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テクニクスが繋ぐ、ヒト オト 暮らし。 関 祐介
Life with Technics.

テクニクスが繋ぐ、ヒト オト 暮らし。
関 祐介

専門用語が飛び交い、素人には少しとっつきにくいオーディオ機器。でも、音楽が生活とともにあることで、間違いなく暮らしに彩りを与えてくれます。今回は建築デザイナーの関祐介さんに、空間・暮らしという観点から〈テクニクス(Technics)〉のコンパクトステレオと完全ワイヤレスイヤホンの楽しみ方を紐解いてもらいました。

PROFILE

関 祐介

「Yusuke Seki Studio」主宰のデザイナー。東京と京都の2拠点生活を送っており、取材場所である「スニート(Sniite)」や桜新町にある「オガワコーヒー ラボラトリー(OGAWA COFFEE LABORATORY)」など、数多くの空間デザインを行なう。京都にはスタジオと町家「せきのや」の2軒を構え、アーティスト・イン・レジデンス的な活動もしている。
yusukeseki.com

建築デザインとファッション。

ー まず、関さんのお仕事について伺いたいのですが、どのような経緯で建築デザイナーになったんですか?

関 祐介(以下、関):デザインに興味を持ったのは〈イームズ(Eames)〉の椅子がスタートなんです。高校生のころに、とある雑誌で見かけて「これは何ぞや?」となって。高校生にとっての椅子って学校の椅子とかのイメージで、普通は自分で買ったりしないじゃないですか。

ー たしかに、買おうと思う人は少ないですよね。

関:それでどんなものかを美術の先生に質問したら、柳宗理さんとか、いわゆる60年代のミッドセンチュリーデザインというものがある、ということを教えてくれて。そのときに初めてデザインというものがあるんだ、ということを意識するようになりました。

ー 当たり前にあると思っていたものも、誰かがデザインしていると。

関:そんな視点から身の回りのものを見てみると、コーヒーカップも、何気ないサッシだってデザインされているわけで。気がついていないだけで、誰かが図面を引いている、つまり意図が入っているわけです。世の中にはデザインが溢れていて、むしろデザインされてないものはないんじゃないかと思ってしまって。実際はそんなこともないんですけどね(笑)。そこからデザイナーという職業に就きたいと思ったんです。

ー では、最初は椅子のデザインに興味を持つところからスタートしたんですね。

関:そうですね。そこから美大を目指して勉強していく過程で、とある先輩に「椅子をつくりたいからプロダクト学科というのもいいけど、もっと視野を広げて空間全体を設計できる職業を目指したら」というアドバイスをもらったんです。確かに空間をデザインすることができたら、そこにはインテリアも必要になるし、自分がやりたいことに距離が近いのかなと思って。

ー そのときに考えていた、やりたいことというのは何だったのでしょう?

関:ファッションと密接な仕事をやりたいと考えていたんです。空間をつくることができれば、ファッションブランドのショップもデザインすることができるかもしれない、と思って。空間設計、建築デザインを目指すようになり、いまにいたります。

ー ファッションといえば、関さんは90年代〜00年代初頭にかけてムーブメントになった裏原のファッションカルチャーがお好きなんですよね?

関:はい。〈グッドイナフ(GOODENOUGH)〉、〈アンダーカバー(UNDERCOVER)〉、〈エイプ(A BATHING APE®)〉といった、裏原カルチャーを代表するブランドからは大きく影響を受けています。デザインだけでなく、さまざまな側面からインスピレーションをもらいました。実はファッションデザイナーを目指すかどうかを考えたぐらいです。

ー そういった経緯があったんですね!

関:なので、この仕事に就いたキッカケの元を辿るとファッションなんです。ただ、建築とファッションの関係性はまだ密接に繋がっていないという現状があるので、僕的には少しジレンマを感じています。この2つのカルチャーをより親和性の高いものにしていきたい、という思いはずっとありますね。ファッションブランドとの取り組みは少ないので、今後もっとやりたいです。

ー ファッションって、コーディネート=服の集合体だと思うんです。空間デザインも同じように椅子や机とか、小さなデザインの集合体ですよね。

関:そうですね。空間デザインの場合は、そこにいる人の視線が重要になってくる、というのが違いです。さらに言えば、建物をイチからつくるような世界になってくると、より引いた視点で捉えることになるので、また違った面もありますね。僕も純粋な建築家を志すこともできたと思うんですが、それは自分の目指しているものとも違っていて。やっぱりファッションやカルチャーが好きで、それがいまの方向性に繋がっているのかな。

INFORMATION

Technics

jp.technics.com
Instagram:@technics_jp

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