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南井正弘Freewriter&Sneakerologist1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドに10年勤務後ライターに転身。主な著書に「スニーカースタイル」「NIKE AIR BOOK」などがある。

履けばわかるさ、着てもわかるさ

南井正弘
Freewriter&Sneakerologist

1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドに10年勤務後ライターに転身。主な著書に「スニーカースタイル」「NIKE AIR BOOK」などがある。

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今日の1足

2013.02.10

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最近では「靴の人」のイメージ以外に「走るライター」のイメージも定着しつつあるようで、各ブランドからリリース前のプロダクトをテストさせてもらえる機会もあり、ランニングフリーク、そしてスポーツシューズ好きとしてはこの上ない幸せだったりします。この日に紹介したナイキのフライニット ルナ ワン+もプレスプレビューで試走させてもらい、その独特なフィット感とクッション性の高さを一般ユーザーよりも3週間ほど早く体感させてもらいました。

今回紹介するモデルも日本におけるリリースは来週になってからですが、特別に一足先にトライさせてもらって、その走行性能の優秀さに驚いています。そのモデルとはプーマのモビアム ランナー エリート。足の動きに応じて自在に変化する巻き上げ式シャーシであるウインドラスシャーシ、足の自然な動きに合わせて変化するアウトソールのポッド構造であるエクスパンションポッド、そして着地から蹴りだしへのスムーズな移行を促進するモビアムバンドといった最新スペックを組み合わせることで、従来のランニングシューズでは実現できなかった走行感を感じることができました。一言でいうと「着地から次の一歩への移行が本当に滑らか」ですね。最初見たときは「ゴツゴツした着地から蹴りだしへの動きになるのかな?」と思いましたが、時速12kmほどの速めのペースで走っても、簡単にスピードに乗ることができました。あとアッパーのフィット感の高さも印象に残っています。


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これまでもプーマは機能性に優れたランニングシューズを数多くラインアップしていましたが、ブランドイメージやスタイリッシュなデザイン&カラーリングのせいで過小評価されていたように思えてなりませんでした。このモビアム ランナー エリートはそんな評価を払拭してくれる存在だと思います。着地時に過剰に足が内側へ倒れこむオーバープロネーションを是正する効果も期待できるスペックなので、ビギナーランナーから上級ランナーまでの幅広いランナーに対応するトレーニング用シューズとして、今春最も注目されるモデルのひとつとなるでしょう。12600円という買いやすい価格設定なのも嬉しいですね。

そういえば今月はアディダスからも"もの凄いテクノロジー"が発表されるようで、スポーツシューズ業界のテクノロジー競争が熱くなりそう。ハイテクシューズ好きには久しぶりにわくわくするシーズンですね。


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モビアムバンドという伸縮性に優れたラバーバンドを配することで着地から蹴りだしへのスムーズな移行を促進します。その効果は実際に履いてみれば体感できるレベル。個人的にはベンチプレスの選手が着用する高い収縮性と反発性でリフティングをサポートするベンチシャツの原理を思い出しました。


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