どっちもどっち - 代官山通信（蔡 俊行）

　この週末、65回目の終戦記念日を迎える。この時期になると書店はあの終戦関連コーナーができる。去年だったか一昨年だったか、半藤一利さんの歴史物を読んだ気がする。この夏も対話集だか講演録だかが書店に並んでいた。読もうかな。

　テレビもこの時期は、戦争関連などの昭和ものが幅を利かす頃。12月になると忠臣蔵がおきまりのようなものだ。毎年やるもんだから若い人はそういうのに興味がない。こちとら毎年飽きもせず、のめり込むように観るというのに体温が哺乳類対は虫類くらい違う。原爆を落とされた都市がどこか答えられない大学生とか、アメリカと戦争をやったことを知らない社会人とか見るたびに、どうなっちゃったんだろうかななんて思う。

　原爆と言えば野球の張本勲さんが被爆者だってカミングアウトしたっけ。理由は上で書いたようなこと。歴史を風化させてはならないという使命感である。

　原爆ではないが、原発についてツイッター上でシガがつぶやいていたので、それを引用する。

"国民全員に読んで貰いたい。故・平井憲夫氏の文章。 http://www.iam-t.jp/HIRAI/pageall.html"

　恐ろしい。

　ついでにもうひとつ風化させてはならない夏の大事故が日航機の墜落事故。確か25年前の昨日、その事故が起こった。今度はアルピニストの野口健さんの昨日のつぶやきを引用。

"御巣鷹の日航機事故から今日で25年。 数年前の出来事。当時の日航経営陣の一人が私に「野口さん我々も山の清掃していますよ」と。そして「ええ、御巣鷹でね。あっ、あれはゴミじゃなかった。アハハ」と確かに彼は笑いながそう言った。私はそれ以来、可能な限り日航機には乗らないようにしている"

　大人の方がどうかしているか。