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華麗なるギャツビー
2013.05.17
古典の英語小説というのは時代が下るたびにその時代の言葉で書きなおした方がいいと村上春樹か柴田元幸がどこかで書いてあったような気がする。当時「F◯ck you!」を「お◯んこ野郎!」と訳さざるを得なかったのは、そういう言葉はそのまま通じなかった時代だったから。いまではそのまま「ファッ◯・ユー!」で伝わりますね。
原典は古典とはいえコンテンポラリー文学。古語を使っているわけではないので英文自体は現代と同じ。日本語表現が古いというだけで、それは今日向けにアップデートしたほうが読みやすい。そういう意味で一時、新訳本がラッシュ出版された時期がある。「カラマーゾフの兄弟」なんてそれでベストセラー入りしましたね。
映画もそうかもしれない。古典を最新の技術で今日風に撮る。昨日試写に呼ばれた「華麗なるギャツビー」なんてまさにそう。74年のロバート・レッドフォード版も魅力的だが、新作のとにかくパーティシーンが圧巻だった。これぞ最新技術、そして美術。昨日はお披露目上映ということで2Dの上映だったが、3Dで観ることをおすすめします。それともうひとつの発見。昨日の席は大スクリーンに向かって中央の結構前方だったのだが、視界をはみ出るくらいのサイズで観る映画というがこんなに迫力あるとは。目ですべてを追えないので情報量が処理しきれないのだが、それが臨場感をさらに加速させる。この距離で3D版を観たら一体どうなるんだろう?
グレート・ギャツビーを華麗なるギャツビーと訳したのは、たぶん翻訳家の野崎孝さん。映画のタイトルにもその訳が使わているけれど、名訳だと思います。
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