2024年、ジュリアン・クロスナーが〈ドリス ヴァン ノッテン(DRIES VAN NOTEN)〉のクリエイティブ・ディレクターに就任しました。
ベルギーの「ラ・カンブル国立美術学校」を卒業したクロスナーはいくつかのブランドでキャリアを積み、18年より〈ドリス ヴァン ノッテン〉のウィメンズのデザインチームに加わりました。勝手知ったるファッションハウス。メンズのデビューとなる26年春夏コレクションはさすがのデザインワークでした。
真っ白なキャンバスを前にしたクロスナーの頭にあったのは、フォーマルとカジュアルの再考。このオーバーサイズのシャツは今シーズンのテーマを象徴しています。
Shirt ¥101,200
ブルーを基調にした美しいストライプ。
一般的なコットンのブロード地ではなく、キュプラで仕立てたそのシャツにはシルクのようなきらめきがあって、実にノーブルです。一方、しなやかなドレープがルーズな雰囲気をさらに高めています。
そして、美しい色合いに惹かれました。クラシカルなストライプを描くライトブルーは小川のせせらぎのようでもあります。
もうひとつの新作もやはり瑞々しい。まだ誰にも踏みしめられていない苔のような、ミントグリーンで染められたコットンストライプ。スタンドカラー&ジップアップというブルゾンの仕様を採りながら、肉厚だが軽やかなコットンと相まって浮き立つようです。
Blouson ¥183,700
自然をこよなく愛したドリス・ヴァン・ノッテンのアイデンティティは受け継がれているようです。
考えてみれば、その色使いでドレスコードをリセットしたのが創業デザイナーでした。彼は “色の魔術師” と呼ばれていました。
Photo_Hiroyuki Takashima
Text_Kei Takegawa

