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蔡俊行フイナム発行人ファッション関係のマーケティング全般に関する仕事が主業務。WEBマガジン「フイナム」の発行主。

代官山通信

蔡俊行
フイナム発行人

ファッション関係のマーケティング全般に関する仕事が主業務。WEBマガジン「フイナム」の発行主。

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ブログの才能

2007.02.08

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 シガのブログはおもしろいなあ。あまり人のブログを読むなんてことはないのだけれど、シガのブログだけはRSSに登録して更新したらすぐにチェックしている。本人を知っているというのも面白く感じる理由だけど、それ以上に読ませる文章力というのを備えていると思うのだ。もっともっと多くの人に読まれるといいね。編集者はこういう才能に目をつけなくてはいけない。
なにかフイナム上でエッセイでも書かせようかな。まあブログがあるからいいのか。
スタイリスト界にはもうひとり文章が面白い男がいる。それは幾多の編集者に期待を持たせ、その都度、飽きっぽい性格から長続きしない古田ひろひこである。フイナムでもかろうじて書いてもらっているが、本人はたぶんやめたくてやめたくて仕方がないと思っているに違いない。
ヤツの文にはキラリと光る表現、言い回し、独特の文体があり、プロ編集者を過去何度も唸らせてきた。プロ編集者の中にもいまだに根強いファンが多い。かのリリー・フランキー氏だって古田の文才に目をつけ、自身が編集していた雑誌に原稿を依頼していたくらいである。
今日は週刊文春の発売日。文春は一般週刊誌の中で、というか日本の出版物の中で最もクオリティが高いとされている。ぼくもかれこれ20年以上の読者である。文春の魅力のひとつに連載が面白いというのがあった。そう、あった、のである。現在は書いている人も高齢化してちょっと魅力に陰りを感じる。というか20代30代の読者に合ってないと思うのだが。
一昨日亡くなった渡辺さんにしてもそうだが、80年代にヒットを飛ばした人たちがまだ出版業界で大きな影響力を持っている。新しい才能が芽生えてこないという編集者もいる。
しかしぼくの個人的な意見としては芽生えてこないのではなく、育ててこなかったのである。
まあそんなことをシガのブログを読みながら考えてしまった。自分も編集者の端くれとして、自戒を籠めて。

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