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趣味と暮らしをアシストするフランス生まれのカングー。vol.07 / 太田太 Ome Farm
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趣味と暮らしをアシストするフランス生まれのカングー。vol.07 / 太田太 Ome Farm

丸みを帯びた愛らしいデザインと、高い積載力が魅力である〈ルノー(RENAULT)〉の「カングー」。フランス生まれのこのクルマを見て「農業にマッチしている」と語る人物がいます。東京・青梅にて完全無農薬の有機栽培で野菜を育てる「Ome Farm(青梅ファーム)」の代表・太田太さんです。コロナ禍において、たくさんの人が生活に必要なものを再確認したいま、健康的な食材はもちろんのこと、プライベートな空間で移動ができるクルマにも再度注目が集まっています。今回は都心と青梅を行き来する太田さんの1日に密着。農業者の生活に「カングー」はどのようにフィットするのでしょうか?

ヨーロッパのクルマはやっぱりデザインがいい。

農務所での作業が一通り終わったら、「カングー」へ必要な道具を詰め込み畑へとでかけます。

「同業者で『カングー』に乗っている人は多いですね。必要な荷物をたくさん詰め込めますし、収穫した野菜を持って帰ってくるのにも向いてますし。ぼくらは国連大学の前で開催されている『ファーマーズマーケット』にも出店していますが、そこでも『カングー』を使って運搬や出店している人たちが多いです。観音扉をひらけばそのままお店になりますからね。そういう人たちを見ると、『感度高いなぁ』って思いますね」

荷物を詰め終え、ようやく畑へと出発。その道中で太田さんは〈ルノー〉に対するイメージについて語ってくれました。

「〈ルノー〉はヨーロッパでよく見かけました。なんとなく、かわいらしい印象があります。日本のクルマは機能的なイメージだけど、デザインに関しては魅力を感じることが少ないです。その点、ヨーロッパのクルマは魅力的です。むかしのデザインを踏襲して、伝統をきちんと咀嚼している感じがします。未来を追求するのはもちろんだけど、『古いけど、こういうのもよくない?』みたいな感じで価値あるものをちゃんと残しているような感覚。ぼくは長く使えるものが好きなので、新しいものだけを追いかけるのはインスタントな感じがして、長続きしないと思うんです」

掲げたビジョンは間違ってなかったと実感した。

畑に到着すると、早速収穫の作業に取り掛かります。「Ome Farm」では3つの畑を所有しており、その場所で適した野菜を育てています。

「先ほども話したように、うちの野菜は無農薬でじっくり育てるぶん収穫までに時間がかかります。ほかの農家がそれをしないのは、手っ取り早くつくってサッと売りたいから。ファストファッションと同じです。ロスもすごい。でもぼくらのように準備と作物の成長に時間をかければ至高の野菜ができる。反発もありますけど、理解を示してくれる人も大勢います」

そもそも「Ome Farm」で使う土をつくるには、長い時間を要すると太田さんは言います。収穫した野菜などの使わない部分を、落ち葉や籾殻などの乾燥したものと一緒に混ぜて発酵させ、野菜の水分を分解。同時に落ち葉には土着菌(バクテリア)がいて虫やミミズですら分解するそう。そうして水分調整したり、切り返したり、分解が完了して匂いがなくなり、全部整う状態になるまで約11ヶ月程度も時間がかかるそうです。

「ファストファッションはビジネスとしてすごいと思います。でも、仮にぼくらがそれと同じことをしたら、自分たちらしさが失われてしまいますし、いいシェフたちはそんな野菜を求めてない。だから仲間たちと話すのも、『どうやったら美味しい野菜ができるか』とか、『どうすれば病虫害を循環の中で防げるか』といったことばかりですね」

そうしてできた最高の野菜を都内のレストランなどに配達し、そこで調理されて美味しい料理へと生まれ変わる。またファーマーズマーケットをはじめとした各販売箇所に運ぶ。それは多くのお客さんをよろこばせると同時に、食の安心と安全も届けているのです。

「『Ome Farm』として独立して間も無くすると、娘の病状がだんだんとよくなっていったんです。お医者さんからは薬の量を減らしていいと伝えられ、次第には完全にストップしていいと言われました。不治の病と言われていたのに、最終的には完治したんです。人並みに駄菓子とかもあげてましたけど、小さい頃から無農薬の野菜を食べさせて、ごはんも健康に育てられた卵やお肉を可能な限り与えていたんです。それで完治して、自分が掲げていたビジョンは間違ってなかったと実感しました」

