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ジル サンダーが辿り着いた新境地。気鋭の写真家4人とつくるキャンペーンビジュアルが公開。

Bibi Borthwick

コロナ禍で苦境に立つアパレル業界。これからの時代、独自性のあるニッチなブランドと手頃な価格帯のマス向けブランドが生き残り、立ち位置が曖昧なブランドは淘汰されるといわれています。上か下かのように分断される流れのなかでファッション好きは、局所的に生まれては消えるトレンドではなく、社会潮流を踏まえながら信念を持ってクリエーションするブランドやショップを求めているはずです。

ここで取り上げる〈ジル サンダー(JIL SANDER)〉は求められるブランドのひとつ。2017年からルーシー&ルーク・メイヤー夫妻が手がけるようになり、創業者のジル・サンダー女史が築いた世界観を良い形で発展させています。二人はファッション玄人はもちろん、過去を知らない若いひとたちも注目するブランドに〈ジル サンダー〉を押し上げました。

そんなメイヤー夫妻がディレクションした、最新のキャンペーンビジュアルをご紹介したいと思います。

テーマに掲げたのは “触れ合い”。これは先シーズンと同じテーマで、メイヤー夫妻と親交のある写真家を招いて、それぞれの視点でブランドの世界観を表現するという試みです。前回はアンダース・エドストローム、オリヴィエ・ケルヴェルヌ、スティーブン・キッド、クリス・ローズ、リナ・シェイニウス、マリオ・ソレンティという名だたる作家が参加しました。

2021年春夏シーズンのキャンペーンで選ばれたのは、新進気鋭のアーティストであるビビ・ボスウィック、ファッションを中心に活躍するドリュー・ジャレット、黒人女性のシャニクワ・ジャービス、イギリス人のナイジェル・シャフランの4人。なかでもビビは写真家、マーク・ボスウィックの娘としても知られています。




Bibi Borthwick



Andrew Jarrett




Shaniqwa Jarvis



Nigel Shafran

撮影の舞台は、アトリエをはじめ、街や駅、庭など。それぞれの写真家の知り合いがモデルとしてキャスティングされました。どの写真も何気ない被写体の表情をただ切り取ったような作品でありながら、何かを訴えかけるような強さがあり、目にした人を引き込む美しさにあふれています。

著名なモデルや俳優を起用してバズらせるマーケティング主体のキャンペーンではなく、大切な仲間と一緒につくった、ブランドの気持ちを代弁するようなビジュアルだからこそ目に留まるのかもしれません。

このプロジェクトは今後、書籍としてまとめられる予定とのこと。厳しい時代のなかでも誠実にクリエーションと向き合う〈ジル サンダー〉の動きから今後も目が離せません。

INFORMATION

ジルサンダージャパン

電話:0120-919-256
オフィシャルサイト

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