遊びのプロによる空間演出と体験提供。「Somewhere in Tokyo」による “The Exhibition” が日本橋兜町で開催。

パンデミック以降、SNSのパーティ情報でよく目にした “Somewhere in Tokyo” の文字。直訳すると都内某所という意味ですが、コロナ禍で自由が制限される中、それでもパーティを続けたいという人々の想いがそのワードに託されていたように思います。

そうした現象が起こる前から「Somewhere in Tokyo」という屋号を用い、不定期開催のミュージックイベントを筆頭に、アート展や、アパレルグッズの展開、ドリンク＆フードのポップアップなど、さまざまな領域で活動を行ってきた謎の集団がいるのをご存知でしょうか？

ロゴデザインは日本が誇る画家の五木田智央や、フイナムでもおなじみの中村穣二が手掛け、国内のアンダーグラウンドなシーンのDJたちからも支持を獲得する彼ら。自分たちのことを “Total Chaos Space” と称して、感度は高く、角度を鋭くして活動を行なってきました。

そんな「Somewhere in Tokyo」がこれまでの活動の集大成となるイベント「The Exhibition」を日本橋兜町にある複合施設「Keshiki（景色）/AA（アー）」にて、4月8日（土）～23日（日）まで開催。約150平米もの広大なスペースで、Hiroaki Ooka、Joji Nakamura、R領域といった気鋭のアーティスト３組によるアートワークの展示、そして会期中の毎週土曜には彼らと親交の深いDJたちを呼んだ88人限定のパーティを行うとのこと。

サウンドシステムは「K-array by SURD Co., Ltd.」、サウンドデザインは「幡ヶ谷Forestlimit」の「grayfield」、ビジュアルエフェクトはグラフィックデザイナーのGinji Kimuraといった現場のプロたちが担当。この施設内にあるフレッシュパスタレストラン「Pony Pasta」でもフードとドリンクを楽しめるという抜かりのない動線も見逃せません。

こちらは映像作家・住吉清隆と、音楽はDJ NOBUが手掛けた今回のイベントのイメージMV。摩訶不思議で危険な香りを漂わせながらも、なぜだか手を伸ばして触れたくなる、そんなオブスキュアな世界観が漂っています。

下記は「Somewhere in Tokyo」によるステートメント。こちらの文章を読んで、会場に足を運ぶひとがひとりでも増えることを願います。

このたびSomewhere in Tokyoが外に飛び出し、”The Exhibition”を開催する運びとなりました。
もともと私たちは基軸となっているカルチャー/コンテンツを交配→精製し、神出鬼没に様々な場所や空間で多様な表現をしていくことも念頭に活動していました。しかし、この数年間のパンデミックにより何度も何度も計画しては立ち消えとなっていました。
そんな中、2022年末に日本橋兜町にできた複合施設・Keshiki（景色）/AA（アー）と出会います。
「空間の中に、人とコンテンツが織りなす、瞬間ごとに変わり続ける景色を見出す」という理念は私たちの思い描くものに限りなく近く、幸いにして様々なタイミングと意識が合致してスムーズに物事が進み、ついに実現することとなりました。
約150平米の広大なスペースではそれぞれ独自のフィールドを開拓し、唯一無二の存在感を放つ3人のアーティストのアートピースが空間を彩ります。
そして会期中の各土曜日には最新鋭のサウンドシステムをインストールし、国内外で活躍する年齢も性別もジャンルも超えた素晴らしいDJ達による”パーティー”も開催。
さらに同施設内にあるフレッシュパスタレストラン・Pony Pastaでは、パスタだけに留まらない絶品料理とクラフトビール・ナチュラルワインなども楽しむことができます。
まさに私たちが立ち上げ時から体現したかったもの、そして体験していただきたい事象をフルベストな内容と陣容でお披露目できることと、お力添えをいただいた関係者各位に感謝申し上げますとともに、1人でも多くの方々に”Somewhere in Tokyo”を体感していただけますよう祈念いたします。
Somewhere in Tokyo

遊びのプロたちが仕掛ける本気の空間演出と体験提供。これをきっかけに未知への扉を開いてみるのはいかがでしょうか。

Text_Yuichiro Tsuji