リリースされたばかりの新作。厚みのあるクレープソールを使ったこだわりのつくりで、価格がなんとアンダー2万円。大手メーカーのような大量生産ではないのに、スニーカーと変わらないプライスです。あらゆるモノの値段が上がるなかで、これはまさに企業努力の賜物ではないかと。ぜひ東京・銀座と大阪・南船場の直営店で確かめてほしい一足です。
¥17,600

ロイドフットウエア銀座
03-3561-8047
lloydfootwear.com

鈴木悠介

ぴーやの意味。

「芸人の小島よしおの“ぴーや”は、比べることを止めるの“比止”からきてるらしいですよ」という話を先日呑みの席で聞いて、膝から崩れ落ちるかと思いました。子どもに大人気のぴーやに、そんな最高のメッセージが込められていたとは。小島よしおさん、すごすぎます。

MUSIC BAR LION

不眠遊戯ライオンのキーホルダー

お店は人ありき。

前職で毎日となりの席にいて、いっしょに働いていた何年かは間違いなく家族より恋人より友だちよりも一緒にいた城間。編集はひとりじゃなにもできず、いろんな方々の協力があってこそ成立する仕事で、順番をつけるみたいなのは野暮ですが、城間は自分の編集人生において1番お世話になっている人です。そんな城間がオープンから店長を務める「不眠遊戯ライオン」は、Kick a Showさんやダンサーの義間さんが働いていたり、行けばだれか知り合いの方が遊びに来ているクラブ? ミュージックバー?なお店。ほぼ毎晩営業していて、パーティごとにバラバラな世界観はいつお邪魔しても楽しすぎですが、だいたい一緒に行く友だちの吉田さんのせいもあり、毎回ほぼ断片的にしか記憶はありません。「不眠遊戯ライオン」は城間をはじめとするスタッフの方々を中心に、出演者とお客さんが一緒になって最高の空間を生み出すお店で、やっぱり何事も人ありきなんだなと思わせてもくれます。会員用に配っている非売品のキーホルダーは、酔っぱらって無くさないように気をつけます。
非売品

不眠遊戯ライオン
https://www.instagram.com/music_bar_lion/

WANDERMAN

ワンダーマンのキャップ

HIP HOPやハードコアのように。

だれかと接するときに、相手の年齢が自分より上とか下とかあまり気にならないし、むしろ仲良くなった年上に酔っぱらって愛情をもってタメ口をきいたり、逆に年下に敬意を払って敬語を使うっていうのは、同じ意味だと思っています。〈ワンダーマン(WANDERMAN)〉を手がけるショウゴさんは、知り合いのなかで数少ない同い年。別に同じ年が特別なわけではないのですが…、初めてお会いしたのはどこかのクラブとか音の鳴る場所だった気がします。服づくりだけでなく、昨年の11月に配信でリリースされたLA在住のビートメイカーのKapsoulさんと英雄(仙人掌)さんによる『GaryPayton』のジャケットを手がけたりも。ここで紹介させてもらうキャップは、ニューヨーク・メッツのロゴをサンプリングし、“WANDERMAN”と“TOKYO”の頭文字を組み合わせたロゴを正面に、サイドにブランド名を刺繍で落とし込んだもの。ショウゴさんが東京出身者だから説得力が増すし、地元をREPするのはHIP HOPやハードコアのマナーに通じるデザインだと思います。
¥5,500

WANDERMAN
https://www.instagram.com/wanderman_tokyo/
https://wandermantokyo.stores.jp/

フリート横田

フリート横田の『盛り場で生きる:歓楽街の生存者たち』

やっぱり市井の人が1番面白い。

『男はつらいよ』の寅さんや今は亡き高倉健さんが出てくる映画のような、昭和の不器用な男の生き様みたいなものに漠然と憧れがあります。そういう人って、どこか粋でいなせな方が多い気がして。フリート横田さんのこちらの本のタイトルにある盛り場には、そんな人たちが集まってくるイメージもあり、出版されてすぐに購入。盛り場と言ってもさまざまな形があるし、そこを生業にする方々は多数派からしたら特殊な目で見られがちかもしれないけど、そこにはそれぞれの“普通”な生活があるんだな思いました。そして何よりフリート横田さんの文章から、本のなかに登場する方々へのリスペクトが溢れているのにグッときたし、前に読んだ『横丁の戦後史』を読み終わった時と同様に、やっぱり市井の人が1番興味深いなと自分は思います。ちなみにこちらの本は2~3日で読み終えて、自分の知り合いのなかで1番の酒呑みの方へプレゼント。その人が読んでどう思ったのか気になるので、読み終わったらあーでもないこーでもないと感想を話しながら、2人でどこかの盛り場で呑みたいなと思います。
¥2,200

毎日新聞出版(株)
03-6265-6745

MONJU

MONJUのProof Of Magnetic Fieldのピクチャーレコード

HIP HOP=MONJU。

自分がMONJU=ISSUGIさん・Mr.PUGさん・英雄(仙人掌)さんについて語るなんて、恐れ多すぎるし緊張しかありません。HIP HOPをすきになったのは、間違いなくMONJUと、MONJUのレーベルであるDogear Recordsを知ってから。2008年に『Black de.ep』をリリースしてから13年後、待ち焦がれた『Proof Of Magnetic Field』は当たり前に最高でした。そんな8曲入り28分のEPが、ピクチャーレコードとしてもリリース。誰が撮影した写真なのかな?と思い盤を見ると、まさかのCHILYことたっちゃんのクレジットにめちゃくちゃ上がりました。もしこれを読んでいて、MONJUを聴いたことがないという方はぜひ聴いてもらいたいし、ライブに行ってみようと思ったら酒代くらい奢るのでぜひ足を運んでみてください。いかついB BOYの方もうれしいですが、できればショートカットの似合う女性と乾杯できれば幸いです…。ちょっと大げさかもしれないけど、MONJUと同じ時代に産んでくれて、MONJUがヤバいっていう感性に育ててくれた両親には感謝しかありません。
¥3,960

Dogear Records
https://www.instagram.com/dogear_gram/
販売サイト

このエントリーをはてなブックマークに追加