王道ブランドの定番品はやっぱりいい。定番と言われるだけあって歴史があるし、信頼できるスペックもあって、何歳になっても飽きない。でもこれはちょっと天邪鬼なひとに向けた連載企画。あのブランドの、実は知られていない、けどグッとくるものを紹介します。第30回目は〈ビームス プラス〉のマイナーグッド。
Photo_Arata Suzuki
Styling_So Matsukawa
Text&Edit_Yuri Sudo
服の表現として “主役級” という言葉はよく使われますが、コーディネートを組む上ではそれだけでは成立しません。
「ビームス プラス」はアメカジ 、アメトラなどの文脈を背景に持ち、オーセンティックなものを現代解釈してブランド展開を行っています。そんな彼らのコレクションを眺めてみると、目にも楽しい柄物やビビッドに映える服が多いことに気づきますが、実はこんなものも。
冒頭の話に戻ると、このボストンバッグは決して主役級の目立ち方はしません。コーディネートに雰囲気を纏わせる脇役としてひと役買ってくれるんです。
1980年代初頭のウインタースポーツモデルをベースにしたそうで、クラシカルな生地がそれを象徴しています。1000デニールのタスラン加工糸を使用し、裏側にウレタンコーティングを施しているおかげで、独特なムラ染め感があります。
それでいて、人間工学に基づいたデザインを取り入れているのもポイント。ハーネスや軽量性を付け加えています。さらにポケットを多数完備しているうえ、外的衝撃に耐えうるタフさも。
アウトドアスタイルに着用するのは王道でいいですが、トラッドに合わせるのもオツ。映画『ターミナル』のトム・ハンクスのように、ゆるくタイドアップしたスタイルに抱えるなんていかがでしょう。
「ビームス プラス」が好きなプレッピースタイルをつくる上で欠かせないのが、オックスフォードシューズ。日本の熟練シューズファクトリーと手を組み、オリジナルパターンで生み出しました。
木型から製作し、象徴的なブリックカラーのソールとスエードのアッパーでアメリカンシューズらしさを踏襲。履き心地を優先しながらも、丸みのあるフォルムはこのシューズならではのデザインです。グッドイヤー・ウェルト製法と本格的なつくりで、堅牢性と快適性も兼ね備えています。
行儀の良さと適度な抜け感が両立されている稀有な一足。決して派手ではないけれど、こういう靴が特別じゃない日のスタイルを支えてくれたりするものです。
ロケ地メモ:ある二人組アーティストの機材がストックされている倉庫。ヒントは犬好きと猫好き。

