FEATURE | TIE UP
東東京を気ままに自転車で。ととけんのサウナとビールがゴールです。
Pottering with Brompton.

東東京を気ままに自転車で。ととけんのサウナとビールがゴールです。

目的もなく、自転車でぷらぷらと散歩すること。これすなわちポタリングといいます。レースとちがい、寄り道して景色を眺めたり、いきなり店にとびこんだり、無駄に立ち漕ぎしたり。今回は、東東京をポタリングします。乗るのは、浜町「ととけん」でのポップアップでレンタルサービスをする〈ブロンプトン〉の「Classic Editon」。決めたのは、「ととけん」に戻ってサウナとビールで乾杯! ってことだけ。あてもない旅って最高の贅沢です。

  • Photo_Junpei Ishikawa
  • Text_Shinri Kobayashi
  • Model_Maho Okada,Keisuke Tagawa,Izumi Hidaka
  • Edit_Amane Yasuda

Spot05 YATO

腹ごしらえが済んだあとには、両国の独立系書店「YATO」に。本はオンラインで購入できてしまいますが、独立系書店は、出先でもわざわざ訪れる価値のあるお店です。

というのも、店主が工夫をこらして、本棚づくりをしているから。大型書店とちがい、限られたスペースのなかで、どんな本を隣り合わせて並べるのかは、店主の裁量次第。本棚から立ち上がる世界を感じることができる独立系書店は、やはりおもしろい。

出版社界隈の間でもファンの多い「YATO」には、カルチャーや料理を中心に、小説や人文学なども含めてオールジャンルの本が揃います。その数は6,000冊は下らないそう。

たとえば、坂本龍一の著作群の隣に、なぜか岸本佐知子の『わからない』が差し込まれていたり。街ガイド本の隣に、地図を手がかりに自分を探究する絵本『ぼくはいったい どこにいるんだ』が並んでいたり。

時折意表を突くような本の並びを見ると、どうしても手に取って中身を確かめてみたくなる。3人も、無言で思い思いに棚から本をとっては中身に没頭していました。

このお店では、これまでにも作家や翻訳者などによるトークイベント、ミュージシャンを招いてのライブなど、さまざまなイベントが行われてきました。そしてこのたび、このお店のほど近くの吾妻橋に姉妹店「ORAND」「OUET」がオープン。1階「ORAND」はカフェ、2階も「OUET」はトークイベントやお笑いなども含めたライブが開催されるそう。

このお店も自転車で数分の距離なので、次に来たらぜひ足を運んでみたいものです。

フイナム読者にオススメは? という無茶振りに、店主が答えてくれたのは、スケーターであり都市研究家のイアン・ボーデンによる『全スケートボード史』。

本だけではなく、映画も大好きだという「YATO 」の店主。読書や映画鑑賞の醍醐味を尋ねると、読めば読むほど、観れば観るほど、さまざまなカルチャーの情報が次々とひっついてリンクするなかで見えてくるものが楽しい、と。

その有機的なつながりは、まさにこの本棚を通して見えてくるものでしょう。言外には、その楽しさをお客さんにもぜひ味わってほしいと語っているかのようでした。

INFORMATION

YATO

東京都墨田区石原1-25-3
営業:14:00~20:00
定休:水、木

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