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川田十夢公私ともに長男。「AR三兄弟の企画書(日経BP社)」、「ARで何が変わるか?(技術評論社)」、TVBros.連載「魚にチクビはあるのだろうか?」、WIRED連載「未来から来た男」、ワラパッパ連載「シンガーソング・タグクラウド」、エンジニアtype連載「微分積分、いい気分。」など。発明と執筆で、やまだかつてない世界を設計している。https://twitter.com/cmrr_xxxhttp://alternativedesign.jp/

青雲、それは君が見た光。

川田十夢
公私ともに長男。「AR三兄弟の企画書(日経BP社)」、「ARで何が変わるか?(技術評論社)」、TVBros.連載「魚にチクビはあるのだろうか?」、WIRED連載「未来から来た男」、ワラパッパ連載「シンガーソング・タグクラウド」、エンジニアtype連載「微分積分、いい気分。」など。発明と執筆で、やまだかつてない世界を設計している。
https://twitter.com/cmrr_xxx
http://alternativedesign.jp/

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パジャマを着てよ、町へ出よう

2012.06.12

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パジャマを着て、町へ出た。それはまるで夢だった。夢の住人は、僕に注目するそぶりもなく、日常をただ淡々と過ごしていた。そこで僕は、幽霊のようだった。幽霊のように、ただ彼らの生活を観察した。
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ふと自分の存在が不安になった。写真を撮った。半透明だった。やっぱりこの世界では、僕は幽霊のようなものなのだと自覚した。自覚したら、少し楽になった。僕はただ、海を回遊する魚のように、夢の流れに身を任せていればいいのだ。
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夢の階層について考えたことがある。何度起きても、何度眠っても、現実に辿り着かない。そんな悪夢をよく見ていたからだ。たとえば朝、学校に行かなければいけない。目覚まし時計が鳴る。顔を洗う。朝食を済ます。歯を磨く。ランドセルの中身を確認する。靴を履く。いってきます。で、目が覚める。目覚まし時計が鳴る。
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それでも僕らは、眠らなくてはいけない。目覚めなくてはいけない。それが繰り返しであっても、どこかへ向かう途中であっても、確実に時間は流れている。そして、厳密には同じ時間は二度とやってこない。時間の正体について考えることに疲れたら、夢と現実の矢印の方向が分からなくなったら。パジャマを着てよ、町へ出よう。

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