アイウェアライン〈エフエヌ(FN / FOUR NINES)〉。2023年にスタートしたばかりで、まだまだ知名度は高いとはいえないけど、デザイン性とフィット感、価格のバランスが本当に優れています。先取りするなら、いまのうち。
本連載は、そんな〈エフエヌ〉の魅力を全7回でお届けする企画。第5回目に登場するのは渋谷のヘアサロン「RUNO」でディレクターとして活躍する中島和弥さん。「帽子、ウエストポーチ、アイウェアが三種の神器」と語る中島さんに響く1本とは?
Photo_Teppei Hoshida
Text_Keisuke Kimura
Edit_Yuri Sudo
エフエヌ(FN / FOUR NINES)とは?
〈フォーナインズ(999.9)〉の新ラインとして、2023年に誕生した〈エフエヌ(FN / FOUR NINES)〉。これまで培ってきたモノ作りの背景に、現代の感覚を融合させ、オーセンティックかつ新鮮なアイウェアを生み出している。
PROFILE
1991年生まれ、長野県出身。ヘアサロン「RUNO」にてディレクターを務めるほか、メンズファッション誌ではヘアメイクとしても活躍中。視力は1.5。趣味はラーメン屋めぐりで、いちばんのお気に入りは高円寺にある「らぁめん 山と樹」。
Instagram:@nku_ka
メガネがないとソワソワする。
ーファッション誌でも常連の中島さんですが、アイウェアはご自身のアイコンにもなりつつありますよね。
中島:視力はいいんですけど、普段からメガネは絶対に掛けますね。メガネを掛け忘れて家を出ちゃったときは、ソワソワして家に戻りますから。
ー帽子もよく被られている印象があります。
中島:ですね。それとウエストポーチ。その三つは、ぼくの三種の神器です。
ーメガネはいつ頃から掛けはじめたんでしょうか?
中島:たぶん21歳くらいの頃だったと思います。美容師になりたてのときに。
ーメガネを掛け始めた理由も聞かせてください。
中島:メガネを掛けると、簡単におしゃれっぽくなるというか(笑)。なにもせずとも、おしゃれな顔のひとっているじゃないですか。ぼくは本当に普通の顔なので、メガネに助けてもらってる感じです。
ーメガネ、サングラス含め、何本くらいお持ちでしょうか?
中島:10本くらいですね。カラーレンズはひとつだけです。
ーファッションについてもお聞きしたいのですが、今日のようにジャケットを着ることが多いですか?
中島:たまにです。ただ、仕事の日は髪の毛をすぐはらえるよう革靴を履くことが多いので、ファッションもそこに引っ張られるというか。逆に休日は、スエットにスニーカーみたいなラフな格好もしています。
ーありがとうございます。メガネは10本お持ちということですが、どんなデザインのものが多いですか?
中島:圧倒的にクリアフレームのものが多いですね。
ーその理由を教えてください。
中島:たとえば、太いセルで黒とか茶色とかのものだと、メガネが前面に強調されるじゃないですか。ただ、クリアのフレームだと肌の馴染みがよくて、存在感もほどほどで好きなんです。なので、昔から、クリアのフレームをお店で見つけると、ついつい買いたくなっちゃうんですよね。
自分のワードローブを想像し…。
ー今日は〈フォーナインズ〉から生まれた新しいライン〈エフエヌ〉のコレクションをいろいろ着用いただけたらと思っています。
中島:めちゃくちゃ楽しみだったんです。新境地が開けるかもと思って。
ークリアのフレームが多いという話でしたが、メタルであったり黒縁などは、持ってらっしゃらないですか?
中島:メタルも色のついたプラスチックも持ってはいるんですけど、ほぼ掛けないですね。
ーそんな中島さんに、まずはこちらから。ファーストシーズンに出したモデルで、形はクラウンパントです。色もベーシック。中島さんはクラウンパントは掛けられますか?
