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蔡俊行フイナム発行人ファッション関係のマーケティング全般に関する仕事が主業務。WEBマガジン「フイナム」の発行主。

代官山通信

蔡俊行
フイナム発行人

ファッション関係のマーケティング全般に関する仕事が主業務。WEBマガジン「フイナム」の発行主。

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未必のジェノサイド

2012.01.06

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 正月休みが明けたと思ったら明日からまた三連休。エンジン吹かしてクラッチミートさせて、第一コーナーに突っ込んでみたらいきなりヘアピンだったみたいな感じ? どうにもリズムが崩れる。「ゆとり」が蔑称のように使われている今日日、社会のゆとりも一度見なおしたほうがいいのではないかと思う。うさぎ小屋に住んで、モーレツに働いてくれた先達がいたからぼくらは不況とはいえ飢えを知らない豊かな時代に生きている。やりすぎだなんていきなりペースを落としすぎるとそのゆとりから学力が世界ランクからこぼれ落ちたように、技術力や創造力などの働く力も低下するかも知れない。

 少なくとも昨年は日本の人口がおよそ20万4千人ほど減ったそうである。その前年が12万5千人減なので150%以上の伸び。この場合伸びといっていいのだろうか。それはともかく、このままだと今年来年もどんどん人口は減る。スペースが広くなっていいじゃないかなんて言う人もいるだろうが、いいことはあまり多くない。このままだと社会保障が立ちゆかなくなるから老いた人や弱者に厳しい世界になるし、現役世代の負担ももっともっと増える。スペース増えても負担が増えたらたまらない。他にもデメリットだらけ。

 人口減というのは原則的に出生者より死者の方が多いということである。死者を減らすという努力はすでに目一杯なされていると思うが、出生者を増やす努力というのは国も民間もまだ本気ではなく、まだ余力があると思う。しかしそもそも男女が結婚しないという出生者うんぬんの前段の問題もある。一説にはお見合いによる早期婚の習慣が途絶えたのが原因のひとつという考察もなされたり、識者は面白い発見をするのであるが、評論見解なの問題は解決しない。この問題を解決できる機関や人がいれば大儲けできそうなのに、儲けたぞという人が現れないというのはかなり厳しいということなのだろう。

 結婚情報サービスやいわゆる正しい出会い系みたいなサイトは多くあるし、mixiやfacebookも出会いとして使われているというのに結婚数が増えたとか出生者が増えたという話はとんと聞かない。少なくとも日本では。アメリカなんかでは結婚するカップルの8組に1組はSNSで出会ったとかのデータもあるとか。ほんとかウソが分からないが、そうなんだろう。

 先日新聞を読んでいたら、若者(たしか18くらいから30くらいかな?)の中で異性と交際していない人の数が出ていて驚いた。男が60%あまりで女が50%足らず。さらに驚くのは交際を望んでいないという者が25%前後いたというのもショッキングだった。彼氏彼女がいないのはタイミングもあるので分かるが、不要というのが人口の4分の1? 信じられない。

 たぶん人材が枯渇するとか学力ランクがどうだと言う前に、この国は他の生物に乗っ取られるかも知れない。上海蟹とかブラックバスとか。

 うーむ。「未必のジェノサイド」でも呼べばいいのだろうか。

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