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鰤岡力也に学ぶ、ショップデザインの極意。ウールリッチの新店の魅力はどこに?
WOOLRICH OUTDOOR LABEL DAIKANYAMA

鰤岡力也に学ぶ、ショップデザインの極意。ウールリッチの新店の魅力はどこに?

「神は細部に宿る」という言葉があります。徹底的にディテールにこだわることにより、つくられた作品は洗練され、多くのひとの心に残るという意味。これはファッションにおいても、ショップデザインにおいても同じことが言えそうです。この12月、東京・代官山にオープンした「ウールリッチ アウトドアレーベル ダイカンヤマ(WOOLRICH OUTDOOR LABEL DAIKANYAMA)」は、ウッドワークを得意とする「モーブレーワークス」の鰤岡力也さん渾身の作。木材をふんだんに使いつつ、見えない部分にもこだわったという店内を鰤岡さん本人に案内してもらいました。

写真を通して自然の尊さや、アウトドアの奥深さを発信していく。

PROFILE

濱田紘輔
写真家

1990年生まれ。都内のスタジオで技術を学んだあとに独立し、現在はフリーランスの写真家として活動。雑誌や広告などの撮影を手掛ける他、これまで2冊の写真集『Between Me & the US』『THE LAUNDRIES』を出版している。
Instagram:@kosukehamadas

さて、この店の見どころは鰤岡さんのデザインだけではありません。店内に飾られている写真もそのひとつ。これは写真家の濱田紘輔さんによるもので、北海道の十勝にある自然や、そこで行われている農業や林業を追いかけたドキュメンタリーフォト。映し出された景色が、店内に季節感をもたらしています。

「お店に飾られているのは今年の2月に十勝へ行って撮影してきたものです。十勝で紡がれる継承と循環をテーマにしていて、冬は林業にフォーカスした作品を飾っています」

濱田さんが着るのは〈ウールリッチ〉のアーカイブをもとにしたフリースジャケット。保温性と速乾性に優れたPOLARTEC® THERMAL PRO®を採用。¥31,900

現在は冬の十勝の写真を飾っていますが、季節が変わるごとにその時期にあった風景の作品に切り替えていく予定とのこと。「ウールリッチ アウトドアレーベル ダイカンヤマ」では、こうした写真を通して自然の尊さを伝え、アウトドアの奥深さや楽しさを発信していくのだとか。

「店内には限られた写真しか展示されていませんが、こうした写真集を配布して、十勝で撮ってきたたくさんの写真を見てもらえるようにしています。タイトルは『WISH YOU WERE HERE(あなたとここにいたい)』。映画『男はつらいよ お帰り 寅さん』の英語タイトルから引用したものです。寅さんのように全国を巡りながら、たくさんの物語を伝えるという想いを込めました」

写真集には「ウールリッチ アウトドアレーベル」の服は一切登場しません。だからこそ、現地の空気感がずっしりと伝わってくるのです。ふとしたときに見返したくなる、そんな工夫がされています。

「表紙には北海道の木でつくられたエゾマツクラフトを選びました。今後は撮影した土地やテーマに合う素材や色を使っていこうと思っています。ブックデザインは仲村健太郎さんという京都を拠点に活動する方に依頼しました。さらに印刷は『藤原印刷』というアート系に強い印刷所にお願いしています。プリントディレクターによる細かな色出しにも注目してほしいです。写真の表情が本当によく出ていて、現地の空気感がより伝わるようになりました」

濱田さんの写真集は部数限定で商品を購入した方に配られる。

鰤岡さんも写真集を手に取りながらじっくりと作品を眺めます。

「すごくいい写真ですよね。濱田くんの写真が店内に飾られたことによって、お店がすごく引き締まりました。季節によって写真が変わって、それが空間にどんな作用を及ぼすのか。すごく楽しみです」

INFORMATION

WOOLRICH OUTDOOR LABEL DAIKANYAMA

住所:東京都渋谷区猿楽町19-4 CUBE代官山B棟
営業:11:00~20:00
電話:03-6416-5196
オフィシャルサイト

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