中島:持ってますし、よく掛けます。なじみの形です。これ、サイズ違いがあるんですね。
ーそうなんです。ひとまわりくらいサイズが違うんです。
中島:掛けてみると余計違う感じがわかります。
ーお顔が小さい方だったり、最近はヴィンテージのフレームが流行っていることもあって、小さめのモデルの需要も多いんです。
中島:ツートーンも、いいですね。
ーこれは色がパキッとわかれるのではなく、グラデーションっぽく、境目がぼやけているんです。
中島:とても好きですね。おしゃれ度が増す感じがする。フィット感もすごくいいです。
ーテンプルの部分が広がって、ちゃんと元に戻るので、それがフィット感のよさに繋がっているんです。逆に柔らかすぎると掴みが弱くなるんです。
中島:あと、掛け心地でいうと、ノーズパッドがあるのもうれしいです。
ー海外のメーカーはついていないものが多いですものね。
中島:だからいつも、わざわざ後付けしているんです。じゃないとサロンで施術中も落ちてきちゃって。
ー美容師さんならではの視点ですね。ディティールで言うと、ヴィンテージではよくあるんですが、フレーム上部にロゴも刻印してあるんです。
中島:ほんとだ。細かい仕事が施されているわけですね。
ー次がこちらのメタルです。あまり中島さんは掛けなさそうですよね。
中島:掛けないんですけど、ちょうど気になってはいたんです。
ーだいぶ印象も軽やかで、お似合いです。このモデルは上が丸くて下が四角いヴィンテージデザインが特徴で、シンプルなフルメタルの仕様ですがデザイン性も高いんです。
中島:横から見てもすっきりしてますね。やっぱり、メタルいい感じです。
ーエイジドシルバーカラーはダメージ加工を施しているんです。下地の上に色をつけて、そこから磨きを掛けることで表面だけを削り、ところどころ下地が浮き出てくると。
中島:ジーンズみたいですね。いや、このゴールドもいいですね。最初は普通に見えましたけど、見れば見るほどちょっと変わって見えてくる。デザインもちょっと変わってますし。
ー中島さんは、掛け心地はそんなに気にしないですか?
中島:あまり気にしないかもしれないですね。掛けて生活していくなかで慣れるので、それより形やデザインが優先ですね。
ーありがとうございます。次はコンビネーションですね。今秋の新作です。フロントはプラスチック、テンプルがメタルになっています。バランスを合わせるために若干フロントに厚みも持たせてます。
中島:どうしても、クリアに手が伸びちゃいますね…。
ーお好きなものを掛けていただいて。
中島:ただ、このモデルはちょっと違うかもです(笑)。前の2つのモデルのほうがしっくりきてましたね。
ーありがとうございます(笑)。ではお次でラストになります。
中島:初めての形。まさに新境地ですね。ちょっといいかもしれない。
ーたしかに、イメージががらりと変わります。
中島:デザインがおもしろいですね。ブリッジが反ってるというか。いいです、これ。
ー今日のスタイルとも合っている感じがしますね。
中島:迷いますが、最終4択ですね。ここから絞ります。
ーよろしくお願いします。
中島:ツートーンもいいんですよ。ゴールドのメタルもいいし……。苦しい選択でしたが、2択まできました!
ーなにで悩まれていますか?
中島:単純にデザインと、服との相性ですね。形は持っている形なんですけど、こうしたカラーのものは持っていなくて。…決められなそうにないので、スタッフのみなさんで投票してもらっていいですか?
スタッフ一同(4人):わかりました。せーの!
中島さんセレクトの1本
「最後、みなさんに投票していただいた結果、満票でこれでした(笑)。自分で決めるのもいいですけど、ときには客観視も大切ですね。で、このフレーム、よく見るとすこしだけ赤みがかったブラウンなので、特に肌の馴染みがよかったんです。加えて普段から茶色の服が多いので、合わせやすいかなとも思って。これであれば、営業中でも、オフの日でも、どっちのスタイリングでも掛けられそうです。このモデルに関わらず、さすが日本のブランドという感じで、掛け心地もめちゃくちゃよかったです。これからたくさん使わせてもらいます!」