パフォーマンスラインはスポーツブランドの花形。
ー 今回リリースされた「ジグキネティカ」は下野さんの目にどのように映ってますか?
下野:ぼくは「ジグ テック」を履いたことあるんですけど、あのモデルはソールの形状にすごくパンチがあってファッション向きではないなと思ったんです。
ー 「ジグ」はパフォーマンスラインからスポーツアイテムとしてリリースされました。
下野:でもこれはアウトソールに厚みがあってイマドキのデザインになってますよね。あのジグザグした形状は踏襲しつつも、きちんとファッションとしても通用するデザインになっていて親しみやすいです。アッパーはレイヤーで色を出しているやり方がユニークだし、普通なら生地同士を縫い合わせるのに、これは圧着でそうしてるところもおもしろいなと思います。

〈Reebok〉「ZIG KINETICA CONCEPT TYPE 1」
各¥18,000+TAX
※両端の2色は12月にリリース予定。

アッパーのガイダンスバンドは取り外し可能に。デザインを担当したイアン・ペイリー曰く「パーツを使って好きな履き方を選べ、個性を表現出来るようなモデルを作りたいと考えた」とのこと。

生地がレイヤーした複雑な構造のアッパー。差し色が効果的に配色されたカラーリングもこのアイテムの魅力のひとつ。下野さんの言葉通り、圧着技術を用いているところも特徴。

厚みのある半透明なソールには「ZIG Energy システム」を搭載。前に進む推進力のエネルギーロスを最小限に抑えてくれる。
ー 履き心地はいかがですか?
下野:いいですよ。履くと傾斜を感じます。踵が高くなっていますね。あと、手に持ったときにちょっと重たいかなと思ったんですが、履くとそうでもない。傾斜と程よい重さによって、振り子のようにスッと自然に足が前に押し出される感覚があります。それとベルトでワンアクションでフィット感を高められるのもいいですね。
ー このベルトは外して履くこともできるんです。
下野:本当だ。ファッションとして履くなら、ぼくはベルトなしのほうが好きですね。

下野さんが選んだカラーは「ホワイト×ブラック×ルナーブルー」。「白が効いてていいなと思った」とはご本人の言葉。
ー 今回もパフォーマンスラインからのリリースではあるんですが、このモデルはロンドンにある「ガーブストア」のディレクター、イアン・ペイリーがデザインしているんです。
下野:うらやましいですね。パフォーマンスラインでぼくもコラボレートしてみたいです
ー それはどうしてですか?
下野:パフォーマンスラインはスポーツブランドの花形だと思うからです。パフォーマンスを追求しすぎることでデザインがおざなりになってしまうのはもったいないですよね。
ー たしかに、スポーツブランドのライフスタイルラインは日常使いを重視されますが、今回のようにパフォーマンスとデザインが融合することで、プロダクトとしてのクオリティーを高めることができますね。
下野:そう思います。あとは単純に自分で履くフットサルの靴とかバッシュをつくりたいし、自分がデザインをしたものをプロの選手が履いてくれたらうれしいじゃないですか。