世の常識を爽快に裏切るコラボレーション。Dos Monosと筒井康隆が、20分に及ぶ組曲編成の作品をつくりました。

UKのロックバンド「black midi」、USアリゾナのヒップホップグループ「Injury Reserve」、台湾のIT担当大臣「オードリー・タン」。

以上はすべて、ヒップホップグループ「Dos Monos」がコラボレーションを果たしてきたひとたち。ご覧の通り、世界に視野を広げ、世の中の斜め上をいく作品を多く発表してきたわけですが、次なる相手に選んだのは、筒井康隆さんです。

はてなが浮かんでいるひとも多そうですが、おそらくその頭に浮かんでいるひとで間違いありません。『時をかける少女』や『パプリカ』、『残像に口紅を』などの作品で知られる、日本文学界の巨匠 ”筒井康隆”です。

Dos Monos

本プロジェクトの経緯については、8月5日発売の「文學界」 （2022年9月号）に任せるとして、作品の概要をフイナムではお伝えします。

本作は『文學界』 2020年11月号に掲載された筒井康隆の短編『ダンシングオールナイト』と長編 『ダンシング・ヴァニティ』（2008）をもとに制作された、全編トータル20分にも及ぶ組曲編成の作品。「Dos Monos」のバグのようなトラックメイキングは今回も健在で、民謡のような音選びがいやに不気味でかっこいい。そこに筒井康隆さん本人の朗読と、演劇団体「マームとジプシー」の青柳いづみさんの声が重なり、これまで聴いたことも見たこともない曲になっています。

今回は全編のうちの冒頭約5分が「Dos Monos」の公式YouTubeチャンネルで先行公開されています。そして9月上旬には、本楽曲のコア部分である楽曲「DOG EATS GOD feat. 筒井康隆」の配信リリースも予定されていて、本プロジェクトの一部が徐々に明らかになる仕組みになっています。

ひとまず冒頭の5分の動画を、ぜひ聴いてみてほしい。そして気になった方は、公式サイトからCDの予約、さらに 『文學界』 2020年11月号もぜひ購入を。

類を見ない「Dos Monos」のクリエイティブにこれからも目が離せません。