1930年代に生まれたハンティングドッグの首輪にインスパイアされたという「エルメス・クルー・ドゥ・H」。
見どころはなんといってもピラミッド型のクルー(スタッズ)だ。金板から切り出し、かたちを整え、磨き上げたクルーは顔が映り込みそうな輝きを放っている。
ブレスレット、あるいはリング本体にシルバー、クルーにピンクゴールドをあしらったラインのメリハリを利かせた佇まいもいいが、ピンクゴールドのリングもたまらない。クルーの四隅をリンクで留めることでしなやかにフィットし、かすかに揺れるところに惹かれた。
ネイティブアクセサリーでお馴染みのオープンバングル、そしてピラミッド型のクルー。それだけ聞けばハードな一本を想像するが、〈エルメス(HERMÈS)〉の手にかかればご覧の通り、モダンでありながら繊細さも併せ持つアイテムに昇華される。
Photo_Hiroyuki Takashima
Text_Kei Takegawa