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映画『TENET テネット』が封切り。クリストファー・ノーランは“時間”であなたを殴打します。

目にははっきりと見えないけれど、たしかにそこにあって、でも絶対に掴むことができない。“時間”の輪郭は想像するしかありません。しかし、ある映画はそれを悠に、いや無残にも覆しました。

秀才でいて鬼才、クリストファー・ノーラン監督の新作、映画『TENET テネット』です。

〜ストーリー〜
ミッション:“時間”から脱出して、世界を救え―。名もなき男(ジョン・デイビット・ワシントン)は、突然あるミッションを命じられた。それは、時間のルールから脱出し、第三次世界大戦から人類を救えというもの。キーワードは「TENET テネット」。名もなき男は、相棒(ロバート・パティンソン)と共に任務を遂行し、大いなる謎を解き明かす事が出来るのか。

主人公はジョン・デイビッド・ワシントン演じる男、名前はない。時間を逆行させる装置が未来で開発されたことにより、順当に未来へ進んでいく世界と、過去に戻っていく世界が背中合わせで存在します。その狭間で名もなき男はどう任務を遂行するのか、それが本作を語るうえでの最重要事項です。

ノーランの大胆かつ複雑怪奇な脚本を実現させるのは、役者たちの演技です。過去に戻る世界は、まるで逆再生をしているかのように見えるのですが、そのほとんどは彼らの演技でそう見せているというから驚き。これらいびつに編みこまれた映像体は、もはやだれの手にも負えないフェーズへと、鑑賞者を身体ごと引きずり込んでいきます。

注目すべきは本筋だけではありません。美しい妻キャット(エリザベス・デビッキ)と、獰猛な夫セイター(ケネス・ブラナー)の温度のない関係性、そして時空を超えないと生まれ得なかったある友情、ひとことでは片付けきれない人間のドラマをまざまざとあぶり出します。

ふだん眠っている神経が乱暴に刺激され、文字通り、瞬きをするまもなくラストを迎えます。この映画を前にしたとき、だれひとりとして時間の呪縛から逃げることはできないでしょう。

公開は9月18日(金)です。

INFORMATION

映画『TENET テネット』

公開:9月18日(金)全国ロードショー
監督・脚本・製作:クリストファー・ノーラン 
製作:エマ・トーマス 
製作総指揮:トーマス・ヘイスリップ
出演:ジョン・デイビッド・ワシントン、ロバート・パティンソン、エリザベス・デビッキ、ディンプル・カパディア、アーロン・テイラー=ジョンソン、クレマンス・ポエジー、マイケル・ケイン、ケネス・ブラナー
配給:ワーナー・ブラザース映画
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