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エディストリアルストアが提案する、サステナブルへのはじめの一歩。
LIVE STOCK MARKET IN SHIBUYA

エディストリアルストアが提案する、サステナブルへのはじめの一歩。

スタイリストの小沢宏さんがオープンした「エディストリアルストア(EDISTRIAL STORE)」が、めでたく1周年を迎えました。それを祝して、お店がある長野・上田を飛び出し、渋谷パルコにて「LIVE STOCK MARKET IN SHIBUYA」が開催されます。もちろんそこにはさまざまな仕掛けがあるのですが、注目すべきはZOZOTOWN上のブランド古着のファッションゾーン「ZOZOUSED」が、ポップアップストア「LIVE STOCK MARKET with ZOZOUSED」を出店すること。ポップアップストアではファッションの世界で活躍するクリエイターたちが商品をキュレーションし、それぞれ目利きで選んだアイテムをピックアップしているのだとか。今回はその魅力を知るべく、小沢さん、「ZOZOUSED」のディレクターである島村龍也さん、そしてゲストディレクターのひとりである「ロンハーマン(RON HERMAN)」のウィメンズディレクター・根岸由香里さんに、イベントの見どころについて語ってもらいました。

  • Photo_Shinji Serizawa
  • Text_Yuichiro Tsuji
  • Edit_Yosuke Ishii

たくさんのアイテムの中から、見つけてもらう楽しさ。

ー4月28日より渋谷パルコで開催されている「LIVE STOCK MARKET IN SHIBUYA」は、どんな企画になっているのでしょうか?

小沢:1周年の企画を東京でやるっていうのは、お店をはじめる前から決めていたんです。それでいろんな人に相談しながら、結果的に「渋谷パルコ」がサポートしてくれることになって。

小沢:「エディストリアルストア」の商材はもちろんバラエティに富んでいるんだけど、それ以外の日替わりメニューみたいなものも用意したかったんですよ。それでゲストディレクターといしていろんなゲストを呼んで、軒先を貸して商売をしてもらう予定です。

あとは神南エリアにあるセレクトショップ、「シップス」と「417 エディフィス」と、「ナノ・ユニーバース」の3店舗にも「渋谷パルコ」内に“LIVE STOCK”をつくってもらって、いろんなフロアを回遊できるような立体的なイベントを仕込んでいます。だから1フロアじゃなくて、いろんな場所を巡れるようになっていて、スタンプラリーみたいなこともやるんですよ。その景品として、このシューズバッグも用意しています。

小沢:これもさっきのショッピングバッグと同じように残反でつくっていて、今回参加するショップのネームタグをつけているんです。

根岸:いろんなショップの名前が並んでいるのがおもしろいですね(笑)。

小沢:そうそう、これも掟破りですよね(笑)。

小沢:あとはこういうアイテムも販売します。これはミリタリーウェアにデニムのポケットをつけているんですけど、ぼくはこれをマッシュアップと呼んでいて。

ーどうゆうことですか?

小沢:DJが曲をどんどん繋いで新しい音楽をつくっていくように、服も別々の要素を掛け合わせて新しいものにしたかったんです。このデニムは尾道の造船所で働いている人たちが着ていた作業着を使っているんですよ。1年くらいで使い物にならなくなっちゃうということで、それを回収して、新しいものにつくり変えています。

ーそして「ZOZOUSED」も今回の企画に参加しているんですよね。

小沢:そうですね。オンラインを飛び出して、フィジカルに体験してもらえる機会として「LIVE STOCK MARKET with ZOZOUSED」という形で参加しています。

島村:オンラインの「ZOZOUSED」で経験するワクワクを実店舗で体感できる企画にしたくて。1階のフロアでは衣類回収をおこなっていて、参加していただいた方には、今回のイベントで利用できる割引クーポンを差し上げているんですよ。不要になった服を手放して、新しい服をお得に買えるっていう実体験を今回楽しんでもらえたらうれしいですね。

小沢:あとは売り場でも仕掛けがあります。ゲストディレクターを迎えたらおもしろそうということで、ぼくと根岸さんや、「レショップ」の金子恵治さん、モデルのmiuさん、ファッションディレクターの高島涼さんにキュレーションしてもらって、彼らがピックアップしたZOZOUSEDの商品を並べるんです。

ーなるほど。根岸さんはお声がかかって、どんなことを思いましたか?

