バンドの作曲にはない、
新しい発見も。

ー 特に印象に残っている楽曲を教えてください。
長岡:最初に作った曲があって、使わないことにしたんですけど、とあるシーンに合うんじゃないかと思って試しに映像に合わせて聴いてみたらばっちりはまって。作中では珍しく明るい曲なんです。聡子が決断をして、物語のターニングポイントとなるシーンです。
曽我部:爽やかな曲ですね。
ー その曲は本編を観てからのお楽しみってことにしておきましょうか。

ー これまでの作曲とはちがう部分はありましたか?
長岡:自分で作った曲を、弦楽器や管楽器で演奏してもらうことも初めてだったので、それが新鮮でした。
曽我部:最高ですよね。自分で作ったメロディをその楽器のプロが演奏してくれるって。しかも、何人かで演奏するから、想像以上のものになる。僕たちがバンドでやっている音の重ねかたとは違うから、刺激を受けます。
長岡:イメージが具現化すると、感動しますよね。

ー では、最後に、それぞれが感じた見所を教えてください。
曽我部:この作品から感じることは、ひとそれぞれ違うはず。時代は違えど、現代とリンクする部分があって、変わらない“人”の心もある。共感したり反感を持ったりできるから、観おわったら、だれかと細かく意見交換できると思います。
長岡:今、僕たちが世の中に対して感じているやるせ無いことが色々とあるけれど、個人の力ではどうにもできない部分もあります。それは今も昔も変わらないんですよね。そういう中で意思を持って行動したこの夫婦に対して、何かしら感じるものがあるんじゃないかなと思います。是非観てみてください。
