ネットがあれば、たいていのものが買えてしまう時代。だからこそ、その場所でしか買えないモノに、どうしてもグッときてしまう……。「ZOZOVILLA」がスタートさせた「CITY WALK PROJECT」は、世界各地にあるヒップな街と店にフォーカスし、そこでしか取り扱われていないアイテムをリリースするプロジェクト。現地まで足を運ばなければ手に入らなかったアイテムが、いまだけ特別に、「ZOZOVILLA」で。
第1弾でフォーカスする街はカリフォルニア。「CALI WALK」と題し、現地の8つの店舗のアイテムを販売します。今回は、ロサンゼルスで人気を博すチャイニーズレストラン「ウーン・キッチン(Woon Kitchen)」のアイテムをご紹介。
Photo(ITEM)_Takeshi Kimura
Text_Marugoshi Kimura
Edit_Yosuke Ishii
中国とストリートの折衷系。
ロサンゼルスを語るとき、”横乗り”の文化は避けて通れない。
サンタモニカから南に続く海岸線には良質な波がたち、それを求めて多くの人が集まってくる。同時にスケートボードカルチャーも街に深く根差し、パークがいたるところにあって、移動手段として乗っている人も少なくない。
そんな街にあるチャイニーズレストランが「ウーン・キッチン」です。シルバーレイクから少し南下した、フィリピンタウンに位置しています。オープンしたのは2019年。
チャイニーズレストランと言っても、想像するそれとはちょっと違います。
オーナーであるKeegan Fongさんは、生まれも育ちもロサンゼルス。国籍は中国。幼少期から横乗り文化のなかで育ち、大学を卒業してから15年以上スケートボード・サーフィン業界で働いていました。そこから家族経営の「ウーン」をオープン。だから店内の雰囲気は、中国とストリートの折衷系。赤い提灯もなければ、仰々しい龍もいない。スタッフも国籍問わず。
レストランには、Keeganさんのスケボー仲間もくれば、ローカルもやってきます。人気メニューは、厚くて歯ごたえのあるビーフヌードルと、5つのスパイスを使ったチキンウイング。豚バラ肉のバオやネギを使ったパンケーキも超絶美味。
古くからの友人と作る、スーベニア以上のプロダクト。
そんなバックグラウンドを持つKeeganさんは、マーケティングとファッションアパレルは得意分野で、店内では「ウーン・キッチン」オリジナルのホームグッズやアパレルが販売されています。クオリティも申し分なしです。
現地でしか買えないそんなアイテムたちを、早速紹介していきます。売り切れ多数なので、気になる方はお早めに。
ひとつ目に紹介するのはTシャツ。フェードがかったボディに、Keeganさんのママがヌードルを作る様子がプリントされています。
撮影したのはKeeganさんの友人であり、LAのアーティストJacob Cummings。彼は『Los Angeles Times』や『Bon Appétit』などの一流メディアのほか、名だたるファッションブランドのカタログを撮影するほどの腕前の持ち主。
Tシャツの名前が「Peace Love Noodles Tee」ってのも、いいじゃないですか。こんな時代に必要なのは、平和と愛、そして麺。
ロンTのデザインを手がけたのは、「ウーン・キッチン」設立当初からのお客さんであるLiz Kim。彼女はロサンゼルスで有名なタトゥーアーティストでフォロワーも多数。作品は美しく、粗く、シンプル。
イラストのモチーフとなっているのは中国の花瓶です。白と青のカラーは、中国におけるクラシックな陶磁器の色なのだとか。
ハリのある赤チェックのワークシャツは、バックプリントに「碗」の文字。あまり馴染みがない漢字なのだけど、広東語で「ボウル」を意味します。日本語だと「椀」。
レストランでは、麺料理やスープ類も多く提供するから「碗」は大切な食器なんです。
Keeganさんは、お店に立つときは赤いチェック柄のシャツをよく着ていて、それをカスタムして作られたのがこの一着。大きなフロントポケットには、ペンや伝票なんかが入れられて便利。
お次は、店のロゴが刺繍であしらわれたシンプルなキャップ。LA在住のアートディレクターLena Farrisが手掛けたもので、彼女は「ウーン・キッチン」のブランディングも手がけている人物でもあります。
店の頭文字である「W」の文字を波打つヌードルに見立てたデザインは、リラックス感があって、固いスタイリングであっても、これひとつかぶるだけで全体をほぐしてくれる。
LAっぽいという形容が合っているかわからないけど、とにかくゆるくて、爽やかで、抜けてて、最高。
最後は、Keeganさんのアイデンティティど真ん中、「ウーン」オリジナルのスケートボードです。デザインは、タイ・ウイリアムズによるもの。日本の「GREENROOM FESTIVAL」や「ACE HOTEL」などにもアートを提供する彼だけれど、Keeganさんとは古くからのお友達。
各スケートボードは、カリフォルニア州ロングビーチで1点ずつ手作業でプリントが施されています。幅は8.25インチです。
ニューヨークはもちろん、LAも移民がとても多く、多様な文化が混ざり合う街。それらが重なっていくことで、いままでになかったアイデアが生まれて、新たなものが創出されていくわけです。「ウーン」のプロダクトも、中国とロサンゼルス、そしてスケートボードが出会ったからこそできたもの。
次回紹介するのは、ベニスにある「Flowerboy Project」。そこで指揮をとるディレクターもまた、ルーツがジャマイカにあったりして、独自の感覚を持つ人物です。そちらも、乞うご期待。
CITY WALK PROJECT
in ZOZOVILLA
Instagram:@caliwalk_official、@zozovilla_official
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