刑務所のリタ・ヘイワース - 代官山通信（蔡 俊行）

　“刑務所のリタ・ヘイワース”という名の中編小説があった。作者はスティーブン・キング。
日本では確か新潮文庫で「ゴールデンボーイ—恐怖の四季 春夏編 」としてタイトルの“ゴールデンボーイ”と一緒に納められていたと記憶している。この“春夏編”の他に“秋冬編”があって、こっちにあの有名な“スタンド・バイ・ミー”が収録されている。
そのリタ・ヘイワースだが、前世紀半ばにアメリカで活躍したセクシー女優。
物語ではその彼女のポスターを壁に貼った囚人が、長年かけてその裏の壁に穴を開け脱獄するというストーリー。ものすごく後味の良いエンディングに何度か読み返したほどの名作だ。
そんな話を地でいくストーリーが15日アメリカ・ニュージャージー州で起こった。刑務所内にビキニ姿の女性のポスターを貼って、小説と同じように穴を開けて二名の凶悪犯が逃走したのだという。まあ、たぶんすぐに捕まると思うが、今後の展開が興味深い。
そういえばこの物語、映画にもなったなあ。邦題は“ショーシャンクの空に”。ティム・ロビンスがいい演技をしている。モーガン・フリーマン最高！　観ていない人は必見。お正月休みにレンタルビデオでどうぞ。


本文とはまったく関係ない写真。賑やかしで。