現在、スイスで行われている時計業界最大のイベント「ウォッチズ&ワンダーズ ジュネーヴ 2023」。そこでいま、さまざまなブランドが新作を披露していますが、ここでは〈チューダー(TUDOR)〉のニューモデルの中から「ブラックベイ 54」を取り上げたいと思います。
まず「ブラックベイ」のシリーズについて説明すると、これはいまから半世紀以上前、1950年代に生まれた〈チューダー〉のダイバーズウォッチがイメージソース。単なる復刻ではなく、かつての面影をしっかり残しつつ、現代的な解釈を加えてつくられています。
「ブラックベイ 54」が参考にしたのは、54年に登場した〈チューダー〉初のダイバーズウォッチ「Ref. 7922」。当時、プロのダイバーをはじめ、フランス海軍やアメリカ海軍も採用したという歴史的な一本です。
この名機のDNAを受け継ぐ最新作は、逆回転防止ゼベルやサンブラッシュドサテン仕上げのブラックダイアル、「スーパールミノバ®」発光塗料を施したスノーフレーク針などを備える、「ブラックベイ」ならではのデザイン。
そして特筆すべきは、ケース径を37ミリにしたところ。通常、ダイバーズウォッチというと40ミリを超えるものが多いなかで、これは多くのひとの腕に難なく収まるサイズ感です。
搭載されたマニュファクチュール キャリバー MT 5400は、堅牢性と耐久性に優れ、日差が6秒以内(マイナス2秒、プラス4秒)でまとめられています。約70時間のパワーリザーブを誇り、金曜の夜にこの時計を外して、月曜の朝につけても、ゼンマイを再び巻く必要はありません。
“ラグスポ” といわれる時計が花ざかりのなかで、「ブラックベイ 54」には品があり、末長くお付き合いしたくなる不思議な魅力があります。もっと詳しく知りたい方は〈チューダー〉のウェブサイトをご覧ください。