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スティーブ・ジョブズ追悼企画。 「ジョブズの死」について、我々が想うこと。

2011.10.14

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vol.7 小林節正(. . . . . RESEARCH主宰)
vol.6 加賀美健(アーティスト、STRANGE STORE オーナー)
vol.5 高木正勝(映像作家 / 音楽家)
vol.4 安全ちゃん(アクティビスト)
vol.3 鈴木芳雄(編集者 / 美術ジャーナリスト)
vol.2 ςκ⑧十hΙℵƓ
vol.1 蔡 俊行(フイナム発行人)

vol.5 高木正勝の場合

―Appleとの出会いはいつですか? また最初に購入したApple製品は何ですか?

1999年頃です。PowerMac G3のデスクトップを購入したのが最初です。

―Apple製品を主にどういった用途で使用していますか?

主に映像や音楽を作るのに使ってます。携帯もiPhoneなので、四六時中、なにかしらお世話になってます。

―Appleという企業にどのような印象をお持ちですか?

常に、皆がワッと楽しくなることを考えてる会社だと思います。やりたいことを押し進めるのと同時に、色んな人の喜びをきちんと考えられる希有な会社。

Appleのwebsiteで、ご紹介されるようになった経緯を教えて下さい。

詳しくは分からないです。ある日、取材したいということで10人くらいのスタッフが家にやってきました。撮影の合間、色々な話をしましたが、スタッフ全員が心からAppleを愛してるんだなと、何かこちらまで嬉しくなったのを覚えています。

―スティーブ・ジョブズという人物の印象を教えて下さい。

皆が気付かなかった「価値観」に気付いて、それをきちんと提示できた人。何に重きを置くかで価値観なんて無数に作れそうですが、真に独自の価値観を世間に広められた人はそうはいません。日本でいうところの千利休みたいな人だったのかなと。

―Macがなかったら、ご自身の活動はどのようなものになっていたと思いますか?

Macの場合、「もしも~がなかったら」の問いは、難しいです。道具としてだけでなく、色んな影響を色んな人に与えた存在だと思うので。単純に僕が買ったApple製品がなければ、という範囲だと、多分、作るものが大きく変わることはなかったと思います。使用するソフトの多くは、他の会社が作ったものですし、映像や音楽の仕事に関してはMacがなくても同じことが可能だったのかなと思います。(Macがなければ生まれなかったソフトもあるだろう、となると分からなくなるので「難しい」のです..)ただ、Macでなければ、色々手間だっただろうなというのは簡単に想像できます。なにより毎日使う道具なので、嫌なデザインのものは極力使いたくない。性能(スピード)も買いやすい値段も分かりやすいデザインも、いちいち「ここがこうなったらなあ」という煩いを感じずに仕事ができたのが一番の恩恵です。Macがなければ、お金を要らぬものに使ったり無駄な寄り道をしてたんじゃないかと思います。Macのお陰で仕事に集中できました。

―純粋にAppleの好きなところを教えて下さい。

初めて買ったノートパソコン、Powerbook G3のあの丸みを帯びた人懐っこい感じが今でも忘れられません。OS9までのファミコンのような愛らしいデザインとか。ここ数年のデザインや機能性はもちろん素晴らしいですが、個人的にはあの頃の柔らかい感じが一番好きです。

jobs_takagi_prof.jpg 高木正勝 (映像作家 / 音楽家)
1979年生まれ、京都在住。 CDやDVDのリリース、美術館での展覧会や世界各地でのコンサートなど、分野に限定されない多様な活動を展開している。オリジナル作品制作だけでなく、デヴィッド・シルヴィアンのワールドツアーへの参加、UAやYUKIのミュージック・ビデオの演出や、理化学研究所、Audi、NOKIAとの共同制作など、コラボレーション作品も多数。2009年のNewsweek日本版で、「世界が尊敬する日本人100人」の一人に選ばれるなど、世界的な注目を集めるアーティスト。2011年は、NHKドキュメンタリー番組「仁淀川」や蒼井優主演映画「たまたま」の音楽を手掛け、11月には台北でオーケストラとの共演によるコンサート、映像作品の個展を予定している。

http://www.takagimasakatsu.com

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