普通がいい、自由でいい。
実は「ハリケーントップ」はスエットシャツとラガーシャツのいいとこ取り。ブランドの創設者がリバーガイドだったこともあり、スエットの心地よさとラガーシャツの機能性を融合させるアイデアが生まれ、そこからこの一着が誕生したとか。
1986年当時、日本ではアウトドア文脈のほか、原宿のとあるセレクトショップが取り扱いを始めたことをきっかけに、ファッションシーンでも登場。アメカジブームの追い風も相まり人気を博しました。
…というのは大昔の話。いまは2026年。「HelloWear」の名前はそのままですが、中身は時代に合わせてアップデートされています。5つのスタイリングを見ながらその真価をたしかめることにしましょう。
「ハリケーントップ」には “普通” という良さがあります。それは馴染みのあるベーシックな素材に、クセのないボックスシルエットだからこその普通さ。だれが着たっていいし、どれに合わせても割といい感じになります。
ネイビーの「ハリケーントップ」をブルートーンでまとめたスタイリング。高品質なPRYM社製のスナップボタンは、インナーの合わせに応じて、あけ具合を調整するのがいい。2つ目まで外して、タイダイTシャツとデニムシャツを仕込みながら、足元はバルトロで。90年代のムードが漂いますが、いまの気分にふしぎとはまります。
ちょっとの個性を受け入れてくれる普通の「ハリケーントップ」。こういうものこそ毎日着てしまいます。
目の覚めるイエローは秋口にもぴったり。「HelloWear」の特徴はいくつかありますが、製品染め*カラーであることもそのひとつ。色だしが鮮やかで全9色がラインナップしています。ちなみにサイズはXXSからXXLという驚異の幅広さ。つまりは、体型・趣味を気にせず選び放題です。※WhiteとH/Grayは製品染めではありません
スタイリングの話に戻ると、「ハリケーントップ」は首元があいてるから、中にフーディを合わせるなんてこともできます。それでいてもたつかない。バンダナは80年代の雰囲気むんむんなこんな巻き方をすれば、オーバーオールスタイルもキリリと締まります。
女性にもおすすめ、いや女性にこそ着てほしいのが「HelloWear」。フーディタイプは「ハリケーントップ」にそのまま大きなフードをつけていて、よりカジュアルな印象です。風や雨にも耐えうるタフさを持っていて、当時のカタログで「A Super Soft and cozy lid」と紹介されていたとか。
選んだのは鮮烈なレッド。派手色ダウンとデイパックを合わせてもしつこくないのは、きっと引き算が絶妙だからです。ボーダーTにショーツを同色で揃え、ビルケンのボストンで軽さを出しています。
そしてお気づきかもしれませんが、この「HelloWear」シリーズはネームが通常とは異なります。ハリケーントップが生まれた当時、短期間にだけ採用されていた希少な織ネームを復刻させました。近くで見るとブービーバードがやけにリアルです。
カーディガンタイプは、ハリケーントップから派生したデザインで、フルスナップ仕様の襟付き。シャツのような使い方をすると途端に活躍の幅が広がります。
同色同素材のインナーでシンプルなレイヤードに。グレーはスエットらしさもあるからパッチワークデニムやトレッキングブーツと合わせると、立派なアメカジスタイルに仕上がります。とはいえ男臭さはときに重さに見えるので、アクセサリーとヘアバンドで抜け感を、ネイティブアメリカン由来のバッグで個性を。
冒頭の話に戻りますが、「ハリケーントップ」は普通な服で、“自由” を受け入れる服でもあります。それを感じるのがこのスタイリング。常夏感あふれるアロハシャツは、インナーにしてしまえばほんのりといい色気を醸してくれます。さらにレザーパンツというあたらしい選択肢を。着丈も身幅も大きめな設計だからこそ、ややテーパードの効いた一本が似合います。派手色の「ハリケーントップ」に、素材でニュアンスをつける。これも着方のひとつです。
「HelloWear」を手に入れたなら、クローゼットの服をひっくり返して、あれこれ悩みながら自分の正解を見つけてみてください。それほどにこの服たちは普通で自由で、だれにでも開かれています。