Boolog A Go-Go!
石光 史明
VISUAL CONNEXION C.E.O
NY発のヴィジュアル誌、VISIONAIRE<ヴィジョネアー>の日本総代理店を営んでいますが、最近はもっぱら映画鑑賞家として「つぶやいて」います。昨年は自腹観賞232本! 今年も観まくるぞぉ~♪
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Meant to be...
2011.07.04
言葉を飲み込む...
人が人と付き合う以上、誰しもが経験する事でしょう。
無垢な子供でもない限り、誰しもが暗黙の了解としてわかっているからこそ、考えようによってはその一言を口にする事も、もちろんされる事もないであろうという前提で成り立っているのが人間関係かもしれません。
でもその一歩を踏み出してまでも伝えたい思いがあるとすれば、相手や自分の性別がどうのではなく、ある意味本当の愛情だという捉え方もできるのではないでしょうか。
ただ残念な事に全ての人が常に完璧な状態でいる訳ではないので、シチュエーションやコンディションによってはその想いが全く逆に作用してしまう事、つまり愛情ではなく嫌悪感だと勘違いされる事もあるでしょうし、それを悪口であったり捨て台詞であったりと誤解される事もあるでしょう。
それ以前に簡単に言葉にして出して自己表現ができる人もいれば、うまく伝える事ができない人だっているわけで...
逆にいつもは上手く伝えられるのに肝心な所で冷静になれなかったり、普段は自分の考えすらも口に出さない人が勢いで思っている事と反対の想いを口にしてしまう事もあるでしょう。
でもそれでも伝えなければいけない事、そして時があります。
事なかれ主義で割り切る事のできない、割り切るべきではない関係や愛情があるはずです。
本当に大切だからこそ伝えたい想い。
言う方にとっても言われる方にとっても簡単な事ではないけれど、例えひとときの間傷ついたり自暴自棄になったとしても、時が、そして全てを話せる家族と仲間が周りにいるのであれば気付く事ができ、大切なものを失わずに済むのかもしれませんね...
言わない優しさもあるでしょうが、言う優しさだってあるはずです。
そう言う意味では、誰かを救う事ができる作品なのかもしれません。
「水曜日のエミリア」
個人的にはナタリー・ポートマン出演作の中ではベスト作品。
本当は「ビューティフル」の感想を書いていたのですが、あまりの良さに急遽差し替え(笑)。
逆に言えば2009年に制作されたの本作と一作前の「マイ・ブラザー」があったからこそ「ブラック・スワン」に行けたのかな?とも思えますが、僕にとっての「ブラック・スワン」がそうであったように、全く共感できずに刺さらない人もいるとは思いますが、逆にかなりグッと来る人も多いはず。
正直都内でショボショボと2館のみで上映するような作品ではないと思いますし、一人でも多くの人が観る事によってどの立場であろうとも、自分に置き換える事によって大切な事に気付く事が出来たり、物事を俯瞰(ふかん)でとらえる事ができたり、そして救われると信じてやみません。
★★★★★
誰しもがハッピーエンドを迎える事はできないでしょうが、それを望まない人もまたいないはず。
もちろんこの作品のように、すべての人物が自立できているとは限りませんし、現実には色々な困難を抱えている事でしょう。
でも例えるならば今までに何度も書き直したけれど、結局渡す事ができなかった手紙を渡せたかのような、かといって何も解決した訳ではないのですが、ある意味とても穏やかな気持ちになれるような作品。
それくらい、特に後半の一語一語に、苦悩ゆえ、そして愛情ゆえの重みを感じます。
そしてこの物語のように、もちろん人それぞれ立場や思いは違うかもしれませんが、その先にあるであろう幸せを信じて、乗り越えて行ける事があるはずだと僕は思いますし、そうあるべきだと思っています。
もしあなたが抱えている悩みをすべてさらけ出して相談できる人がいないとするならば、是非とも観てもらいたい作品です。
自分でも向き合わず、また周りもその事を避けていたであろう、でもいつかは誰かが言葉にしなければ伝わらないという事があるという事に気付けるかもしれません。
そういえばこんな友達の言葉を思い出しました。「相手がいなければ喧嘩もできないよ」。
誰かの受け売りかもしれないけれど、こういう一言をそういうタイミングで言える友達がいるかいないかは大きいんですよね...
この先も何度も観たいと思える作品です。
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