綾瀬はるかに呼ばれたら行きます。
――健介というキャラクターを掴む手がかりはどのあたりにありましたか?
いらんこと言わないっていうやつですかね。特に日本のお父さんに多いのかな。わしもそうやし、うちの親父もそうやけど、思ったことは嫁にほぼ言わないっすよね。この(撮影の)最中も、それこそ1回か2回ぐらいしか言ってないですもんね、奥さんに。(健介というキャラクターは)うちの親父みたいな感じもあったかもしんないですけどね。うちの親父も健介とは違いますけど、職人やったんで。なんか仕事の話してる時だけやっぱりちょっと偉そうになるし、それ以外のことはやっぱ嫁にはなんも言わんっていう。
――綾瀬さんとの夫婦の距離感はどうつくっていきましたか?
台本読んだ第一印象は、夫婦の関係はそんな良くないんかな、みたいな。お子さんを亡くしてるし、しかもヒューマノイドを迎え入れるんだから、ちょっと距離がある夫婦なのかなというのは、意識してたんすよ。でも、撮影の合間に喋りすぎて、仲良くなっちゃって、だからその感じ全然出せなくなっちゃって。綾瀬はるかと喋ってたら、楽しくなりますやん(笑)。 でも、いちばん最初のシーンだけ撮り直したんですよ。全撮影の終わり間際に、監督が「大悟さん、すみません。いちばん最初の食事シーンだけ、もう一回いいですか」と。さすがやなと思って。わし、あん時ちょっとだけ冷たい感じをわざと出してたなと。やっぱりいらんことするもんじゃない、全部お見通しなんやと。
――綾瀬さんに膝枕をしてもらうシーンも印象的でした。
あそこはちょっとした偶然があって。実はあのシーンはもうちょっと綾瀬さんのセリフがあってから、膝枕なんですよ。でも、綾瀬さんが本来ある会話の何ターンかを抜いて、僕のことを呼んじゃったんですよ。わしも「あれ、飛ばしてるな」と思いながら、でも、綾瀬はるかに呼ばれたら行きますよね(笑)。で、行っちゃって、そのまま膝枕されちゃって。終わった後に、OK! となった後に、綾瀬さんが「あー!」と気づいて「ごめんなさい」となったんですが、監督が「いや、こっちかも」って。だからもう一回撮り直しもないまま、そっちになりましたね。
――子役の方との絡みも自然でしたが、意識されてましたか?
本来僕と(息子を模したヒューマノイドである)翔とはちょっと距離がある関係性なんで、撮影中は回ってないところでも距離を保つとかありそうなもんなんですけど、普通に、ただただ何の意識もなく、みんなで遊んで、仲良くなりすぎてましたね(笑)。でもあの子は本番が始まったら、それを出さない。「僕、子役です」「今日よろしくお願いします!」みたいなタイプじゃないんですよ。誰かの子供を連れてきたのかなっていうくらい。それが逆に良かったです。