CLOSE
FEATURE | TIE UP
テクニクスが繋ぐ、ヒト オト 暮らし。サイトウジュン × 依田 亮
Life with Technics.

テクニクスが繋ぐ、ヒト オト 暮らし。
サイトウジュン × 依田 亮

どんな時代であっても音楽は人の生活に欠かせないもの。サブスクなどで聴くのも楽しいけれど、レコードをものとして所持することで、とても豊かな時間を過ごすことができます。そこに欠かせないのが音を鳴らすターンテーブル。最近では趣味でDJをする人も多いでしょうが、ターンテーブルを前にレコードと向き合うということは、場所や時間を超えて人と人とを繋ぐことさえもあります。そんなターンテーブルの王道〈テクニクス(Technics)〉の最新機種「SL-1200MK7」を介して、音で繋がるふたりのレコード愛をお届けします。

偶然と思っていた音楽との出会いはすべて繋がっている。

ー では、そんなおふたりが歩んできた音楽遍歴はどんな感じだったのでしょう?

依田:僕は中学生でハイスタ(Hi-Standard)に出会ってメロディック・パンクが好きになったのが始まりです。高校に入って洋楽のパンクにも興味を持つようになり、ある日、タワーレコードでOperation Ivy(オペレーションアイヴィー)に出会って「なんだこれは!?」って気持ちを抱いたまま大学生になったんですよ。

依田:それで、YSIGの1stアルバム『YOUR SONG IS GOOD』が発表されたタイミングに、「Stiffeen Records」から出ていたFRUITY(フルーティ)のコンプリートディスコグラフィ『SONGS』もCD屋さんの同じ売り場に展開されていて。そのときに「求めていたものがここにあったのか!」ってなりました(笑)。そこで初期衝動第二波をくらったわけなんですが、その後に知っていくと、そのボーカルの人はYSIGというバンドで、いまはまったく違う音楽をやっていると。パンクキッズだった僕には正直理解できなかった(笑)。

ー YSIG以前にジュンさんがやられていたSCHOOL JACKETS(スクールジャケッツ)やThe Double(ダブル)といったバンドについても、当時はほとんど情報がなかったですしね。単独やLESS TALK MORE ROCK(レストークモアロック)とのスプリットもカセットで、参加オムニバスもレコードのみ。「HG FACT」から出ていたコンプリートも「カクバリズム」との再発以前は廃盤で高値。後追い世代にはツライものでした。

SCHOOL JACKETSとスプリットカセットを出したLESS TALK MORE ROCKのライブ映像。

依田:そうなんです。それで、そのバンドのサイトウジュンという人は雑誌のインタビューやコラムではパンクやハードコアの話をしていると。「一体どういうことなんだろう?」と思いながら、ジュンさんが発信されていることを追いかけて20代を過ごしました。そして、さっきお話した通り、YSIGがハウスミュージックやダンスミュージックを取り入れたときに、音楽衝動の第三波が到来して、いまに至るという訳です。

ー 時代がまた異なると思うのですが、ジュンさんはいかがですか?

サイトウ:僕の場合は、最初は歌謡曲です。80年代の話ですけど、小5、6あたりで洋楽に目覚めて音楽好きが加速していく感じでした。はじめて自分のお小遣いで買ったレコードはDuran Duran(デュラン・デュラン)。『Arena』っていう、なぜかライブ盤のLPを買ってしまって(笑)。

サイトウ:その後、中2の頃に70年代の初期パンクに出会いつつ、RUN-D.M.C(ランDMC)とかBeastie Boys(ビースティ・ボーイズ)とか、PUBLIC ENEMY(パブリック・エネミー)といったヒップホップのグループにも衝撃を受けてって感じですね。

