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妙にチャーミングで心に残る、写真家・大辻隆広による「ボツ展」の第二弾が開催されます。

2019年8月に開催された写真家・大辻隆広の「ボツ展」が1年ぶりに帰ってきます。そう、なんともキュートでチャーミングな“ボツアンダーソン”さんが、もう一度我々の前に姿を現してくれるのです。

好評のまま幕を閉じた前回の写真展をそのまま終わらせたくないという気持ちが大辻さんのなかで大きくなっていたところで、「もう一度ボツ展ができないだろうか?」という依頼が舞い込んできたそう。

というわけで、ボツ展2「BOTSU EXIBITION 2020」の開催が決まったのですが、同じことをやっても面白くないということで、今回は他ジャンルのクリエーターとのコラボレーションという構成となっています。

大辻さんが注目する3名のアーティストが、ボツさんの写真を使って自由に写真の上にペイントしています。

「僕の写真の上に自由に落書きをしてもらいたい、その作品を見てみたいという個人的欲望を職権乱用的な感じで協力してもらいました」とは大辻さんの弁。

LEEGET
グラフィック、イラストレーション、アニメーションなど活動は多岐にわたる。またHIPHOPダンスクルー『BIGDOGSS』としても活動中。
leegevetica.tumblr.com

Q:今回のボツさんのペイントで心がけたことは?

A:ボツさんの生みの親である大辻さんの写真には一貫して心地良い余白があるので、そこをなるべく生かしたペイントを心が掛けました。自分の作品にも常に心地良さとグルーブ感を意識して描いています。

ONEZKER
2000年代初頭15歳のときにグラフィティと出会って以来、アーティストであり生粋のグラフィティライター。近年はシンプルなタイポグラフィーを独自に進化させ、グラフィティの典型的なスタイルから飛躍したよりコンセプチュアルな作品を残している。ストリートのエッセンスやムードを室内に作り出す特殊な内装施工なども手掛けるなど日々活動中。

Q:今回のボツさんのペイントで心がけたことは?

A:ボツさんという、本当はそんな人いないんだけど、現実にいたらすごく興味深い架空の人物の世界。そこがどこなのかも、実在するのかもわからない世界。美しい「赤」が主役の世界。ジェンダーや性に対する放埓さや解放感も感じられたり、とにかく自分が普段生きている世界とは別の世界のような気がする写真たちの中から、好きなものを3つ選ばせてもらって汚した。ボツさんの世界をあえて無視してただ自分のエゴというか、落書き帳みたいに大辻さんの写真を汚してしまった。実際、紙が剥けたり、インク同士がくっついたり、ひどい扱いをしてしまった。実際、大辻さんに渡す前に加筆したくなって、西郷山公園の下のトンネルで地面に写真を置いてスプレーを振りかけたりインクを垂らしたりした。なんとなく、それで良いような気がした。たかが落書きで全身全霊とまではいかないけど気合いを入れて描いてみました。

Taggie Smith
デジタルネイティブ世代の若き新鋭。デジタルでのみ作成するグラフィックを得意とするアーティスト集団。普段はネット上でのみ表現活動しているため、今回が初のリアル展示となる。

Q:今回のボツさんのペイントで心がけたことは?

A:いつもなんですが、グラフィックに深い意味は持たせず作品作りをしてます。今回も写真とグラフィックが組み合わせることで起こる変化を自分で楽しみながら、あくまでもボツさんの遊び心を見る側が感じ取れるような作品として完成するようにグラフィックを配置しました。

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会場では、今回の「ボツ展2」開催に伴う新しい写真集と、「ボツ展2」限定の勝手に某ブランドとコラボしたエコバックを販売予定とのこと。

今回掲載させていただいた作品から感じることができる、ポップさ、ポジティブさはこの時代、このタイミングだからこそ見ておきたいものになっているのではないでしょうか。明日からの三日間の開催です。

INFORMATION

ボツ展 「BOTSU EXIBITION 2020」
僕と君との『BOTSU SESSION』

期間:8月28日(金)〜8月30日(日)
場所:same gallery
住所:東京都品川区荏原4-6-7-1F
時間:11:00〜18:00

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