『家においでよ』はパクった曲 !?
ー 今回の楽曲『家においでよ』に寄せた、民生さんのコメント「リスペクト曲ということで、似てるような似てないような…普通は何かに似てはいけないものなのに、それが何か幸せな気持ちでした。でもやはり自分の曲だと大声では言えない気持ちもあります。不思議な作業でした」(コメントより抜粋)が面白いなと。どういうイメージで作られたんですか?
奥田: 曲のモチーフは、『エレキの若大将』の頃の、いわゆるベンチャーズ的な曲とかを堂々とパクるっていう…。
ー いや、インスパイアですよね(笑)。
奥田: いやいや、公式なんで加山さんの曲を完全にパクってもいい状況なわけですよ。オマージュとか言ってますけど、パクリ大会なわけなんで。
ー あ、そっか。オフィシャルですもんね。
奥田: 似てても文句言われないし、逆に似てない方が文句言われるくらいですから(笑)。要は、自分の色なんか出している場合じゃない。でも、そんな曲作りの状況ってあるかい(笑)! と。普通、どんな曲も何かに似てはいけないわけですよ。パクるというかパロディという感覚は、僕は好きですけどね。なんていうか…あっ、そこを変えてきたのね! っていうのは、センスが問われる。ここを変えたら、ほらっ、別の曲になったでしょ、っていう悪い技術があるんですよ(笑)。その技をいままで僕は習得する訓練をずっと積んできたわけです(笑)。今回は、えっ、それを使わなくていいの!? というわけで、これは普通にはない状況だなって。だから、楽曲では苦労はなかったですね。
ー 歌詞はどうですか?
奥田: 歌詞はね、何となく想像して作りました。歌詞の場合は、何かに似せて、というのとは違うんでね。
ー 歌詞の中で「俺」とありますが、この「俺」は、加山さんをイメージしていますか?
奥田: そうです。加山さんの歌は、「俺」や「僕」があったり…。「僕」の方が女子受けがいいのかな(笑)?
ー 民生さんの楽曲では、「僕」を使うんですか?
奥田: 歌うときは、「僕」でした。ん、「俺」もあったかな? あとは、(出身の)広島を出るまでは、 「わし」でしたね(笑)。でも、いつからか急に「わし」が恥ずかしくなってやめました。広島出身に関係なく「わし」って言う人は、シャレっぽくていいんですけど、僕の場合は「わし」っていうとそのまんまですから。話が逸れました(笑)。