そうした実感を得た太田さんは「次はこの体験を先天性疾患で悩む人に対しても発信するべきだ」と考え、同じ悩みを持つ人たちに向けて強くアピールすることを意識したと言います。

「自分たちの信念を曲げずにやりつづけて、発信しつづけることが大事だと思ってます。日本では多くの人がコマーシャルによって暗示をかけられています。でも、それに対して『ちがう!』と大きな声を出す連中がいてもいいと思うんです。そうしたアピールの場所として、7月に浅草橋にお店を出す予定です。高校のときの友達がハッピーなチキンだけを使って浅草橋に『焼鳥うにか』という焼鳥屋をやるということで、そこの2階でぼくらは『うにか おにかい by Ome Farm Kitchen』というお店をやり、食を通してメッセージを伝えていきたい。」

「このコロナ禍において、多くの人が自分たちにとって大事なものについて考えたと思うんです。食について考えた人も多いはずですよね。そこでぼくたちのような農業者ががんばる意味合いというのは、ますます大きくなったように思います。ぼくらはタネの育苗から野菜を育て、お皿に乗せてお客さんに食べてもらうまで、きちんとした品質と安全を担保したい。浅草橋のお店では、そうした願いを感じていただけたらうれしいです」

多くの人の幸せに還元できるし、ネガティブな要素は一切ない。

農薬や化学肥料を使わない土づくりからはじまり、ピュアなタネを育て、ミツバチの力を借りて受粉させる。一つひとつ丁寧に収穫された野菜は料理家たちや、家庭に届けられ、余った野菜は再び堆肥の材料として使われる。ミツバチがつくったハチミツも「Ome Farm」の収穫物として多くの人の手に届けられています。つまり、そこには無駄のない循環があるのです。

「そうした循環の円を強くするには、円の中にあるたくさんの点の間隔を詰めることだと思っています。今度お店をやったら、そこで余る食材も出てくると思うんです。いま養鶏をしようと考えていて、余った食材と言えど自分たちの野菜や信頼出来る糧を鶏の餌にしたら、健康的な卵が生まれてきますよね。そういうことを考えちゃいますね」

そうして築き上げた循環から生まれたものは「ネガティブな要素がゼロ」だと太田さんは続けます。

「ぼくらは収穫物を提供してビジネスが成り立ってますが、罪悪感がないんです。アパレルをやっていた頃は、何十万円もするバッグやアクセサリーを売ることに対して『本当にその価値があるのか?』ということを考えたりもしました。でもぼくらのつくる野菜は人を健康にするし、どうやったら美味しく食べられるかきちんと調理方法もお客さんに伝えて接客もするんです。だから一般的な野菜よりも少しは値段は高いかもしれませんが、そのぶんちゃんと工夫しています。そう思うと多くの人の幸せに還元できるし、ネガティブな要素は一切ないんです」

“衣食住”という言葉があるように、食は生活における原点であり、生きていく上で欠かすことのできないもの。その本質を見極めて高めていくことが、生活の豊かさに繋がっていくように思います。最後に太田さんにとっての理想の衣食住はどんなものなのか尋ねると、こんな言葉が返ってきました。

「長続きすることですね。服だって同じものを長く着たいですし、クルマも同じです。手放すときに一抹の寂しさも感じないモノはイヤなんですよ、お金を払って買うものだから。長く続くというのはいいものの証だと思うんです。農業でもぼくらがしつこく健康的な野菜をつくって、おいしくお客さんに食べてもらう。それはお互いが価値を見出していることだと思うし、どっちが上でどっちが下という関係でもない。対等なんです。そういう価値観こそが、長続きの本質なんじゃないかなと思います」

INFORMATION

ルノー・ジャポン

Renault KANGOO ZEN EDC
(ルノー カングー)

¥2,647,000~(全国メーカー希望小売価格)
www.renault.jp/car_lineup/kangoo/

【主要装備】

・右ハンドル
・4,280mm×1,830mm×1,810mm
・ターボチャージャー付筒内直接噴射 直列4気筒 DOHC16バルブ
・総排気量:1.197L
・最高出力(EEC):84kW(115ps*1)/4,500rpm
・最大トルク(EEC):190N・m(19.4kgm*1)/1,750rpm
・トランスミッション:6速EDC(エフィシエント デュアル クラッチ)
・使用燃料:無鉛プレミアムガソリン

Ome Farm

www.omefarm.jp/

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