キノコの菌糸体由来⁉︎ 土屋鞄製造所が、“ほぼレザー”な新素材モデルを発表。プロトタイプの展示イベントも開催中。

テクノロジーの進化と画期的なアイデアは、どこまでもモノづくりを面白くする。そんなことを感じさせる新素材モデルのプロトタイプを、〈土屋鞄製造所〉が発表しました。

登場するのは、豊かな風合いとミニマルなルックスを兼ね備えた、いかにも〈土屋鞄製造所〉らしいランドセルや小物。しかし、素材はレザーではなく、キノコの菌糸体から生まれた新しいレザー代替素材「Mylo™️」を採用していると聞けば、驚かずにはいられないでしょう。

「Mylo™️」は、〈土屋鞄製造所〉と業務提携を結ぶ米国のバイオテック企業「ボルト・スレッズ（Bolt Threads）」が開発した素材。100%再生可能なエネルギーで稼働する垂直農法施設で生育されたキノコの菌糸体を原料とし、その微細な繊維は柔らかな手触りと上質な表情を兼備。加工によって柔軟性を持たせることができ、さまざまな製品に利用できる高い汎用性も持ち合わせていることから、限りなくレザーに近いサステナブル素材として注目を集めているのです。

プロトタイプの発表に際し、〈土屋鞄製造所〉社長の土屋成範氏は、「初めて『Mylo™️』を手にした時、革新的な技術が生み出す素晴らしい手触りに驚き、また使い手の価値観が多様化する現代において、新たな選択肢となりうる素材だと感じました。長年培ってきた日本の職人技と、『ボルト・スレッズ社』の最先端の技術を使った新しいモノづくり。お客さまにとっての“特別な一つ”を世界に向けてお届けできる日を楽しみにしています」とコメント。

「Mylo™️」を用いた新モデルのプロトタイプ6型は、現在「土屋鞄製造所 渋谷店」にて期間限定で展示中。今年中には、財布1型の製品化を予定しているとのこと。これからのモノづくりをリードする〈土屋鞄製造所〉と「ボルト・スレッズ」の取り組みに、今後も注目しましょう。