ファッションに正解はないし、やったもの勝ち。

―最近はおしゃれな芸人さんが増えてきていますが、おふたりがおしゃれだなと思う方はいますか?
新山: コットンの西村は、やっぱ自分のこだわりというか自分の好きなものを着ているなっていう感じはあります。別にマネしたいなと思ったことはないですけど(笑)、スタンスがおしゃれなのがいいですね。
石井: これは芸人界隈あるあるかもしれないですけど、気付くとみんな同じようなパンツを穿いていたりするんですよね。あれはどういう現象なんですかね、ほんまに。

新山着用:〈ニコアンド〉 パーカ ¥7,500、 ジップブルゾン ¥11,000、 パンツ ¥7,500、 シューズ ¥5,940、 その他スタイリスト私物 石井着用:〈ニコアンド〉 ジップブルゾン ¥11,000、 カーディガン ¥8,000、 パンツ ¥7,500、 シューズ ¥6,930、 その他スタイリスト私物
新山: あと、田津原理音っていうR-1チャンピオンになったヤツがまわりではいちばんおしゃれやと思いますね。ただ、ほんまに独特なんですよ。たとえるなら、昔レディー・ガガが着ていた生肉ドレスがイマイチおしゃれなんかどうかわからんな、みたいな感じで、だいぶクセが強いんですよね。それこそ、パンツの上に短パンを重ねて履いたりもしていますね。手元は両手に指輪をジャラジャラつけて。
ただ、ファッションって別に正解はないし、やったもの勝ちみたいなところがあるやないですか? おしゃれな人しかしない合わせ方とかサイジングだなと思います。もう、彼はセルフスタイリングのチャンピオンですから。ただ、なぜか人気だけがない(笑)。
―漫才衣裳にもこだわりがあると思いますが、どのように決めているんですか?
新山: 漫才の衣装はお互いにスリーピースを着るっていうのは決めていますね。ただ、ネタの雰囲気によって変えることもあるので、何着か持っています。
石井: 衣裳は自分のキャラクターを表す場合もあるし、逆にそんなキャラやったんか! っていうギャップを見せるのにも使えるアイテムだと思うんです。漫才の衣裳に限らず、私服でもそういう一面がありますよね。


―屋上でのカットは特におふたりの息が合っていて、まさにコンビならではの動きでした。最後に、今日の撮影はいかがでしたか?
新山: 撮影っていい感じに服を着せてくれて背景とかも決めてくれるじゃないですか。それがめっちゃ楽しいんですよ。ワクワクしますし。あと、絶対スタッフさん全員が褒めてくれるじゃないですか(笑)。だからこういう撮影の仕事のあとに収録とかお笑いの現場行けたらいちばんいいですね。すごい自己肯定感が上がる。
石井: ぼくはシンプルにめっちゃ楽しかったです。撮影のときのポーズのバリエーションもそんなに持っていないので、感じたままにとにかく動いています。
それこそ、舞台で何も喋らんと動くだけのイベントをたまにやるのですが、そんな感覚。今日の撮影でも、最後のカットでカメラマンさんが「カメラを気にせずに自由に動いてください」みたいに言ってくれたときはライブをやっている感じで本当に楽しかったですね。

新山: 撮影に関しては、恥ずかしい気持ちが強いので。だって、こういうときにカッコつけていたら、お笑いで絶対にスベれないじゃないですか。個人的に、見た目だけなのは芸人としてヤバいなと思ってるので、たまにファッションの撮影に呼んでいただいたときは、“お笑いも絶対頑張らなあかんな”と思いながら真剣な気持ちで臨んでいます。