根岸:すごく面白そうだなと思って、すぐに会社に許可を取りました。小沢さんや「ZOZOUSED」さんの考えていることは、歩く道筋やアプローチの方法は違うけど、見ている方向は私たちと同じだと思ったので。実際に商品を選ばせてもらって、すごく楽しかったですね。

島村:すごくありがたいです。

根岸:事務所でパソコンの画面を見ながら商品を探していたんですけど、オンラインで売られているものなので、自分がセレクトしたものがなくなっちゃう現象もあって(笑)。

小沢:たしかに! ぼくもそうゆうことがあった(笑)。

根岸:本当に真剣に選びましたよ。いまはディレクションをやってますけど、それまではずっとバイヤーをやってきたので。おもしろかったのが、「ZOZOUSED」さんの中にうちの商品もあったりして(笑)。私がバイイングで見てきたブランドから探して、中には「ロンハーマン」で完売した商品もありました。それでひとつのお店をつくるようなイメージで、画面と向き合いましたね。

小沢:「ロンハーマン」で売ってたものをセレクトするって、まぁまぁ攻めてますよね(笑)。

島村:ぼくも思いました(笑)。

小沢:自分のお店で売ってたものが二次流通で売られることに対して、なにか複雑な気持ちもあるだろうなと思ってたから。

根岸:それがあまりなかったんですよ。

小沢:それがすごいよね(笑)。

根岸:私も持っててすごくおすすめの〈R.H. Vintage〉のデニムがすごく安く、さらにグッドコンディションで売られていて、これは絶対買いだなって思いましたね(笑)。あとは定番商品とか、売れ筋とか、自分が持っているニットとかもありました。だけど、どれもすごくポジティブな気持ちでセレクトできました。

ーやっぱりみなさん、価値観の変化があったということですよね。

根岸:みんな頭が柔らかくなったんですよ(笑)。

島村:二次流通に対して積極的なブランドも増えましたよね。とくに海外ブランドはそうした傾向が強くなってます。セカンドハンドをブランド側がオフィシャルでやることによって、むしろイメージ向上に繋がると思うんです。

ー商品はどれくらいピックアップされたんですか?

小沢:そこはルールを決めて、ひとり60点にしたんです。それでもピックアップするのに結構な時間がかかったんだけど。取り扱いブランドの幅がとにかく広いんですよ。

ー「ZOZOUSED」の中にどれほどの商品数があるんですか?

島村:タイミングによって上下するんですけど、いまは常時60万点以上ありますね。その中から見つけてもらう楽しみもあると思っていて。

根岸:そんなにあったんだ! すごいですね。

島村:ゲストディレクターの方に設けたルールは、ピックアップの点数だけなんですよ。だから、自由度が高いぶん大変だろうなとは思ったんですけど、それが功を奏して、それぞれのセンスが垣間見れるラインナップになっていますね。量が多くてお気に入りを探すのが大変だからこそ、選ぶ方のセンスも問われると思ったんですよ。

ー小沢さんと根岸さんは、どんな方法で商品を探したんですか?

小沢:ブランドをアルファベット順で検索して見ませんでした?

根岸:そうですね、小沢さんと一緒です。「ロンハーマン」でもかなりブランドをお取り扱いしているんですけど、その軸で見ました。

小沢:ぼくは「ZOZOUSED」のものを使って一度スタイリングを組んだことがあるので、ピックアップが大変であることは知ってたんですよ。それで、この中にあるアイテムをお客さんにどうやって伝えるのがいいかなという風に考えました。誰がなにをピックアップしたかは、島村さんしか知らないから、ぼくらも楽しみですね。

島村:ほぼルールなしでやったからこそのおもしろさがありますね。本当にいろんな目線があって、みなさんのセンスがそこに表れているっていう。

根岸:私はコンディションもちゃんとチェックしましたね。ずっと長く着てもらえるようなものを選びました。

島村:我々がピックアップした通常の「ZOZOUSED」のラインナップに加えて、ゲストディレクターの方々のセレクトもあって、コーナーによってすごく色が変わるところが今回の見どころかなと思うんです。だから本当によりどりみどりで、「いいものがあるかも」っていう気持ちで探してもらうと、オンラインで探しているのと同じような気持ちになって、ぼくたちが伝えたいことをフィジカルに体験してもらえると思います。

ー値段設定の方法はどうしているんですか? それを決めるのは、すごく難しいと思うんです。

島村:ぼくらは、売ってくださるお客さまに最大の利益を還元したいと思っているんです。そのためには、その商品がいくらで次のお客さまに売れるか、精度を高く予測することが重要になってきます。

ぼくたちのビジネスは“C to B to C”なんです。つまり、両側にお客さまがいらっしゃる。なので、売ってくださるお客さまに満足いただける買取金額と、買ってくださるお客さまが納得のいく価格のバランスを取ることが大事だと思っています。さらに、そのプライスの見直しを常にすることが、長期的にサービスを成長させていくのに必要なんですよ。

ZOZOはずっとECをやってきているので、データが豊富なんです。仕入れから販売までのプロセスにはそのデータを活用したAIを導入していて、再販時の売れる金額とタイミングを高精度に予測しています。それによってお客さまからの買取価格を上げることができるんです。価格は常に最新の需要に目を向けて、日夜改善してますね。

INFORMATION

LIVE STOCK MARKET IN SHIBUYA

会期:2023年4月28日〜5月14日(日)
場所:渋谷PARCO 3階
住所:渋谷区宇田川町15-1
Instagram:@edistorial_store

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