ペインターは全身で絵を描く。
Kentaro Matsuki(Painter)
Kentaroさんが描くのは、風景や物事を独自のフィルターで捉え、再構築した抽象画。たどり着いたのは、部分と全体に同じ構造が現れる「フラクタル」という概念でした。
「子どもの頃から、キリンの柄のような細かい模様をノートに描いていました。図形の重なりや、自分が気持ちいいと思うバランスを配置することが好きだったんです」
模様を描くことは、彼にとってメディテーションに近い感覚なのだそう。心地よいバランスを探りながら、無心で手を動かしていきます。
大きなキャンバスに向かうときは、屈伸したり、一歩引いて眺めたりと、制作は想像以上にフィジカル。だからこそ、体を支える足元にも心地よさが欠かせません。
「ソールがしっかりしているのに動きやすくて、足に変なテンションがかからない。長時間履いていても疲れにくそうです」
普段のファッションも、ラフでストレスのない格好が中心。そんな肩の力が抜けたスタイルを、黒いレザーの一足がほどよく引き締めます。心を整えながら、体全体を使って描く。静と動を行き来する彼にとって、心地よく動ける靴もまた、制作に欠かせない仕事道具です。