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TAWINGSと加賀美健の恋バナ。
TALK ABOUT LOVE♡

TAWINGSと加賀美健の恋バナ。

「男女問題はいつも面倒だ」という名曲があるように、男と女の関係は複雑になればなるほど泥沼化していきます。そこに音楽や芸術という要素が絡むともう大変です。愛を人に向けるのか、それとも表現活動にぶつけるのか? 桜が咲き始めた3月のはじまりのとある日、そんな問題について、現代美術作家の加賀美健さんと、彼がいま気になる3ピースのガールズ・ロックバンド「TAWINGS」のメンバーたちと真剣に(?)語り合ってみました。

  • Photo_Motoyuki Daifu
  • Text_Yuichiro Tsuji
  • Edit_Hiroshi Yamamoto, Keisuke Kimura

アーティストに“エモい”なんてない。

加賀美:なんでバンドマンってモテるんだろう? っていうのを最初に話したいんだよね(笑)。バンドやってる女の子たちはバンドマンと付き合うことってあるの?

Cony:場合にもよりますね。

加賀美:仮に題府くんに彼女ができたとして、その子が写真家っていうのがあまり想像できない。自分の奥さんがアーティストっていうのもなんかしっくりこないんだよね。

Cony:それも場合によると思いますけど…。

加賀美:そういうケースって結構多いような気がするんだよね、バンドマンとモデルが付き合うとか。アーティストがモデルの女の子と付き合うという話もあまり聞いたことないし。アーティストってモテないんだよね…。

Cony:そんなことないと思いますけど。

 

加賀美:バンドマンはかっこいいもんね。暗いステージの上でさ、うつむきながらこうやって楽器を演奏してると誰でもかっこよく見える。「顔見せて~!」ってなるもんね。でもアーティストはステージとかないからさ。

 

ー 製作時は基本スタジオですもんね。

加賀美:そうそう。ぼくらの場合は作品ありきだから。バンドならエモい曲を弾いて「いえーい!」ってなるでしょ? でもアーティストに“エモい”なんてない。

eliy:曲が好きで、「じゃあライブに行きたいです」っていう風に近づきやすさはありますよね。

加賀美:そうだよね。そうやって現場にいきやすいもんね。

Cony:イケてるバンドマンとモデルって、人間の頂点と頂点が付き合うみたいな感じがしますよね。いちばんセクシーな者同士みたいな。

Yurika:そこが頂点なんだ(笑)。

eliy:でもその逆パターンはあんまりないよね。女性のバンドマンが男性のモデルと付き合うとか。

加賀美:たしかにね。バンドマンの女の子ってあんまりモテないのかな?

 

ー 一般的に気が強そうなイメージはあるかもしれませんね。

eliy:たしかにそれは言われますね…。たくましそう、強そう、ひとりで生きていけそうって。

 

Cony:やっぱり男性と女性ってちがいますよね。女性は本能的なところがあると思うんです。子供を産む身体につくられてるじゃないですか。私、たまにカラダから声が聞こえてくるんですよ。「まだ産まないの?」って…。いくらバンドをやって目標に向かって走ってても、それで子供を産めるわけじゃないんですよね。

加賀美:いきなり話題がそれたね(笑)。Conyちゃんはいま子供欲しいの?

Cony:いや、そういうわけじゃないんですけど。人類を繁栄させていくには今後子供を産んでいかないとダメじゃないですか。う~ん…、自分でもいまなにが言いたいのかわからなくなってきました(笑)。話を戻すと、やっぱりモテないですよ、女のバンドマンは。

一同:

加賀美:いま3人は彼氏いるの?

Cony:う~ん、どうでしょう~。それは秘密です(笑)。

 

ー これも一般論ですが、女性のバンドマンは男性に興味ないような印象もありますよね。先ほどの強そうというイメージに紐づいて、音楽だけにストイックな感じがするというか。

Cony:それはよく言われますね。

加賀美:実際はそんなことないでしょ?

eliy:そんなことないです。どうすれば上手にそういう印象を払拭できるんだろう。

ー 一方では女性のDJだと、バンドとはまたちがう印象があったりもします。

加賀美:たしかにそうかもね。個人的には女性のDJよりもバンドマンのほうが好きだけど。

eliy:DJのほうが話しかけやすいかもしれないです。

Yurika:たしかに~! 社交性もあるしね。

加賀美:バンドだとさ、楽屋まで行かないと話ができないじゃん。そうするにはある程度距離が近くないと楽屋になんて行けないよね。だからバンド界隈で付き合うみたいなのはよくありそうだけど、どうなの?

Cony:それはありますよね。あとはインスタとか?

加賀美:インスタ? どうゆうこと?

eliy:ライブの動画とかをストーリーズにアップして、タグづけしたら、繋がりのきっかけにはなりそうですよね。

 

ー そうすると、タグ付けされた側にも通知がいきますね。

加賀美:なるほどね! たとえばぼくがライブやったとして、そこに「加賀美さんのバンドかっこいい~!」なんて書いてあったりしてね(笑)。それで誰がそんなのあげたのかチェックしたら、モデルだったみたいな。

Cony:それで「ありがとうございます」なんて返事しちゃったら、もうスタートですよ。

加賀美:普通のファンにはしないのに、可愛い子にだけ返事したりして(笑)。そういうのが分かる機能あったらいいのにね。「この人には返事してません」みたいなのが表示されるとか。でも昔はそういうのがなかったから、いいのか悪いのかわからないな。

 

ー たとえばですが、どんなにその人が魅力的に見えたとしても、お金がなかったらどうなんでしょうか。

Cony:私はお金はどうでもいいかもですね。どんなに貧しくても自分の好みなら(笑)。

eliy:お金を貸してくれって言うような彼氏はイヤですけど(笑)。

Yurika:どれくらいないのかと、なんでないのかによりますよね。なにもしてなくてお金がないのはイヤですね。

加賀美:でも、そういう人が好きな人っているよね。お金がないバンドマンを好きになっちゃう人とか。

Cony:バンドマンってそれくらい魅力的なんですね。

加賀美:ステージで演奏しているとかっこいいもんね。

 

ー お笑い芸人もそんな感じですよね。

加賀美:そうだね、似てる。お笑い芸人がキレイな人と付き合うのもバンドと近いかもしれない。

Cony:なにかに打ち込んでいるっていうのがやっぱり魅力的なのかな。

加賀美:それはバンドマンやお笑い芸人に限らずじゃないかな。

 

ー 音楽とお笑いは表現が伝わりやすいですよね。

加賀美:海外だと芸術家がすごいキレイな人と付き合ってるケースが多いんだけど、日本はちょっと美術界に対して地味なイメージがあるのかもしれないな。

Yurika:私たちからすると、あんまりアーティストの方たちと会う機会がないですからね。

eliy:作品が好きでも話しかけにくいかもしれない。ミュージシャンやお笑い芸人は声や音を発するから、なんとなく話しやすさがあるけど、アーティストは作品を介してだから、その人がどんな人柄か想像しづらいじゃないですか。

加賀美:「この作品、ピンとこないんですけど」って言えばいいんじゃない(笑)? まぁでもわかりづらいっていうのはあるのかもしれないね。

 
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