ー ヒップホップでいうところのミドルスクールといわれる時代ですね。

サイトウ:そうなりますね。その後、僕が20代を過ごした90年代に入ると、リアルタイムのパンクやハードコアも聴くようになって。同時にヒップホップのサンプリングソース含めて、ソウルの名盤を聴いたり、オルガンジャズの再発とかスカやレゲエだったり、昔のロック、サントラだったり。とにかく一気に広がっていった感じですね。

ー YSIGの楽曲が変化するように、ひとつのジャンルに固執しない聴き方ですよね。

サイトウ:そんな音楽の聴き方を2000年代も繰り返しました。DJを始めた2000年代の前半〜中盤にかけては、レコードだとカリプソやニューオリンズ、初期ロックンロールなんかをよく買っていて、2000年代後半はインディロックですかね。それで、2011〜2年くらいにインディロック〜「MAD DECENT」あたりを経由して、現行のアンダーグランドなダンスミュージックに出会ったんです。

ー 当時のムードってどのような感じだったのですか?

サイトウ:タイミング的には、ハウスの小さなレーベルが元気よく出てきたところだったみたいで「アナログで出す!」って感じがあって。そんな新しめなハウスの流れで、ダンスミュージックの12インチの新譜レコードを買う面白さに目覚めまして。そこからごっそり抜けていた歴史なんかをさかのぼって勉強しつつ、現行のレコードも並行して買って楽しんでました。そのタイミングでハワイの「Aloha Got Soul(アロハ・ガット・ソウル)」との出会いもあり、再発盤を愛情たっぷりに面白いやり方でリリースしている人たちのレコードも聴いて刺激を受けたり。いつ実現できるかは分からないんですが、実はいま彼らとある仕込みもしています。

昨年12月には「Aloha Got Soul」と「カクバリズム」によるオンラインストリーミングイベントが開催され、〈テクニクス〉は機材サポートを行った。〈トーキョーカルチャート by ビームス(TOKYO CULTUART by BEAMS)〉と「Aloha Got Soul」のコラボ、「カクバリズム」と〈カップアンドコーン〉のコラボでそれぞれアイテムが発売されるなど、大きな広がりを見せている。

ー それらの新しい音楽との出会いというのはご自身で探そうとして出会うんでしょうか?

サイトウ:様々な音楽に偶然出会っていったようにも思えるんですが、思い返せばすべては地続きでした。道を辿ってったらその先に枝分かれしている道があって、そこを進むと元いた場所とも繋がっていた、みたいな感じですかね。それこそTortoise(トータス)ってすごいなと思っていたら、好きだった「SST」からリリースしていたTAR BABIES(タールベイビーズ)のメンバーがいて、「なんだ!そうだったんだ」みたいな感じだったりして。

サイトウ:インディロック、インディダンス経由でTodd Terje(トッド・テリエ)を入り口に新しいディスコを巡り巡って「MISTER SATURDAY NIGHT(ミスター・サタデー・ナイト)」といったレーベルに辿り着いたり。別方向でもうちょっとレーベルって方向でさかのぼっていくと、「Italians Do It Better」なんかに辿り着いたり。それってさっきのTortoiseと同じ90年代後半にポストハードコア周辺の面白いリリースをしていた元「Troubleman Unlimited」の人がやってるんだ!なんて感じで。偶然と思いきや、大なり小なり辿ってきた音楽は意外と全部繋がっているなって思いました。音楽のそういうところは本当に面白いなと思います。

依田:後から気づくことも多いですよね。レコード屋さんでプッシュされている曲を全然知らない分野だと思ってちょっと調べたら、過去にはバンドをやってた人だったとか、DJプレイでFUGAZI(フガジ)をかけていただとか。そんな繋がり方があるんだって気づくことも多いですよね。

サイトウ:元々はパンクとかハードコアバンドをやっていたという人も多いから、そこら辺は親近感が湧くというか、嬉しくなりますよね。なるほど、やっぱりそうかみたいな(笑)。

INFORMATION

Technics

0120-878-982
jp.technics.com
インスタグラム:@technics_jp

このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事#Life with Technics.

もっと見る