あの街のこの人

06

「気ままに描く落書き」

玉木 悠斗

JOURNAL STANDARD 京都店

「あんまり声を大にして言えないんですけど、実はミーティング中に描いていた落書きが先輩にバレまして…。怒られるかと思ったら、『おもろいやん(笑)』と言われて、そのまま描き続けているのがこの絵なんです」

そう話すのは、JOURNAL STANDARDの関西の顔として雑誌のスナップなどにも登場する京都店の玉木悠斗さん。彼の描くシュールなタッチの絵はユーモラスで、どこか人を惹きつける魅力を持っている。ヒゲが特長のキャラクターについて尋ねたら「同じお店のイチノくんです」と教えてくれた。

「イチノくんはぼくと同期の仲間。身長が高くて二枚目なのに気取るところがなくて、むしろのんびりとした性格なんです。おっちょこちょいなところもあって、みんなに愛されていて。プライベートでもよく遊びに行ったりするんですけど、彼のシュールな性格や行動がこの絵のインスピレーション源になっています(笑)」

お店では率先して“笑いの舵”をとりながら、ショップを盛り上げている玉木さん。京都店の雰囲気がどこか明るく感じられるのは、彼の人柄によるところもあるのだろう。常に笑顔を絶やさない彼は、やはり顧客の数も多く、異動してから一ヶ月とはいえショップに欠かせない存在となっている。

「お客さまの顔を忘れないために、接客が終わったらレシートの裏にお客さまの似顔絵を書くようにしているんです。今は手元にないんですが(笑)。これが意外と効果があって、お顔を覚えるものなんですよね。あとはお店のレイアウトを組むときも、まずは頭のなかにある商品の陳列イメージを絵に描き起こすようにしているんですが、スタッフのみんなともイメージが共有しやすくなって、無駄な動きも減りますから。特別に“気合い”を入れて描いているものではないけど、こうやって仕事で活かせるのはうれしいことです」

そんな玉木さんも今年で入社5年目。いままでとは違い、これからは後輩を引っ張っていく立場に変わってきていると話す。魅力的なスタッフが揃う関西地区のなかにあって、きづけば中堅の立ち位置に来ている。最後に今後の仕事の抱負について尋ねてみた。

「まずは京都店に新しい風を吹かすこと。お店を盛り上げて、さらに上のレベルへショップを成長させたいです。でないと、異動してきた意味がないですからね。あとは自分ともしっかりと向き合っていきたいと思っています。これまでは笑いを取りながらムードをつくってくることに専念していたけど、いまはもうそれだけじゃ足りない。キリっと気持ちを引き締めて、仕事にメリハリを付けていかないと後輩もついてきてくれないと思うので。いまはぼくにとって大きな過渡期だと思うので、気合いを入れてがんばっていきますよ」

Profile

玉木 悠斗(たまき ゆうと)
2011年に入社。大阪の堀江店にて4年間勤務したのち、今年の1月に京都店へ異動。雑誌にも多く出演しており、関西の顔的な存在となっている。

Coordinate