アイウェアライン〈エフエヌ(FN / FOUR NINES)〉。2023年にスタートしたばかりで、まだまだ知名度は高いとはいえないけど、デザイン性とフィット感、価格のバランスが本当に優れています。先取りするなら、いまのうち。
本連載は、そんな〈エフエヌ〉の魅力を全7回でお届けする企画。第二回目に登場するのは「ビームス」のバイヤーとして活躍する野﨑亮佑さん。アイウェアの仕入れ担当でもある彼は、〈エフエヌ〉のなにを選ぶ?
Photo_Teppei Hoshida
Text_Keisuke Kimura
Edit_Yuri Sudo
エフエヌ(FN / FOUR NINES)とは?
〈フォーナインズ(999.9)〉の新ラインとして、2023年に誕生した〈エフエヌ(FN / FOUR NINES)〉。これまで培ってきたモノ作りの背景に、現代の感覚を融合させ、オーセンティックかつ新鮮なアイウェアを生み出している。
PROFILE
1992年生まれ、東京・世田谷区出身。2014年に「ビームス」へ入社し、ショップスタッフを経て、2021年よりバイヤーに就任。現在は主にウェア全般やファッショングッズなどの仕入れ担当として、国内外を飛び回る日々。
Instagram:@r.nzk
スポーティな形から、よりベーシックに。
ー野﨑さんといえばサングラスのイメージが強いのですが、どのくらいの頻度で掛けられてます?
野﨑:ほぼ毎日です。陽の光にあまり強くなくて。
ー何本くらいお持ちですか?
野﨑:30本以上はあると思います。ただ全部掛けてるわけではなくて、だいたい5本くらいが玄関に置いてあって、それを回してる感じです。
ーサングラスを選ぶ際のポイントを聞かせてください。
野﨑:そのときどきで変わりますけど、ちょっと前まではファッションのトレンドだったY2Kと連動して、スポーティー系が多かったんです。いまは、それを掛けると自分が着てる服と乖離しすぎてしまうので、どちらかというと〈エフエヌ〉のアイウェアのようにベーシックなものが多いかもしれないです。
ー野﨑さんから見て、アイウェア全体のトレンドとしてもそんな流れになっているんでしょうか?
野﨑:一時期に比べて、ヘッズたちはスポーティ系を掛けなくなっている感じはしますね。 もちろん好みに左右されるので、一概には言えないんですけど。
ートレンドを常に意識していなければいけない仕事ですが、いちばん気にして見ているのはどこなんでしょう?
野﨑:いまの若い子たちは、ラッパーだったりスケーターから受ける影響は間違いなく大きいんです。なので、そうしたミューズのファッションを見ながら、次の予想をすることは多いかもしれないですね。
ーご自身がアイウェアを選ぶポイントは、デザイン一択ですか?掛け心地も気にします?
野﨑:気にしないことはないですけど、気にしないこともありますね(笑)。ブランドだったり価格にもよるかもしれないです。トイグラスっぽいものだったら掛け心地は気にしないですけど、ちゃんとした価格で、長く使いたいと思えるものは着用感も気になりますよね。
ナードなダブルブリッジ。
ー〈エフエヌ〉の存在はご存知でしたか?
野﨑:〈フォーナインズ〉はもちろん知ってましたけど、別のラインがあるのは初めて知りました。へー、ダブルブリッジとかもあるんですね。
ーぜひ、掛けていただいて。
野﨑:ちょっとナード感もあっていいですね。ゴールド系のアクセサリーをすることが多いんで、そことのマッチングみたいなところもいいかもしれない。白Tとかのシンプルな服を着ているときなら情報も渋滞しないし。
ーたしかにアクセサリーとの相性は気になるところですよね。メンズのアクセサリーのトレンドでいえば、ゴールドがいまだに強いですか?
野﨑:金ネック(レス)が一世を風靡したタイミングがありましたけど、いまはまたシルバーに戻ってきている感じがします。僕自身はゴールドが好きなのでいまだにつけていますけど、〈クロムハーツ〉をはじめとしたシルバーが若い子たちのなかで再燃してますね。ビーズやパールなんかのトレンドも、そろそろ来る気配があるし。
ー〈エフエヌ〉のアイウェアに関しても、若い子がシルバーを選ぶことが増えてきたように感じます。
野﨑:ですよね。それと〈エフエヌ〉はバリエーションが豊富。同じ型でカラーがたくさんあるし、艶があるものと、ないものがあったり。
ーすべてではないですが、同型で5色展開しているものもあるんです。ちなみに、プラスチックのフレームはいかがですか?
野﨑:たぶん、自分との相性を考えるとちょっと違うんですよ…。キャラクターのような仕上がりになっちゃって…どうですか?
ーたしかに、だいぶマイルドになりますね。
野﨑:ですよね?(笑)。なので、あまり掛けることがないんです。それとぼく、顔が細くてげっそりしてるんで、掛けられてる感が強くなっちゃって。48ミリとかだと大き過ぎちゃうんですよ。
ーそうした方のために、〈エフエヌ〉は2サイズ展開のものも多いんです。
野﨑:それはめちゃくちゃうれしいかも。
ーどちらのサイズを掛けてもフィットするように、ブリッジの長さも微調整しているんです。
野﨑:サイズで印象が全然変わりますもんね。〈エフエヌ〉はノーズパッドも特徴的だなと思って。ちょっと生成りっぽいというか、飴っているというか。
ーヴィンテージのデザインを踏襲していることもあり、それに合わせてパッドもこうした色にして、形も当時を思わせるような平たいものをチョイスしているんです。
野﨑:そういうことだったんですね。ダブルブリッジは元々ラインナップとしてあったんですか?
ー〈エフエヌ〉では初めてです。市場でもあまり多くはないですよね。
野﨑:売れやすくはないですもんね(笑)。顔の雰囲気とかにもだいぶ左右されるし。個人的にはかなり好きなんですけど。
試着しているのは「FN-0446 col.805 イエローマーブルデミ ¥39,600」
ーでは、そろそろ、野﨑さんのベストを選んでいただければと思います。
野﨑:ダブルブリッジは決定で、あとは色です。アクセサリーのことを考えるとゴールドだし、シルバーも捨てがたいんですけど…はい、決まりました。
野﨑さんセレクトの1本
FN-0648 col.10 ブラックマット ¥36,300
「元々、こうしたクラシカルな形というか、おじいちゃんがかけてそうな形が結構好きなんです。ゴールドのものもよかったけど、ファッションとの相性だったり汎用性を考えるとブラックでした。いい意味で“こださい”感じもあって、かなり好み。秋冬の重たい服とも馴染んでくれそうです」